輪るピングドラム第24話「愛してる」雑感

夏休みの宿題にほとんど手を付けないまま迎えた8月31日。今日1日で全部宿題を終わらせるのは無理という状況の中で、とりあえず自由研究だけは片付けたってところでしょうかね。その自由研究も、芸術なのか手抜きなのかよくわからない作品なんですけど。

結局、根本となるピングドラムの正体すら判然としないまま。冠葉が飢餓の極限状態で晶馬に分け与えた林檎をピングドラムであると陽毬は答えていましたが、この林檎は何を指し示していたのでしょうか?

命を繋ぐための食料であったことから、「生命」だと解釈すべき? 陽毬と林檎のために犠牲になった冠葉と晶馬が、運命を乗り換えた先でも、生まれ変わったかのように立場を変えて存在していた。となれば、輪るピングドラムは、輪廻転生を意味したタイトルであるとも考えられます。

次に、命を繋ぐための食料を他人に分け与えるという行為、即ちピングドラムとは「愛」であると仮定してみましょう。晶馬にとって冠葉が運命の人であり、冠葉にとってそれは陽毬、陽毬にとってそれは晶馬と、運命は円環となって繋がれている。これこそが本当の輪るピングドラムであるのかもしれないですね。

制作者が明確な正答を用意していない以上、総ては推測の域を出ないですし、なんとでも解釈できてしまうので、結局は堂堂巡り。あ、もしかしてこれが輪るピングドラムなのかも…。

総括

伏線を束ねて真相が求められる終盤において、逆に弛緩させたような捉えどころのない抽象的表現。迂遠な言い回しと、難解なメタファーで、視聴者の疑問は都合良く棚上げにされました。これまで中心となってアニメを盛り上げてくれた(主に笑いで)ペンギンが何者かですら、定かではないんですから。最終話は二度見ましたが、煙に巻くような観念論に私はついぞ理解が追いつきませんでした。

謎を1つ1つ丁寧に解説するのは無粋だという意見もご尤も。芸人だって、自分がやったギャグの解説を求められても拒否するでしょう。そういう意味では、明確な答え合わせは存在しなくても仕方ないんですが、ここまで「わかる人だけわかればいい」と突き放された終わり方だとしんどい。24話まで付き合ったんですから、全貌が明らかにならないまでも、何らかのカタルシスは欲しかったですね。

でも、考察という行為自体は確かな楽しさでもありました。ああでもないこうでもないと思案を巡らすことが一種の快感。答えを知りたくて始めた行為なのに、いつの間にか結果(答え)が大して重要でなくなってくる場合は往々にしてありますよね。輪るピングドラムはそういう性質のアニメであったことは否定できません。

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ABOUT

なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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