PERSONA4第25話「We Can Change The World」雑感+総括

現実世界を悲観する足立の叫びはルサンチマンの叫び。社会に適合できないダメ人間の鬱積が彼の源泉であり、発言内容は極めて独善的で幼稚なものに過ぎませんが、同じダメ人間出身の私としては「一理あるな!」と共感してしまうのが悲しいところ…(笑)

でも私のみならず、オタクと呼ばれる人間には少なからず足立の弁に共感できる部分はありますよね!? 足立の声優さんの演技力がべらぼうに高いため、知らず知らずのうちに彼の言い分に丸め込まれちゃうってのもありますが~。

直人「お前の理屈なんて、全部子供以下の単なるワガママだ! 人は一人じゃ生きられない。社会と折り合うことを投げたら、生き辛いに決まってる!」
雪子「ガキは貴方よ! 生きるのも面倒、死ぬのもイヤ! 人であることすら放棄しようとしてる! そんなのダダこねてるだけじゃない!」
陽介「お前は選ばれたんでも何でもない! ただのくだらねぇ犯罪者だ!」

や~め~て~! これ以上足立さんをイジメないで!! ダメ人間代表の足立さんにすっかり私は感情移入しちゃっているので、その辛辣な批判の流れ弾が、全部こっちにも当たってきてしまうぅぅぅ!!

ただ、足立がこれだけ捻くれてしまったのは、社会人として幾度となく世知辛い現実を目にしてきた「経験談」によるものですので、その「経験」をまだ積んでいない学生たちに説教されて説得力があるのかという話。

足立「何も苦労してないケツの青い高校生に、俺の何がわかんだよぉぉぉ!!」

苦し紛れに叫んだこのセリフも、案外反論の余地がない核心を突いた一言なんじゃないかなーと。いずれ主人公たちが足立と同じ立場に立って、それでも改めて同じセリフを言えるのであれば素直にカッコイイのですがね。

足立を論破したあとに突如現れたアメノサギリは、大きな目玉でインパクト抜群。……の割には、突然なんか出てきて、突然なんか宣いだして、突然消えていったという印象。まぁ、残り時間15分で巻き入っていましたから仕方ないですねぇ。

ピンチに陥った際、「悠っーーー!!」との陽介の叫びで主人公が覚醒するなんて、陽介は完全にヒロインポジションだな(笑) 仲間たちのペルソナも次々と覚醒し始め、最後は鳴上悠の一撃でトドメを差す。このときの仲間の顔アップがすっごい良かった! みんないい顔している!

ぎゅうぎゅうに尺を詰め込んでのばたばた忙しない駆け足エンディングでしたけど、一応綺麗にまとめて終わってくれました。菜々子ちゃんとの結婚フラグも取り付けて最高のハッピーエンドですね! 真エンディングをBlu-rayの特典にしちゃう商売っ気は憎いけど、上手い。

総括

ゲーム原作、それもRPGのアニメ化なんて大コケの予感しかなかったです。いくら人気作ペルソナ4が題材であるといえど、これまで数多の失敗例が瓦礫のように積み重なっている現実を思えば、極めて勝算の薄い無謀なアニメ化だったのではないかと。

ところが、P4はゲームテイストを色濃く残して原作信者のハートをばっちり掴んだ上で、コメディパートに定評のある岸監督の手腕によって、原作以上に魅力的な世界観を作り上げた

何より見事だったのは、作中では喋らない主人公のキャラを逆手にとって、口数が少ないながらシュールな一言を呟く天然キャラに仕上げたこと。その超然とした独特の空気は誰にも真似できない鳴上悠ならではの空気であり、没個性の主人公が最も個性的なキャラとして生まれ変わった瞬間でした。

どうせなら、PS VITAでリメイクされるP4も主人公を鳴上悠にしてくれたら良かったのにね。

ペルソナ4 9【完全生産限定版】 [Blu-ray]

販売元:アニプレックス( 2012-07-25 )

定価:¥ 8,208 ( 中古価格 ¥ 1,279 より )

Amazon価格:¥ 7,879

時間:72 分

2 枚組 ( Blu-ray )


ABOUT

なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
この記事のトラックバックURL