Steins;Gate第13話雑感

やっぱり、「跳べよおぉぉぉ!!」を先延ばししたのは失敗でしたねぇ。Steins;Gate屈指の名シーンを、OP前のアバンで適当に済ませてしまうなんてガッカリもいいところ

「岡部っ! 本当にいいのっ!? タイムリープしてもいいのっ!? ねえっ!?」紅莉栖の必死の制止もなく、「俺は、死なない……! お前を助けるために、俺は、時間を跳び越えてやる……! だから……! 待ってろ……!」岡部の悲痛な独白もなく、突然「跳べよぉぉぉぉっ!」だけあっさり言われましても…。

その「跳べよぉぉぉぉっ!」自体にも不満ありあり。原作での「跳べよぉぉぉぉっ!」は助けを求める悲鳴のような悲壮感に満ちた叫びでした。だからこそ、強く心に響く名セリフになり得たのです。アニメ版は「跳ーべーよーーー!」とイントネーションも違えば、声のトーンも明らかに低くイメージがまるで違う。

失望は更に続いて、最初のタイムリープ成功後の“無為に過ごす1回目”が完全カットされていたこと。原作では、オカリンが最初のタイムリープを成功させたあと、数時間後に迫り来る悪夢に対して結局何も手立てを打つことなく、漫然と同じ未来をなぞってしまうんですよ。

過去を改変したくて命懸けでタイムリープを成功させたのに、「何もしない」のは非常に愚かしい行為だと言えるのですが、同時に私は非常にリアルさを感じました。人間、人生やり直したいと過去に戻っても、結局、こんな風に同じ道を繰り返してしまうのではないかと。目の前に不幸な結末が見えていても、受け入れがたい現実の前ではその目を曇らせてしまうのではないかと。

それはある種の平和ボケ。あんな現実感の希薄な出来事が再び起こるはずがないんだと、根拠のない自信にすがろうとするオカリンの愚かしさに私は共感したのです。そういう意味で、“無為に過ごす1回目”はすごく含蓄があったのですけれど、あっさりとまぁカットしてくれちゃって…。

というわけで、私はSteins;Gate最大ともいえる山場で大変失望させられることになりました。でも、初見の人はこれでも充分ハラハラドキドキできたと思いますよ。余計な思い入れさえなければ、素直にこのショッキングな展開に引き込まれたはずですから。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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