月刊少女野崎くん総括

憧れの彼は実は少女漫画家という設定の面白さと、ヒロインの可愛らしさ。素材は一級品ながら、原作を読んだ感想は「思ったより面白くない」でした。しかし、アニメで改めて見てみると、今度は「思ったより面白い」という真逆の感想。「月刊少女野崎くん」は、実に良いアニメ化に恵まれました

アニメで何が化けたかって、千代ちゃんの可愛さですよ! どでかいリボンを付けた今風ではない、ちょっと古めのヒロイン像である彼女は、原作のときから可愛らしさを存分に感じていましたけど、アニメだともう千代ちゃんなしでは生きていけないレベル。

野崎君のことが好きで好きでたまらない千代ちゃんの、恋患う1つ1つの所作や反応が愛らしすぎて萌え死にそう。死ぬというとさすがに大袈裟かもしれませんが、萌えすぎて靱帯は断裂しました。恋する少女の可愛さを、これでもかというほど見せつけてくれています!

中身が白米しか入っていないお弁当を野崎君にもらったと思ったら、実は白米の下にカレーが隠れていたというドッキリエピソードが11話にありましたけど、原作ではただネタ的な面白さに留まっていた話が、アニメではうきうき→戸惑い→喜びという千代ちゃんのリアクションの可愛さに意識が向くんですよね。

原作はコマ割りが限られた4コマ漫画で、彼女の仕草はそれほど細かく描かれていませんから、そこをアニメが上手く補完してくれている感じ。千代ちゃんの作画は毎回気合が入っていましたし、細かくきびきびとしたアニメーションのおかげで、ものすごく魅力的に見えてきます。制作の「動画工房」って恋愛ラボやっていたところですか。道理でー。

私の一番好きなエピソードは、愛しの野崎君から「SOS」という意味深なメールをもらった千代ちゃんが、看病イベントを期待しつつ、でもどうせ仕事の手伝いだろうと先読みして墨汁片手に家に駆けつけたら、野崎君がガチで高熱出して倒れていたという話。みすみす看病イベントのチャンスを逃してしまった千代ちゃんは激しく後悔するのですが、そのときのガッカリ具合がめちゃくちゃ可愛くて! このシーンばかり、延々とリピートしていましたよ。

基本少女漫画の主人公(厳密には少女漫画ではない)というのは、野崎君の連載作品に出てくるマミコのように面倒臭い奴が多いのですけど(それはそれで好きですが)、千代ちゃんはストレートに感情表現できる素直さがあり、野崎君の些細な行動1つ1つに喜びを感じられるところが愛らしい。私も常々申していますが、ラブコメには「喜び」の感情が絶対不可欠。人から好意を示されて、気のない態度でかったるそうに応対するより、素直に喜びを感じる主人公の方が絶対共感できるじゃないですか。

ついでに、千代ちゃんの魅力は声に寄るところも大きいですね。小澤亜李(おざわあり)さんって始めて名前を知る声優さんでしたけど、彼女をキャスティングした人は紛れもなく天才ですよ。宇宙一の適役をよくぞ見つけ出してきたと。動画と声の力で、原作のポテンシャルを100%以上に引き出す。これぞ理想的なアニメ化です。

今期最強のヒロインは千代ちゃんであったことに異論はないはず。まさかこの私が、身長150cm未満の女子(千代ちゃんは145cm)にこれほど入れ込むことになろうとはね(笑) 女子150cm以下級ならきっと千代ちゃんが歴代No.1!

月刊少女野崎くん 第1巻 [Blu-ray]

販売元:KADOKAWA メディアファクトリー( 2014-09-24 )

定価:¥ 7,344 ( 中古価格 ¥ 42 より )

Amazon価格:¥ 950

時間:50 分

2 枚組 ( Blu-ray )


ABOUT

なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. 千代ちゃん役にほぼ新人と言って良い小澤さんを起用したことは大正解ですよね。
    初々しい真っ直ぐな演技が完全に千代ちゃんとシンクロしてましたから。
    人気や上手い下手でなくまさに適役として小澤さんを選んだ眼力(聴力)に脱帽です。

    • 小澤さんはただ声質が可愛らしいだけでなく、感情に合わせて様々な性質の声を出せるところがすごい。ツッコミのキレは声のトーンによるところも大きいですから、彼女の声は「笑い」の部分でもプラスになっていたと言えましょう。

      小澤亜李さんの今後の活躍にも期待したいです。今後他の役で出演されても、全部千代ちゃんの顔がちらつきそうですけど(笑)

  2. アニメと原作は微妙にジャンルが違った作品になっていたなあと思います。
    原作はギャグ漫画にラブ要素がはいってラブコメになっていたのに対して、アニメはあくまでギャグ要素の強いラブコメだった感じですね。この辺は浅生さんもおっしゃっているように4コマという最小限のコマ割りしかなく、細かい動作や感情の動きが見えづらい原作と、コマ間の細部を保管してないといけないアニメのメディアとしての違いが如実に出た形でしょうか。
    そこに各声優の名演が入るのでより良質のラブコメになっていたなあという感じがしました。

    後は原作のエピソードを2つ組み合わせて1話を作っていたのも大きいかな、と。原作だと1話まるまる野崎くんか千代ちゃんのどちらかが出てこない話が珍しくありませんが、アニメだとそういうエピソードがあったらもう片方の話では野崎くんと千代ちゃんを絡ませてバランスをとっているな~と感じてました。

    • ギャグ漫画のアニメ化はディスクメディアの売り上げ的に期待できないので、ある程度ラブや萌えにシフトするのは、大人の事情として仕方ないところかもしれません。でも「月刊少女野崎くん」に関しては、ラブコメ路線へのシフトこそが正統。原作読んでいたときから、もっとラブコメに比重を置いてくれと隔靴掻痒でしたんで(笑)

      >コマ間の細部を保管してないといけないアニメ
      そこはまさにアニメとしての腕の見せどころでしょうか。原作を改編することなく、原作より魅力ある作品に昇華させるチャンス。4コマ漫画原作は全部動画工房さんに持ってこい!

      >片方の話では野崎くんと千代ちゃんを絡ませてバランスをとっている
      言われてみれば。当たり外れの大きさを感じる原作の弱点を、こういうカタチで解消していたのですね。

  3. 本当に千代ちゃんの可愛さが最高なアニメでしたねー。私も靭帯断裂までは行きませんでしたが、色んな箇所の筋を違えるぐらいには可愛かったです。
    私が一番萌えたのは、ベタですがやっぱり意味深な野崎くんの発言に浮かれた千代ちゃんがベッドの上で転げまわっていたシーンですかね〜。私はあのシーンで首を寝違えました。可愛すぎて。
    もう私はこの「恋する女の子が片想いの相手を想ってベッドの上で赤面したり悶々としながら転げまわるシーン」のためにラブコメを見ていると言っても過言ではありませんよ!長いので何か正式名称を付けたいぐらいです。浅生さんがピックアップした看病イベントのシーンも超良かったです。

    千代ちゃんを動かしまくった動画工房さんの判断は正に英断でしたね。この調子で「恋する可愛い女子」が出てくる作品のアニメ化をバンバンお願いしたいです。まずは「たいようのいえ」辺りはいかがでしょうか!?あ、あと恋愛ラボ二期も…!

    それと最後になりますが、みなさんも仰る通りキャストの小澤亜李さんも神がかり的でした。
    最終回の「好きだよ」の言い方が、嬉しさや切なさが入り混じってどこか泣きそうな、本当に今の千代ちゃんの全てが詰まっていたような素敵な演技で感動しました。ただ可愛くて千代ちゃんにハマリ役だっただけじゃなくて、感情の表現が非常に上手な方だと思うので、今後の活躍に大いに期待です。

    • 千代ちゃんの可愛かったシーンを挙げると枚挙に暇がないです。野崎君似のキャラ色紙をもらって大喜びする千代ちゃんに対し、自分の色紙と交換しようと野崎君が提案したときの「え、やだぁ…」も何かに目覚めそうなほど可愛かった。ここも原作だと、普通に「やだ」って拒否するだけのシーンだったのにね。

      >恋する女の子が片想いの相手を想ってベッドの上で赤面したり悶々としながら転げまわるシーン
      「恋する妹はせつなくてお兄ちゃんを想うとすぐHしちゃうの」みたいなタイトル! 一緒にすると可哀想ですが。 

      でもこれは超わかりますよ~。「一緒に帰りたかっただけだけど」という野崎君の最強の殺し文句で、完全にベッドでキュン死にしていた千代ちゃんの可愛さは半端なかったです! 好きな異性からの何気ない一言で喜びを露わにするのって、やっぱり見ていて微笑ましいですもんね。少女漫画系では割とポピュラーなシーンなのに、男性向けラブコメでは少ないのがもったいない。

      >「恋する可愛い女子」が出てくる作品のアニメ化をバンバンお願いしたい
      たいようのいえをアニメ化してくれるなら、どこであろうと贅沢は申しませんが、動画工房さんだと最高ですね~。あれだけ動作・表情を豊かに描いてくれる動画工房さんなら、きっとたいようのいえのポテンシャルを100%以上引き出してくれますよ。

      現在魔法少女モノの企画が進行しているようですが、こういったオリジナル作品の手腕はどうなんでしょうかね。要注目です。