PSYCHO-PASS第1話「犯罪係数」雑感

総監督に踊る大捜査線の本広克行。ストーリー原案・脚本にFate/Zeroの虚淵玄。そのビッグネームの共演に大きな期待感を抱いていましたが、第1話は壮大な肩透かし。何この自分で作った設定に振り回されている感。「ねぇ、聞いて聞いて! こんなすげー設定思いついたんだけど!」 いきなりフルテンションで“僕の考えた最高の設定”を聞かされても、こっちもすぐに同じテンションで「すげー!」とはならないわけで…。

もっと落ち着いてゆっくり話してくれればこちらも耳を傾けるつもりでいるのに、興奮気味に訳のわからないタームを交えて早口でまくし立てられては、こっちは「そうなんだ。すごいねぇ」という生暖かい対応しかできませんよ。完全に聞き手を無視して、自分語りで悦に入っている典型例。

説明書読まないと操作できない家電然り、説明から入らないと話が成り立たない物語なんて下の下でしょ。まずは人間ドラマを主体にして、それを追っているうちに自然と物語の世界観や設定が頭に入ってくるようでなきゃ。

説明の仕方は、無知な新人を視聴者に置き換えるというありがちな手法ですが、この新人の女の娘って一応訓練施設を主席で卒業しているんですよね? なんでこんなに無能なの? 実技面で役に立たないのは仕方ないとしても、知識面でもサッパリなのは明らかにおかしい。少なくともその世界に育った人間なら当然知っているであろう常識すら持ち合わせていない

バカな女ヒロインがムカつくというより、女の新人=頭悪い=役立たず=お花畑といった先入観が透けて見える製作者が不快。踊る大捜査線でもそういう傾向ありましたけどね~。女上司をすごいバカにして描いていたり。

まだ第1話だからしょうがないとみるか、第1話からこんなのじゃ先が思いやられるとみるか。とりあえず、決断は2話3話の出方次第なんですが、これから面白くなる予感がまったくしないんで…。

人間の心理や性格的傾向が数値化された世界という設定はそれなりに面白そうでも、心理状態で左右する犯罪係数が一定値を超えると潜在犯として処刑されるというのは、「なんで?」としか言いようがありません。どうしてこんな雑な法律なのやら。今後その理不尽さにメスを入れていくのでしょうか。

でもこれって、ストーリーの途中で仲間の誰か(というか朱)が確実に犯罪係数超えて悪者扱いになりますよね(笑)

PSYCHO-PASS サイコパス 公安局ショルダートート ブラック

PSYCHO-PASS サイコパス 公安局ショルダートート ブラック

定価:¥ 2,160

カテゴリ:おもちゃ&ホビー

発売日:2012-11-01


6 Responses so far.

  1. 草薙静流 より:

    同感。なんというか攻殻機動隊を観てきた自分としては
    この主人公が邪魔すぎて要らないんですよね。
    ダラダラと説明ばかりの上に犯罪係数が一定値まで来たら
    処理されるって完全にこのあとの展開の伏線で用意されていると
    しか思えませんよ…。

    視聴者に説明しなきゃ判らない設定と安易に読める展開で
    1話を見た時から「駄目だな」と思っちゃいましたね。
    ノイタミナだしあと10話でどうにかなるのかなぁ…。
    虚淵氏がどんな結末に持っていくかが唯一の楽しみですね。

  2.  草薙静流さん
    最初可愛くないと思えた垂れ目がちの間抜け面(失礼)は思ったより愛嬌があって好きになれたんですが、中身があんぽんたん過ぎて萎えました。

    一体彼女はどこの学校を首席で卒業したのやら。ドミネーターの使い方なんてそれこそ初日で習うことでしょ。ドミネーターに従って犯人を撃つのは可哀想とか、そんなの警察を志す前に訴えて欲しいです。

    >(犯罪係数)完全にこのあとの展開の伏線で用意されている
    ですよねぇ。絶対に犯罪者じゃないのに殺さないといけないとか、仲間なのに殺さないといけないとか、そういう展開が待っているとしか…。ドミネーターさんがキッチリ正邪を判別してくれるとは思えません。

  3. ヒンメル より:

    視聴予定では無かったのですが、たまたま見ました。
    攻殻機動隊、ブレードランナー、マイノリティリポートなどなど、先行する作品群が容易に想起される陳腐な作品世界。総監督の本広さんが押井シンパですので押井版攻殻っぽいセカイになるのはまぁなんとなくワカルんですけどね。でも正直おもんない。
    すでに興味はこの使い古された既視感あふれる舞台設定を虚淵さんがどうこねくり回すのかという一点のみに集約されると言っても過言ではないくらい。魔法少女という手垢のついた素材でまどマギを紡いだ虚淵さんの手腕のみが僅かな希望。でも私個人は虚淵さんにさほど思い入れも無いのでホントに魅力のない作品です。
    当初浅生さんが否定的であったヒロインのデザイン、寝ぼけ目、ジト目大好きな自分的にはおおいにYES!なんですが、いかんせんキャラの中身が絶望的にヒドすぎ。

  4.  ヒンメルさん
    押井守さんの作品を1つも知らないので、二番煎じ的な既視感は幸いにしてないんですけど、特に斬新だとかスタイリッシュだとか感じる映像美でもなかったですね。音楽は良かったんですけど。

    >魔法少女という手垢のついた素材でまどマギを紡いだ虚淵さん
    奈須きのこさんの手垢が付いた素材でFate/Zeroも紡いでいますし、この一見どこにでもありそうなSFサイバーパンクをオリジナリティ溢れる傑作に仕上げることができるのか見物です。

    でもまぁ、遅くてもその兆候が3~4話当たりで見えてこないと、これ以上視聴するのが苦しくなるのですが…。

    >寝ぼけ目、ジト目大好きな自分的にはおおいにYES!
    なんか癖になるキャラデザです。コウガミなんとかが面白味のないキャラなので、彼女がしっかりしてくれたらなぁ。今のところ好感持てるキャラクターがトモミちゃんしかいない…。

  5. TOIMOG より:

    とりあえず2回観ましたが……確かに今ひとつ………。

     >いきなりフルテンションで“僕の考えた最高の設定”を聞かされても
    どんなに魅力的な設定もただただ説明するだけでは魅力は半減ですものね。
    ただ、それ以前の問題として、設定そのものがありきたりすぎます。
    「コンピューターを駆使して、個人を徹底的に監視する超集権的な管理社会」ってさあ……。ジョージ・オーウェルの「1984」(1949年)からいまだ脱却していないのはちょっと感心できません。

    これが他のジャンルだったら「昔からの王道設定、あとは料理次第」だけど、SFの場合はその次代の科学研究の成果をある程度踏まえるべきでして、「1984」とか「攻殻機動隊」の時代は「すべてを支配する権力に監視される時代が来るのかも」という恐怖が現実的でしたが、現代は幸か不幸か「そんなことはありえない」ことがわかっちゃったわけで……。
    公式サイトで世界設定読んでいなかった私が悪いのですけど、これだけITが身近になった世界ならではの、恐怖とか問題とかを面白く描いてくれるのかなぁ……とおもっていたらちょっと期待はずれでした。

     >女の新人=頭悪い=役立たず=お花畑
    これにくわえて「現場で働く人>大学出の優秀なエリート」という図式もそろそろ考えなおして欲しいですね。
    「女の新人=頭悪い」しかり、「エロゲのヒロイン=最初から主人公が好き」もそうなのですが、絶対ダメとは言わないけど、すっごく使い古された設定だから、安易に使うとすごく危険。むしろ多少ひねったほうが無難なんですけどね。

     >製作者が不快
    常守さんの扱いついては、2話でだいぶ印象良くなりましたね。
    あれで「監視官になって皆を守りたい」とかぬかしたら最悪でしたがそういう大それたことを言わずに「これなら自分にしかできない仕事ができるかも」と、徹底的にお花畑にしたのは好感が持てます。お花畑な常守さんを美化せずに、お花畑だと開き直ったのはいいと思います。

    常守さん自身については、化粧っ気のない顔が妙につぼにはまりました。色々不満はあるけど、彼女のためだけに観ることができそう。

    あと、ROBOTICS;NOTESなんですけど……今からでも遅くないんであき穂を主人公で再構成しましょうよ。だって、出番も動きも、ロボットに触っている回数もどうみても海翔よりも多い。
    それにこれって「あき穂以外はロボット作りに非協力的」というのが、最初の図式でしょ?主人公というのは周りに比べて異色にするというのが鉄則なのに、なぜ、主人公を周りと同じにするのよ!?

    いや、個人的には海翔君はきらいじゃないんです。白けながらも何だかんだであき穂を見捨てず、裏で的確な方法を取る彼はむしろ好感が持てる。ただ、それは主人公の役割じゃないんです。これが、空回り気味だけど愛で突き進む主人公と、裏で支える(ヒロイン的な意味での)ヒーローだったら非常にすっきりした構図になるのにもったいない。
    私はアニメなので、勝手に主人公を脳内変換してるからいいけど、ゲームだとさらにもったいなさが加速してるでしょうね。
    あき穂が可愛いので続きは見ますが、本当惜しい作品だと思う。

  6.  TOIMOGさん
    SF好きにはSF好きなりの視点で不満があるわけですね。私はSF作品の名作と呼ばれるものもほとんど見ていないですけれど、確かに過度にコンピューターに統制された管理社会ってありがちといえばありがち。

    >絶対ダメとは言わないけど、すっごく使い古された設定
    昔、「かってに改造」に踏みならされたアイスバーンほど滑るのが難しいというエピソードがあったように、使い古された設定ほど素人にとっては難関コース。ただ、虚淵玄さんの腕前なら見事に滑降できると、“まだ”信じています。

    >お花畑な常守さんを美化せずに、お花畑だと開き直ったのはいい
    な、なるほど…。そういう捉え方もありますか。私は無能な上にやる気までない彼女を危うく見限りそうになりましたが…。彼女の成長物語と割り切って、もう少し優しく見守ってみようかな~?

    >常守さん自身については、化粧っ気のない顔が妙につぼ
    内面評価はぐんぐん下降中なのに、見た目は異様に可愛く見えてきました。なんていうか愛嬌のある顔をしていて憎めない感じ。

    >(Robotics;Notes)主人公というのは周りに比べて異色にするというのが鉄則
    本当ですよね。その他大勢に埋もれている主人公というのはかなり異色。北斗の拳で例えたら主人公が“救世主が現れるのを待っている人”ですよ。「え! お前が救世主じゃないの!?」と普通の感覚だと戸惑います。

    しかし、今はそういうポジションの主人公が珍しくなくなってきたので、段々慣れてきた自分が悲しいですけど…。嚆矢はやっぱり涼宮ハルヒなのかなぁ。行動的な少女に強引に引っ張られながら、「俺は平凡な一市民でいたいのに。やれやれ」と愚痴りながら仕方なく付き合ってやる主人公という構図。FUCKですね。

    >アニメなので、勝手に主人公を脳内変換してる
    ゲームだと海翔の主観なので、どうしても「こいつは脇役!」と割り切れませんが、アニメは海翔が割と目立たなくていい感じ。このままサブキャラとして天寿を全うしてくれれば、Robotics;Notesはそこそこの良作に生まれ変われる……かも?

    途中でこれはダメだと切りたくなっても、神代フラウというヒロインが出るまではなんとか堪えてください。彼女はRobotics;Notesの良心ですしおすし。