Steins;Gate第24話「終わりと始まりのプロローグ」雑感+総括

15年後の自分より授かった秘策は、「確定した過去を変えずに結果を変える」こと。つまり、「紅莉栖の死体を目撃した」事実を変えることなく、「紅莉栖が死んだ」という結果だけを変えればいい。紅莉栖の死体を偽装し、自らの目を欺き錯誤させることができれば、矛盾を生じず紅莉栖の死と生を両立させられる。

観測者に事実を誤認させるという量子力学的な解決法は、如何にもSteins;Gateらしいアイディアで良かったです。予め用意していた血糊が急遽使えなくなるトラブルに見舞われるも、岡部自らの血液を代用するという自己犠牲の精神には感動を憶えました。

そして、岡部の叡智と執念によって、遂に到達したシュタインズ・ゲートの世界線。そこでは最も愛しい人との再会が待ち受けていた…。

着地点としては実に見事なもので、スッキリとしたとても綺麗な終わり方でしたね。……ただ、無難に上手くまとめすぎた嫌いは正直あったのではないかと。23話の盛り上がりを考えると、なんだかすんなり収まっちゃったな~と感じた人も多かったはず。悪くはないけど、やや物足りなさが残るような。

私が原作のレビューで、“最後は上手さよりも感情に訴えかけてくる力強さが欲しかった”と評して100点を付けることを躊躇してしまったのもこれが理由。これだけ壮大な物語であれば、やはりラストは多少強引でも、ドラマティックな幕引きが相応しかった。まぁ今にして思えば、エンディングの弱さを差し引いても、100点を付けるべきだったかもと反省しているんですけれど…。99点ってことで。

 

Steins;Gate総括

原作のSteins;Gateが圧倒的な名作であるだけに面白さは保証されていましたが、その原作の持ち味をどれだけ殺さずに再現できるかがアニメの課題。結果、パーフェクトな仕事だったとは言えないまでも、ゲームのアニメ化が高い確率で駄作に終わってしまうことを考えると、充分及第点だったと思いますね。絶対的な尺不足という問題を抱える中で、これだけSteins;Gateの魅力を引き出せたのは立派。

終盤の19話や22話のように、原作を越えたと感じる回も幾つかあり、特にラス前の23話の巧みな演出には痺れました。「何故その名なのかもお前ならわかるはずだ『特に意味はない』」 あのシーンは何度繰り返して視聴したことか。

一方で、「跳べよぉぉぉぉっ!」の名場面がOP前のアバンで適当に済まされた恨みは今も忘れていません。あと、ブラウンが萌郁を殺すという捏造シナリオも。この2つが私の印象を大きく下げてしまう要因になってしまいましたが、結局これも「尺不足」による弊害ですので、仕方ない部分もあるんですよね…。もし全30話ほどの余裕があれば、文句なしの完璧なアニメに仕上がっていたのかも。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. なんかあっさり終わってしまったような印象でしたが、アニメスタッフの苦心と努力が伝わってくる良い最終回だったと思います。
    たしかに30話はともかくプラス2~4話あれば屈指の中盤をもっと盛り上げられたかと思うと、勿体無いなぁという気持ちになりますね。

    >「跳べよぉぉぉぉっ!」の名場面がOP前のアバンで適当に済まされた恨みは今も忘れていません。
    これは超同感。ラストに持ってきて「跳べよぉぉぉぉっ!」でEDに入ったら文句なかったのに……。

  2. 基本的にはスタッフの作品への愛が感じられるアニメでしたので、悪い部分もそんなに不快感はなかったですね(その割には叩き方がひどいけど)。君望とかつよきすとかうみねこのアニメのひどさを考えたら、Steins;Gateは恵まれまくっていますよ!

    >ラストに持ってきて「跳べよぉぉぉぉっ!」でEDに入ったら文句なかった
    ですよねぇ。1つ前のまゆしぃが殺される場面で切ってしまったのは明らかにミス。まゆしぃが殺される→タイムリープはワンセットで見せてくれないと。信じられない出来事が立て続けに起こるあの急展開がすごかったのに、途中でインターバルを入れられると衝撃度半減。