ラブライブ!サンシャイン!!第3話「ファーストステップ」雑感

部としての承認を得るための条件として、ライブを観客で満杯にせよと無茶なお達し。μ’sのファーストライブでは、幕が上がると観客0だった衝撃が鮮烈な印象として残っていますが、果たしてAqoursではどういった切り口を見せてくるのか。さすがに今回も0人というわけにはいかず、逆パターンで満員で埋まっていたというのも芸がない。前作とまったく同じ展開をなぞっているからこそ、その着地点が難しい

結果は、0人ではなかったものの、10人程度の疎らな客入り。衝撃度はμ’sのときより下がりましたけど、これはこれでリアルな数字なので、悪くない落としどころ。ファーストライブで10人も集まりゃ上出来ですし、観客の多寡に左右されず、全力のパフォーマンスを発揮できるかどうかがアイドルとして何より大事な資質でしょうから。

それがこの露骨な不満顔! 彼女たちが観客の前であからさまなガッカリ感を見せたのがガッカリですよ! 例え自分たちの想定を下回る客入りであったとしても、目の前に応援してくれる人が1人でもいる状態で、こんなネガティブな感情を露わにしているようじゃアイドルとして失格でしょ~!

その後、なんとか気を取り直して持ち歌を披露し始めたものの、今度は停電による機材トラブルに見舞われると、すぐにまたトーンダウン。ライブ中のアクシデントなんて演出の1つみたいなものですし、ここを上手くMCで繋いでポジティブに乗り切れば、「Aqoursやるじゃん!」という評価にも繋がったと思うのに、簡単にパフォーマンスを中断して、俯きながらメソメソ泣き出す姿を見せられると、「所詮スクールアイドルだな」という見方になってしまいますね…。

失意のまま立ち尽くす千歌たちを励ましてくれたのは、会場に押し寄せた大勢の観客たち。がらがらだったはずの客入りは、開演後一気に動員されて瞬く間に会場を埋め尽くしていた。私はてっきり頭がおかしくなった千歌が見た白昼夢かと思っていましたが、ちゃんと現実のことであったようです(笑)

これだけ大勢のお客さんが開演時間に間に合わなかった理由は、“開演時間の告知を間違えていたから”とのこと。よくよく確認してみると、告知ビラでは日曜日14:00開演と告知していたのに、実際は土曜日開催だった(町内放送では今度の土曜日14:00と告知していた)。つまり、ビラを見て明日(日曜日)観に行くつもりだった人たちが、突然今日(土曜日)演ると知って、慌てて駆けつけたという感じでしょうか?

でも、途中からこんなにたくさんお客さんが来てくれたなら、中断後はもう一度曲頭からやり直した方が良かったよね?(笑) 曲の途中から再開して、ものの数秒で歌い終わって、観客大歓声では何が何やら

感動ありきのドラマを優先するがあまり、展開にリアリティがない花田十輝さんの脚本は大いに気になりますけど、Aqoursを最初から人気の高い状態でスタートさせた判断自体は良かったと思います。単にμ’sとの対比で最初に成功を持ってきたというだけじゃなくて、Aqoursの現状の人気はμ’sの成功に乗っかった実態のない人気であるところが、現実のAqoursとリンクしていて面白いなと。

「これは今までのスクールアイドルの努力と、街の人たちの善意があっての成功ですわ!」

Aqoursの人気は本人たちの魅力や努力が呼び込んだ結果ではなく、μ’sが築いてきた礎と田舎の風土のおかげ。その実態のない人気を本物の人気に変えていけるかどうかは興味深いテーマですよ。人気を0から100まで持っていったμ’sは当然すごいですけど、高い期待値を受け継いでスタートするAqoursにもAqoursなりの気苦労はあるはず。そこをアニメで掘り下げていけるなら、ラブライブ!サンシャイン!!の物語は意義があるものになると思います。

しかし、こうやってライブ成功で好スタートを切らせるなら、尚のことお客さんが少ない状態でも全力でやれることを証明してほしかったなー。お客さんがたくさん来てくれたのは結構なことですが、お客さんがたくさん来てくれたからやる気を取り戻す現金さは、アイドルとして褒められた態度じゃございません。デレマスの本田未央も同じような過ちをしでかしていましたが、その後自分の行いを省みて考えを改めました。最初に成功してしまうと、その反省のきっかけが失われるような気がして。

なお、このとき集まった観客は全員女性。男子禁制の女子校内でのライブであれば仕方ないですけど、女性アイドルグループに群がるファンに男性の姿が1人もいない不自然さは半端ない…。しかもライブ前の告知ビラ配りの時点で、街行く通行人が女性ばかり。前のラブライブ!でも男の影を徹底的に排除した歪な世界観でしたけど、さすがに通行人まで男を描かない病的なレベルではなかったはず。ここまで過剰に男を忌避する潔癖性は狂気を感じますねー。

好感度ランキング推移

1 ↑ 渡辺曜
2 ↓ 黒澤ダイヤ
3 - 松浦果南
4 ↑ 桜内梨子
5 ↓ 高海千歌
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6 - 小原鞠莉
7 - 津島善子
8 - 黒澤ルビィ
9 - 国木田花丸

無印ラブライブ!は3話の時点で、穂乃果・ことり・海未の3人全員が好きになれなかったことを考えると、今回千歌・曜・梨子の3人に好感が持てているのは大きい(千歌はちょっとヤバくなってきましたけど)。デレマスにしろ、プリパラにしろ、アイカツ!(スターズ)にしろ、メインの3人を好きになれることはアイドルアニメとしてクリアすべき最低条件。捨てキャラが半分いても構わないので、なんとかこの3人だけは印象を落とさないようキープしてもらいたいものです。

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  1. ラブライブ!サンシャイン!! 第3話「ファーストステップ」を見て (2)

    いろんな方の感想記事を読みました。そして「ライブ開始時刻の告知ミス」については、下記の方が詳しく書かれていました。

    ・ラブライブ!サンシャイン!!第3話「ファーストス…

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