クズの本懐第7話「愛はたくさん(LOTS OF LOVE)」雑感

名もなき(ありましたっけ?)チャラ男が女子主人公に手を出すなど言語道断! 始めは嫌悪していたはずなのに、次第に身も心も奪われていくなんて、たちの悪い寝取られゲーでしかありませんよ! と思っていたのに、チャラ男と花火のいちゃつき具合を見ていると、案外これも悪くないというか、「この組み合わせありかも…?」という思いが頭を過ぎりました。決して寝取られに目覚めたわけではなくっ!

やはり花火はキャラ的に、“迫る側”より“迫られる側”の方がしっくりくるんですよね。“迫る側”の時は危なっかしくてヒヤヒヤするだけでしたが、“迫られる側”だと彼女本来の持つ可愛らしさが開花。経験豊富な年上男子に下ネタ混じりでからかわれ、顔を真っ赤にさせていた様は可愛すぎました! 「ホテル行こ~」を連呼してくるチャラ男特有の軽薄なノリにも、(もう~! 調子狂うなぁ)とウンザリした態度を見せつつ、まんざらでもない感じだったのが萌えます。

それにこのチャラ男、思ったより印象が悪くなくて。やることしか頭にないゲスさは、本人も認めていた通りなんですけど、力尽くで何が何でもという感じではない。肉体関係を求める押しの強さを見せる一方で、相手にその気なければさっと引いて、早々に別の対象へ興味を移す淡泊さ。1人の女に固執しすぎないモテ男ならではの余裕が、正直、私はカッコイイと感じてしまいました。「ちょっと待って!」と慌てて一瞬彼を引き留めようとした花火の気持ちはわからなくもない。

同時刻、最可こと鴎端のり子も麦とのデートに興じていた。半ば麦のお情けで取り付けたデート。それでも最可にとっては、万感の思いを込めた念願の初デート。ロリィタファッションでドレスアップしてデートに臨む彼女は、さぞ高貴なお嬢様育ちかと思いきや、実は平凡な庶民的家庭の生まれというギャップ。裕福でない暮らしの中でも、自らを優雅なお嬢様としてプロデュースし、徹底してその世界観を作り上げているいじましさが可愛すぎる~!

麦に対する想いも一切の打算のないピュアラブ。一途で、可憐で、純情で、非の打ち所がない清廉な心を持っている汚れなき真実のヒロイン。映画を観終わったあと、麦の些細な優しさに触れただけで、涙目になりながら(す、好きっ!!)と改めて惚れ直していた最可はひたすら愛おしかった…!! どうして彼女のようなイノセントな少女が、よりによってこの魑魅魍魎・悪鬼羅刹が蔓延る「クズの本懐」に、足を踏み入れてしまったのか!(笑)

若くして“クズ女しかそそらない”という厄介な性癖を持つ麦も、さすがに彼女のドストレートな純愛には心を打たれたようで、別れ際に思わず彼女を抱き寄せ、キスを交わす。そして、自宅まで彼女を連れ込んで、一夜を共にすることに。

かと思いきや、すんでのところで麦は心変わり。最可のAAAカップ(推定)に萎えた……からではなく、彼にとって最可は大切な存在であることに気付いたから。皮肉にも最可は、麦にとって特別な存在だったから抱かれなかった。彼にとって特別な存在でなければ、きっと最可の本懐は遂げられていたでしょう。なんとも切なくやりきれない幕切れ。

最可自身も、“麦に抱かれる”という決心に至るまでには相当な葛藤がありました。麦は自分を愛していない。その状態で身体を許していいものか。刹那的な繋がりを求め、その場限りの情にすがり、流されるがままに抱かれてしまう選択は、確かに女として褒められた選択ではないのかもしれません。ただ、最可はそういった愚かさも承知の上で、賢明な判断も捨てた。「ちゃんと振り向かせてからじゃないと、半端な感じで終わっちゃうよ? それでもいいの!?」という自分への問いかけに対し、「今、触れたいの」と返した彼女の言葉に凄まじい重みを感じましたよ。だからこそ、麦はちゃんと彼女を抱いてやってほしかったなぁ…。

最可は実は自分の可愛さと価値を自覚していて、幼少の頃から巧みに利用してきたと独白していましたが、別にこれはクズというほどでもなかったですね。「私なんて…」と過度に謙遜しながら、内心自分を美人と思っている女はクズだと言えなくもないですが、彼女は自分の可愛さを全面的にアピールしていますので(最も可愛いを自称しているぐらいですし)、嫌味は一切なく、むしろ正直で好感の持てる裏面でした。惜しむらくは、彼女は完全に出るアニメを間違えてしまったこと(笑) 他のアニメなら、何の障害もなく幸せになれたでしょうに!

★今週の安楽岡花火★

(ああ…、執着されたい。夢中にさせたい。私からは何もあげない。何1つ奪わせない。対等じゃないのがいい。誰か、誰でもいい…! 今すぐ私に、価値があると思わせて…!)

世の中、片想いしている女子ほどカワイイ存在はいないと私は思っていますが、あまりにその期間が長引くと、本人が段々病んでくるのがネック。花火ちゃんも、最初は鐘井先生と結ばれることだけを夢見ていた純愛少女だったはずなのに、いつの間にやら承認欲求を満たしたいだけのオタサーの姫路線に向かいつつある悲劇(笑) オタサーの姫エンドもぶっちゃけ見てみたいですけど、早くトゥルーエンドの純愛ルートに戻さなきゃ!

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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