ラブライブ!第3話「ファーストライブ」雑感

ファーストライブ当日に向けて続く猛特訓。目標のために練習に励む姿はスポ根らしくていいのですけど、不服なのは彼女たちに指導者がいないこと。こんな素人の集まりが、誰からも教わることなく、独学で完璧な振り付けとダンスを短時間で完成させる都合の良さには、閉口せざるを得ないですね。

小鳥お手製のアイドル衣装が完成。しかし、その露出の高い衣装に拒否反応を示す海未は、膝下のスカート丈でなければ嫌だと突っぱね、「私は1人だけ制服で歌います!」と宣う始末。いや、だからお前、制服のスカートが…。今すぐ自分の格好を鏡で見てこいって。

私も2週続けて同じことをツッコミたくないですけど、こんな破綻した設定を2週も引っ張るから悪い。自分でパンツ見せながらパンツ見られるの恥ずかしいなんてほざいている清純派気取り、一体どこに需要があるの? どうしても海未の羞恥心をアピールしたいなら、「こんなふりふりの衣装、恥ずかしいから嫌!」で良かったじゃないですか。スカート丈にこだわるから、こんな粗末な脚本になるんでしょうに。

「μ’sのファーストライブ、最高のライブにしよう!」

遂に始まるμ’sのファーストライブ。記念すべき初舞台に期待と緊張が入り交じる3人。開演ブザーと同時にゆっくりと幕が開くと、見渡す先は無人の観客席。気合充分で挑んだ自分たちのライブが、誰にも興味を示されていなかったという悲惨な現実を前にして、打ち拉がれる穂乃果たち。

思わず目を覆いたくなる痛ましい光景でしたが、彼女たちに憐憫の情は沸いてきません。だって、誰がどう考えたって、こんな数日前に学内で結成した素人アイドル見たさに集まる酔狂な人間が、何人もいるわけないんですよ。この惨めな結果は当然の帰結であり、恥ずかしい思い上がりをしていた彼女たちが、ただ壮大なバカを晒したというだけ。それ以上でもそれ以下でもない話です。

このとき「あんなに努力してきたのに…」と言わんばかりの走馬燈が流れていましたけど、昨日今日始めたようなアイドルなんて、別に言うほど努力していませんし。冷たいようですが、事実だからしょうがない。彼女たちにはまだショックを受ける資格すらないのです。

でも、本当に良かった。ここで大入りの観客が沸き上がり、「ファーストライブ大成功♪」なんてふざけた話にならなくて本当に良かった…。

壮大なバカを晒すこと、それ自体は全然いいんです。何かをスタートさせるのに、最初は誰だってみっともない姿を晒すもの。恥を恐れて何も行動できなかったり、恥をかいてすぐ意気消沈してしまう人間も多い中で、彼女たちはこれだけ無様な醜態を晒しながらも、気持ちが折れることなく、ほぼ観客ゼロの中で全力のライブをやりおおせた。私はそのことに大いに感銘を受けましたから。

そして、自分たちのバカさ・甘さ・惨めさを全部受け入れた上で、そこから改めてスタートを切るんだとする新たな決意。“完敗”を成長の糧として、前進を止めようとしないμ’sの3人は実に立派でした。最初は適当なノリでアイドルを始めた穂乃果も、「いつか私たち、ここを満員にしてみせます!」と屈辱をバネにアイドルとしての自覚が芽生えてきましたしね。地べたから這い上がろうとする熱い気持ち、これこそが私の求めていた“アイドル”という名のスポ根ですよ!

でもまだまだ。まだ私は完全に認めたわけじゃないですからっ!(笑) 大体、ファーストライブのクォリティ高すぎなんですよ! 冒頭でも述べたように、指導者もいない素人集団がこの短時間で完璧なライブをこなすなんてあり得ませんって! こないだまで校舎裏でキャッチボールの練習をしていた野球初心者が、試合本番でいきなり逆シングルからのグラブトスで4-6-3のダブルプレイを完成できますか!? アイドルとしての成長過程が肝であれば、そこの整合性だけは疎かにして欲しくないです!

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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