一週間フレンズ。第5話「新しい友達。」雑感

新キャラ山岸沙希登場。長谷・藤宮・桐生というコミュニティがせっかくいい感じに成熟されつつある中で、新たな異分子を投入するという危険性。これまでにも、余計な新キャラが増えたせいで一気につまらなくなってしまった作品は幾つもあります(最近だと“マンガ家さんとアシスタントさんと”)。たった1つの病原体のせいで全頭処分せざるを得ない最悪の事態は充分あり得るだけに、慎重に成り行きを見守っていました。

私は長谷・藤宮・桐生の3人の関係を崩さないで欲しいという考えでしたし、山岸沙希のような子供っぽい天然キャラがあまり好きではないこともあって、どちらかというと最初から否定的な目で見ていたんですよね。こんな新キャラ不要だと。

山岸「友達の記憶がリセット…一週間おきに?」
藤宮「うん…いきなりごめんね。こんな話して。信じられなくてもしょうがないと思ってるから」
山岸「信じられないというか…。難しくて…よくわかんない」
山岸「友達の記憶ってどういうこと? リセットって何? 一言で教えて」

案の定、山岸沙希は長谷君が心血注いで築き上げてきた関係の中に、ずかずか土足で上がり込んできては、ずけずけ無神経な質問を投げかけてきやがる。やはりこいつは癌だ!! 早く排除せねば!!

藤宮「えっと…ね。友達のことを忘れちゃうってことかな」
山岸「じゃあ、私と一緒だね」

ところが、このセリフ1つでくるっと私は考えは改まりました。1週間で記憶を失うという大事でさえも、「自分と一緒だよ」と軽く言ってのける山岸さんの鷹揚さ。最初こそ、デリカシーのなさに嫌悪感が走ったものの、その無邪気で人懐っこい人柄はとても好印象を受けるものでした。

山岸「私も物忘れが多くって、しょっちゅう人の名前忘れちゃうし、一度話したことも忘れちゃうんだよね」
藤宮「それとは違うんだけど…」
山岸「一緒だよ。ただ、藤宮さんは忘れる日にちが決まってるんだよね。だったらいつ忘れちゃうかわからない私より全然いいよ」

藤宮さんの記憶喪失は重篤なのに、それを自分のおバカな物忘れと同列視するのは不謹慎だとも言えますが、そこに明確な線引きをするのではなく、物忘れと同じ“短所の1つとして受け入れてしまう山岸さんが私は立派に思える。無責任に可哀想可哀想と腫れ物扱いするより、差別なく同じ視点で接してくれる方が、藤宮さんだって嬉しいでしょうしねー。

これをきっかけに、藤宮さんもすっかり警戒感を和らげ、心許せる友達の1人として意気投合。山岸さんの拒絶されても怯まないメンタルや、人当たりの良い社交性は、まさに長谷君に匹敵するレベル。その上で、彼女には長谷君にない“同性”という決定的な強みを持っている。そう、友達キャラとしては、完全に長谷君の上位互換なんですよね~(笑)

当初は大人の余裕で山岸さんと仲良くなることを推めていた長谷君も、自分の存在価値が危うい事実に気付いた途端、急に慌てふためく(笑) 屋上ランチですぐに打ち解け合い、早くもファーストネームで呼び合う仲になるなど、長谷君を差し置いてどんどん親密になっていく2人。長谷君が4週間かけて成し遂げられなかったことを、山岸さんは最初の1週間で簡単にやってのけちゃうんですから、そりゃ焦燥感ありますよ。

とうとう藤宮さんとの初クレープまで、山岸さんに先を越されてしまった長谷君の悲劇。「ここのクレープ一度食べてみたかったんだ~」「私も~」と女子同士の会話に聞き耳立てながら、影で「俺も!」と挙手していた長谷君の背中が悲しすぎてとても正視できない…(笑) というか、ストーカーするのはやめなさい(笑)

2人の着ぐるみ姿をこっそり覗き見していた長谷君は完全に通報レベル!! 本当に今週の長谷君は、終始哀愁が漂っていましたよ~。

でも、そんな人間味溢れる長谷君が私は好きですし、これからも応援し続けたい。友達という関係性では同性にアドバンテージがあるのは当たり前。なんか藤宮さんを山岸さんに取られて、自分はいらない子になってしまった感がありましたけど、それはただの錯覚。決して長谷君が軽んじられたわけでもなく、否定されたわけでもないので、気にせずこれまで通り、藤宮さんへのアタックは欠かさないで欲しいですね!

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ABOUT

なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. やっぱり同性キャラのが友達関係を、というか同性との交流を築いていく際には能動的ですね。異性同士だとどこかでお互い一歩引いてゆっくりと仲を深めるが美徳、とさせるお国柄の影響でしょうか。まー男はなんで率先して行動(恋愛やらなにやら)を起こせないの?の起源は、それこそ江戸の人形浄瑠璃によって成立した「状況が自己主張できる程度に設えられてようやく行動できる」長い歴史がありまして。可愛い女の子に出会ったとしてもいきなりずけずけアプローチかけたりすると「チャラ男め」みたいな印象持たれちゃいますしね(笑)。
    ライダー等のバトル系でもまず敵ありき・敵が周囲に悪事を行わなければ戦えない。ライダーとしての戦闘が正当化されないんです。

    差別なく同じ視点で接してくれる、かあ。これがまた二次三次関係なく難しいです。年齢や経験の面でも彼ら彼女らよりも自分のがまー多少は(笑)豊富なので、つい無意識に大人目線で見てる自分がいたりして。なんのかんの言っても当人達は精一杯頑張ってる!ので、応援したくなります。

    •  創さん
      異性同士での友達というのはやっぱりハードルが高いもの。「一緒にいるところを噂されると恥ずかしい」と言われてしまう長谷君に分がないのは仕方がない…(笑)

      >いきなりずけずけアプローチかけたりすると「チャラ男め」みたいな印象
      誰彼構わず手当たり次第なら「チャラ男」でしょうが、気になる娘と仲良くなろうとするきっかけ作りなら普通ですよねぇ…。教室の窓側の後ろの席で1人黄昏れていても、声をかけてくれる女の娘は(通常)誰もいないわけで、最初はどこかでずけずけ厚かましくならないと話が進みません。

      >つい無意識に大人目線で見てる自分がいたり
      大人目線で見ることと、大人目線をキャラクターに押し付けるのは違いますので、高校生なりの未熟さを受け入れられるようでありたいですね。なんだかんだいっても、長谷君ほど立派な高校生はそういないですよ。

  2. 自身がいじめを受けていたことを言うのは実はとても勇気のいることですし、藤宮さんの言っていることはよくわからなくても、苦しい気持ちには共感していたのだと思います。(もしかしたらわかっていて、よくわからないフリをしていたかも)
    だから、サラッと「同じだよ」と。

    一見、天然ですが内面は苦しい経験があるからこそ、相手の気持ちを察せるやさしい子だと思います。
    いじめと忘れっぽい性格から、天然マイペースキャラとしての自分が確立されていったのかもしれないですね。

    山岸さんはきっと色々考えてると思います。
    いつも一人の藤宮さんに話しかけたのも、過去の自分と重なったのもあるのかもしれないですね。

    •  ゲストさん
      山岸さんが自覚的だったのか無自覚(天然)だったのかの見解は難しいのですが、どちらにしても彼女の苦しみを共感して、そんなに深く考えることじゃないんだよと言ってあげられらたことは素晴らしいこと。その優しさに救われた部分はあったと思います。

      自分に何かしらハンディがあると、そのことばかりを気にして「自分は自分は」とある意味自分本位な考えに陥りがちですから、山岸さんのような一見普通に見える娘でも、いろんなことを抱えているんだと知れば、藤宮さんとしても目線を変えられるきっかけになるかもしれません。藤宮さんは、その悲観的な性格のせいで損しているとも思いますので。