セイレン第10話「オサガリ」雑感

クリスマス間近の12月。イブに特に予定のない正一君は、例年通り親友の郁夫と一緒に過ごすつもりでいたものの、突然郁夫から「ごめん、予定が入りそうなんだ」と頭を下げられる。聞けば、小学生の頃から好きだった初恋の女子と仲良くなりつつあるらしい。親友キャラに先に彼女ができて、主人公が抜け駆けされる異例の展開

郁夫「夏期講習で仲良くなれてさ…。今はお前とプロレスをするよりも、その子と一緒にいる方が楽しい。いや、幸せなんだ!」
正一「わかった! 俺にもできることがあったら言ってくれ! 応援するぜ!」
郁夫「ありがとう!」
正一「……正直、少し寂しいけどな。イブは荒木先輩とうさぎごっこにするか」

これまでイブの夜に男同士でプロレスごっこという不毛な遊びを続けていたことが大いに気になりますが、それよりも親友の恋愛を応援するというシチュエーションにときめく。私はこういうのものすごく好きなんですよ~。先に彼女を作られる寂しさや嫉妬は多少あるけど、それ以上に親友の幸せのため一肌脱いであげたいという正一君の考えは、とても立派だと思います。

親友の恋愛に触発されたのか、正一君も女子と一緒にクリスマスイブを過ごそうと、自分から今日子をデートに誘おうとするのがまた好感が持てる。常木さんに相談しながら、女子が喜びそうなデートスポットをリサーチしたり、今までには見られなかった積極性。これは応援してあげたくなります!

しかし、今日子に直接話を切り出してみたところ、イブの夜は学園の創設祭の後片付けがあるとのことで、デートは難しいという残念なお返事。「そっか…わかった。ごめんな、驚かせちゃって」と努めて明るく返していた正一君が切ない。一方の誘いを断った今日子も「私、正ちゃんのこと傷つけちゃったかもしれません。どうしよう…」と、あとからになって気にしていたのが甘酸っぱい~。いいなぁ、全力でラブコメしてるじゃないですか!

クリスマスの件を引きずる今日子は、正一君同様常木さんに相談を持ちかける。高校でリア充を演じている常木さんは、モテ女を気取りながら、上から目線の謎アドバイスを送りますが、その中で「私も昨日の夜誘われたのよ~。イブ限定のパンケーキに誘われたんだけど、断ったら連れの女の子を順に誘い始めて見てられなかったな~。プライドも何もないのよ」と余計な一言で完全に地雷を踏み抜いてしまう

大きなショックを受けながらその場を立ち去った今日子は、てっきり自分が本命じゃなかったことを気に病んでいるものだと思っていました。恋仲になる直前、ヒロインが誤解をこじらせて主人公との間に亀裂が走るのはラブコメとしてありがちすぎる展開。主人公が必死に誤解を解いて、抱き締めてキスをして2人が付き合うという未来まで、私は一瞬で脳裏に描けていましたから(笑)

ところが、セイレンの今日子ルートは、そんな三文ラブコメではありませんでした。今日子は常木さんの発言を鵜呑みにして誤解をこじらせたわけじゃなく、「正ちゃんはそんな度胸ないですから」「正ちゃん、ヤケになっても常木先輩をデートに誘うなんて、できっこないです」と正一君の性格を誰よりも正しく理解できていた。常木さん如きぽっと出の女の妄言に振り回されることのない、幼馴染の絆がそこにはあったんですね!

「正ちゃんが誰かとデートするのはいいんです。ただ、私のせいで正ちゃんが笑われるのはイヤで…。もしそうならどうしていいのかわからなくて」

じゃあ、どうして今日子はいたたまれなくなってその場から逃げ出してしまったのかというと、自分のせいで幼馴染が笑いものになってしまっていることを気にしていたせい。これはさすがにいい娘すぎるっていうか、“男の考える男に都合良すぎる女”という印象を受けなくもないんですが、その健気さにグッと来るものがあったのは確か。いつも穿った見方しかできない捻くれた私も、今日子ちゃんの心優しさには素直に絆されてしまいましたよ~。

展開はスロウリィながら、今のところラブコメとしていいステップで来ています。次回は重要。ここでラブコメとしての大勢が決まりそう。せっかくいい雰囲気のラブコメで来ているんですから、もう余計なことは一切せずに、綺麗にラブコメとして完遂させてほしい!

今回も、唐突なコスプレ要素を途中でぶっ込んできたことだけがマイナス点でした。意味もなく、学校内で露出高いコスプレをして寝ていたのが萎える。別れ際に躓いて抱きついちゃうようなチープなラッキースケベがあったり、セイレンはこういう不必要なエロで印象を落とすよな~。今日子に求められているのはこういうのじゃないと思うんですけど。

★今週の声優ピックアップ・木村珠莉★


SHIROBAKOのみゃーもりが好きすぎたので、木村珠莉さんにも思い入れは強いです。そのあと、いろんなアニメで名前をお見かけするようになりましたが、基本モブがほとんどでメイン級が意外と少ない。そろそろSHIROBAKOの次の代表作に恵まれてほしいところ。セイレンは残念ながら、代表作の1つと呼べる作品にはならなそうですが(笑)

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ABOUT

なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. セイレン 第10話 桃乃今日子 第2章 『オサガリ』 今日子がローゼンメイデンになった!

    これは実にけしからんですね。 あれから3ヶ月。時が経つのは早い。今日子にクリスマスケーキ作ってもらい、そのまま一緒にパーティ。そういや輝日東高校はクリスマスに創設祭があり…

  1. 今日子編は常木さんや宮前先輩のルートの時みたいなアクの強さがなくて非常に見やすいですね。その中で確かにあのコスプレシーンはちょっと浮いてました。

    今日子編や透編を見てる感じだと、作品の構成としては初っ端の攻略ルートでは手の届かない高嶺の花と思わせておいて、別ヒロインルートでは化けの皮が剥がれて親しみやすい面白キャラになる常木とそれとは逆に別ヒロインルートでは高圧的な風紀委員として近寄りがたい存在として前フリし、自分のルートでは優しくデレるるいせって感じなんでしょうかねえ。2期があった場合はヒロインのトリはやっぱるいせなんでしょうか。

    • 常木&宮前と違ってちゃんとラブコメしている分、評価できるのですが、パンチの弱さは如何ともしがたいです。「おお!」と目を瞠るような特徴は何もないですから。今日子はいい娘ではあるけど、いい娘止まりじゃ印象に残りません。同じ幼馴染キャラでも、アマガミの梨穂子は「ぽっちゃり」というパンチがあったように、今日子も何かしら幼馴染の上に乗っかる+αがないと…。

      他に今日子のことが好きな男がいて、恋の鞘当てが始まるとか、ストーリーにパンチを効かせる方法もありますけど、それもやらない(できない)でしょうね。こうなると評価は頭打ちになりそうです。

      >2期があった場合はヒロインのトリはやっぱるいせなんでしょうか
      私なら、水羽→真詩→るいせの順にするかな。正直、1期のつまらなさを考えると2期の放送は別に望んでいないのですが、るいせの話だけはめちゃくちゃ見たいから悩ましい。このキャラクターデザインは私の心を掴んで離しません(笑) キャラ的には横暴な風紀委員というベタなタイプですけどね。

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