セイレン第1話「ケツダン」雑感

タイトルのセイレンは「清廉」を意味していると思いますが、美しい歌声で旅人を惑わし食い殺す「セイレーン」ともかけているでしょうか。美しい容姿で男どもを惑わし、食い物にするような性悪ヒロインたちが揃っているのかと思うと、今からワクワクが止まりませんね! 甘い匂いがしてきたモフ!

記念すべきファーストヒロインは、常木耀(つねきひかり)。CVあやねる(佐倉綾音)ということもあって、事前の個人的注目度はNO.1で大本命。彼女は人をからかうのが好きな“いじり姫”で、男子の下心を見通した上で思わせぶりな態度を取り反応を楽しむタイプとのこと。願ってもないヒロインでございます。

でもアニメでは、彼女の“いじり”に全然気持ちよさが感じられませんでした。耀自体のいじりが雑であまり上手じゃないってのもあるんですが、もっと問題なのは、主人公側のリアクションの悪さ。嘉味田正一(かみたしょういち)、こいつのリアクションがいちいち場を白けさせるから、ち~~っとも楽しめなくて。

休み時間、友達との談笑する耀は、正一の机に腰掛けていました。人の机にパンツ直座りなのはどうなんだというツッコミはさておき、女子が自分の机に腰掛けているなかなかのドキドキシチュエーション。どいてくれと声を掛けても、「なんで?」と人を試すように聞き返してきて、返答に迷っていると「困ってる嘉味田君、カワイイ」と動揺を誘う小悪魔っぷりを見せてくれます。

ここで取るべきリアクションはいろいろあるでしょう。「お前なぁ。そんな風に人からかうのもいい加減にしろよな」とクールに返してもいいですし、「なっ、何言ってんだよ! 別に困ってたわけじゃないし…」と思惑通りに動揺してしまってもいい。なんにせよ、彼女の“いじり”に対して、それなりの反応を返してくれるのであれば

ところが、この主人公は何のリアクションもなくダンマリだったのが最悪。怒りとも喜びとも取れない曖昧な表情で、困ったように愛想笑いを浮かべるだけ…。これって完全にイジメられっ子のリアクションなんですよ。気が弱くて自分の言いたいことが言えず、ただ感情を押し殺して我慢することを選ぶイジメられっ子のリアクション! おかげで、耀はすごく悪い奴みたいで印象ガタ落ちですし、正一も正一で、女子に机座られてたぐらいで何も言えなくなるヘタレさにイライラ。

バラエティ番組でもいじりとイジメの境界線は度々議論となりますが、1つ確かなのは、いじられる側がしっかり良いリアクションを取らないと、どんないじりでもすぐにイジメに見えてしまうということ。少しでも暗い表情を見せたなら、もう第三者はイジメとしか認識できなくなります。いじりを生かすも殺すもいじられる側のリアクション次第。常木耀をいじり姫として魅力的に描きたいつもりなら、何も言い返せず溜息をつく主人公なんて論外も論外なんです!

このあと、耀と友達がランチしている中にお呼ばれして、綺麗どころ女子3人に囲まれるというハッピーなイベントが起きましたが、ここでも彼は浮かない表情で、(ああ…、これはまたからかわれるパターンだ…)と憂鬱げ。周囲の視線がある中で、女子と一緒にランチは居心地が悪いとはいえ、羨ましい状況であるのに間違いないのですから、もっとちょっと喜びの感情を見せられないものでしょうか? 本気で嫌ならきっぱり拒否すりゃいい話。このどっちつかずの態度が本当に癇に障ります。

「私が座ってた机をじっと眺めて、背徳感を味わってたじゃん?」

こういういじりに対しても、「そ、そ、そんなことないよ!」みたいなバレバレの童貞リアクションを見せてくりゃ、まだ可愛げがあるというのに…。当の主人公は目をそらして再び無言。そして、「ハァ…」と溜息。ったく、その溜息今すぐやめろや!! この1話だけで計3回も溜息つきやがって! やれやれ気取ってカッコイイとでも思ってんのか!? 溜息1回つくごとに評価★1ずつ減らしていくからな!! 憶えとけ!!(今回もマイナス3です)

男にもプライドってもんがありますから、いくらカワイイ女子にからかわれて満更じゃないからって、素直に喜びを表現しにくいのはわかりますよ。それならそれで、悪態をつきつつ内心では嬉しがったり、(彼女は僕のことが好きなのか…!?)なんて動揺を見せたりはできるでしょ? 童貞は童貞らしく、童貞なリアクションを見せてればいいんです。童貞っぽくない童貞に一体何の価値があるというのでしょうか? 正一よ、そこんとこ勘違いするな。

この先の感想は、下手すりゃ総て主人公への説教で埋め尽くされそうで怖い(笑) いくら周りのヒロインが魅力的であっても、主人公1人がゴミならそれでラブコメは台無しなんですから、マジでしっかりしてくださいよ。進路希望カブトムシとかウケ狙ってる場合じゃない。

★今週の声優ピックアップ・佐倉綾音★


今、声優として一番好きなのは佐倉綾音さんかもしれません。とにかくこの特徴的な声が好き。いや、声優さん自身の見た目と性格も好きですけど。カワイイけど若干ウザさも含むという彼女の稀有な声質は、常木耀のキャラにとてもマッチしていますから、もっと佐倉綾音さんの魅力を引き出すように耀の良さを見せてもらいたいのですが…。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. セイレン 第1話 常木燿 第1章 『ケツダン』 七咲郁夫!そして上崎だと!?

    清廉?セイレーン?色んな意味がありそうなタイトルですね。 この2人前作繋がりか。郁夫は知っていたけど、上崎妹は今回初登場。姉よりもスタイルが特盛りの様で。キミキス、アマガ…

  1. まあ正直あまり面白くはなかったですね
    一応まだ1話目で、キャラ紹介とかがメインだからかなと評価は保留してますが
    あとやっぱアマガミ好きなぶん、どうしても橘さんと主人公比較しちゃいますね

    • 橘さんも、どちらかというと奥手でヘタレでしたが(はるかルートを除く)、変態紳士という一面がそのデメリットを掻き消してくれました。正一君も、ここからイメージを覆す、何か彼なりの魅力が秘められていたらいいんですが。今回も同じように「変態紳士」というパターンだと弱いかも。

  2. <童貞っぽくない童貞に一体何の価値があるというのでしょうか?

    処女っぽくない処女はまだ需要がありそうなのに童貞っぽくない童貞の価値の無さったら!

    • 妖艶でセクシーな美女なのに実は処女だというギャップはありなんですが、貫禄あるダンディなオジサマなのに実は童貞だというギャップはノーサンキューですからねぇ…。

  3. なんか2000年代前半のアニメを見ているようだなぁ、というのが最初に感じたことです。主人公の性格やキャラの掛け合いが一昔前のギャルゲーというか……。高山さんがキャラデザだけでなくシリーズ構成までしていることから、ワンマン作品になるんじゃないかと心配です。
    アイカツ!好きなんで、宮前先輩(下地紫野さん)のターンになるまでは見るつもりですが。

    • かつてのギャルゲーテイストそのままですので、古臭さはすごくありますよね…。高山箕犀さんはイラストでは他より1週先に進んでいると感じますが、お話作りでは周回遅れ感が否めない…。まだ決めつけるのは早いですが。

      宮前先輩(下地紫野さん)待ちというのも一緒(笑) サンプルボイスを聴いても、全然あかりちゃんの声と気付かなかったですが。

      ちなみに、私は最近(今更)井澤詩織さんにハマっているんですけど、彼女の演じるキャラはメインヒロインじゃないと知ってガッカリです。

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