クズの本懐第9話「butterfly swimmer」雑感

鐘井先生と麦の両方を、同時に同じ女に寝取られるという未曾有の悪夢に見舞われた花火。蕭関の助けに出陣した呂布が、罠にかかりいつの間にか徐州も小沛も攻め落とされていたみたいな話。行き場を失った呂布は、残された最後の砦の下ヒに逃げ込み、そこで無情の最期を迎えるのですが……花火の滅びの刻も近いのか。

不倶戴天の茜にここまでこてんぱんにやられちゃうと、このまま花火はメンタル崩壊で完全に病み堕ちするか、自暴自棄になって茜を刺し殺してしまうか、いずれにしてもバッドな未来しか想像できなかったのですが、意外とそこまで思い詰めていなかったので一安心。花火にとっての最後の砦といえるえっちゃんと2人で軽井沢へ傷心旅行に出かけ、表向きには明るく笑顔も見せていました。

むしろ思い詰めていたのは早苗の方だったかも。花火が本命ともキープとも縁が切れて、完全に失恋してしまった今こそ、絶好のチャンス。翻していえば、このタイミングで花火が自分に振り向かなければ、一生脈なんてないということ。早苗はこの旅行に総てを賭けており、もしこの旅行の間に花火が自分に靡かなければ、綺麗さっぱり未練を断ち切ってお別れしようと、悲壮な決意を滲ませていたのでした。

「せっかく2人きりだったのに! チャンスだったのに!! 花火が失恋して! アイツとも別れて!」

そんな勝負の旅行に、呼んでもいない従兄弟の篤也が混じっていたら、そりゃ彼女もブチギレますよね(笑) せっかく花火と2人きりであれやこれややろうと企んでいたのに、男が混じっているせいで台無し……と思いきや、隣の部屋に篤也がいるのに、気にせず花火を押し倒してエッチをおっぱじめるえっちゃんの剛胆さに笑いました。さすがこの旅行に総てを賭けているだけある。

2人で夜を楽しんだ翌日は、ショッピングモールで恋人のようにデートして、公園でいちゃつき合いながら、人目も憚らず口付け。完全に百合カップル爆誕としか言えない状況でしたが、花火としてはこのまま早苗と恋仲を続けていくことは考えていなかったよう。それを悟った早苗は潔く花火のことを諦め、笑顔で「今まで付き合わせてごめんね。ありがとう」と謝罪と感謝の言葉を述べ、もう二度と会わないことを告げたのです。

ヤンデレ気味に執着心を燃やす早苗に、どうやって別れの言葉を切り出すのだろうと思いながら見ていたので、早苗の方から別れを告げたのは意外。こうなると、一気に早苗の方を同情してしまうというか…。元々は早苗のことを利用していた花火が悪いんですし、えっちゃんの方から謝罪する必要なんてないのにな……とモヤモヤするばかり。

そんな私の釈然としない気持ちを余所に物語は更なる進展を見せ、早苗のあとを追いかけた花火が、「えっちゃん! 私と友達でいて!」と叫んでいました。……これは相当虫のいい話ですよね。早苗の好意を知っていながら、彼女のことを体のいいセックスフレンドとして利用し、彼女の想いには応えられないと退けた上で、「友達のままでいてくれ」と無体なお願いをするんですから…。

「ふざけないで!! いい加減にしてよ! どれだけ残酷なこと言ってるかわかってるの!? 今更友達面してなんて、できるわけないじゃない! 私がどれだけ……どれだけ好きだったかなんて知らないくせにっ!!!」

綺麗に笑顔でお別れするつもりだった早苗が、こうやって声を荒げて激昂するのも無理からぬこと。しかし、早苗は結局、花火の言葉を受け入れました。早苗が花火に対して抱いた感情は愛情でしたが、友情がなかったわけではなく、関係がこじれにこじれた今でも、お互いが大切な存在であることは不変だったからでしょう。同性愛を打ち明け、肉体関係まで至った相手と、ノーマルな友達同士に戻るのは簡単なことではないでしょうが、早苗は時間がかかっても自分の気持ちに整理をつけて、友達に戻ると応えてくれました。えっちゃん、本当にいい子だわ…。そして、戸松遥さんの演技半端ないわ…。

「バカねぇ。誑かされたいのよ、男はみ~んな」

一方の麦はというと、茜の毒牙にかかったまま(笑) 茜の濃厚な女教師プレイにのめり込み、貪るようにセックス。「俺が貴女の初めてになる!」「俺が貴女を変えてみせる!」というあの高らかな宣言はなんだったのか(笑) 他の男同様、彼女の色香にコロッとやられて、快楽の底なし沼にずぶずぶと沈んでいっているのがもう…。でもしょうがないよね、男はみ~んな誑かされたいんです。

★今週の安楽岡花火★


9話はどんより重たい話に終始するかと思ったいましたが、ギャグ風味のノリの軽い話(軽井沢だけにね!)で始まったのはありがたかったです。花火ちゃんの心が陰っていくところが見たいわけじゃないんで、この逆境にも挫けず、強くたくましく奮起してほしい! そして、あの淫乱教師をぎゃふんと言わせたってください!

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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