ラブライブ!第9話「ワンダーゾーン」雑感

「たっはー! バレちゃったわ~。私がアキバでNo.1との呼び声高い伝説のメイドであることが、とうとうバレちゃったわ~」と言わんばかりのことりに対する隠しきれない嫌悪感。こんな目立ちまくるメイド服姿で堂々と外歩いてて、「正体バレちゃったわ~」だなんて最初ギャグかと思いましたよ。

スクールアイドルやっているくせに、メイドやっていることを恥ずかしがる感覚が私にはわかりません。どちらかというと、バイトでメイドをしている人より、部活でアイドルをしている人の方が恥ずかしいと思うんですが…。制服をギリッギリのミニスカにしているくせに、アイドル衣装のミニスカを恥ずかしがる海未と同じ匂いがします。

自分を変えたくてメイドを始めたこと自体は立派なんですから、中途半端に隠し通そうとしなけりゃ良かったのに。たった数ヶ月で伝説のメイドに登り詰めたという逸話も、嫌味になるだけだから余計な設定。彼女の接客ぶりを見ても特別なものではなかったですし、秋葉原にはこれよりもっと人気あるメイドさんは他にいくらでもいるでしょうよ。

それより個人的に気になったのは、ことりの接客風景を描く際、頑なに男性客の存在を見せなかったところ。メイドなのに男に給仕するシーンを描けないんですから、萌えアニメにおける“配慮”って大変なんだなぁとしみじみ思いました。

秋葉原のグッズ屋に陳列されていたμ’sのグッズ。本人たちの与り知らぬところで既にグッズが出回っているほど、μ’sはコアなアイドルファンから支持を得ている存在だったみたい。

思えば、μ’sが世間に認知されるきっかけとなったのも、“誰か”が“勝手”にファーストライブの映像をネットに流したことからでした(後日絵里の仕業だったことが判明)。そして、今度のグッズ販売も“誰か”が“勝手”にやっていた。要するに、μ’sは自分たちで売り込むための努力を一切せずとも、いつも“誰か”が“勝手”にやってくれているわけですね。

μ’sは事務所の庇護を持たないインディーズアイドル。だからこそ、世間の歓心を得るため、アイドル自身があの手この手で試行錯誤しなくてはならないはず。「動画をアップしよう!」「グッズを作ろう!」といったアイディアは、メンバー同士が知恵を出し合った結果であって欲しかったのが私の本音。“無名の集団が世間に風穴を開ける”というサクセスストーリーの勘所となる部分を、“寝ていたら小人が代わりに仕事をしていた”的なファンタジーさで誤魔化しているのは非常に残念です。

宣伝・販売・設営・金策といった面倒な雑務も全部自分たちでこなさなくちゃならないのがアマチュアの大変さ。翻せば、そこがアマチュアならではの面白さなのに、μ’sはそういった雑務はほぼノータッチですから…。ただ歌と踊りのレッスンに励んでいたら、何となく口コミで話題になって、作ってもいないグッズが売れて、大きな舞台も用意されている(どうせLOVE LIVE!に出ることになるんでしょ?)。アマチュアとは思えぬ厚遇です。フリーターなのに、社会保険も厚生年金も昇給も賞与も有給休暇も全部保証されているみたいな。

アマチュアならではの苦労を描くつもりがなかったのなら、ラブライブ!もシンデレラガールズみたく、最初から大手事務所に所属するアイドルで構わなかったのにね。それなら好きなだけ歌と踊りに集中できる環境が用意されますよ。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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