キルラキル第1話「あざみのごとく棘あれば」雑感

16:9のアスペクト比で放送されていることに違和感を憶えるほどの昭和アニメっぷり。見た目から中身から作品の隅々まで(意図的な)古臭さが蔓延しており、懐古趣味に浸れる人間でなければ受け付けにくいクセの強い仕上がりとなっていましたが、30分間忙しなく画面が動き続けるアニメーションの凄まじさにおいては、世代を問わず誰もが瞠目するであろう奇跡です!

今の時代、シャフトに代表されるように、アニメはとにかく静止画の美しさが追求される傾向にあると思います。ただヒロインが可愛らしく描かれていれば、それだけで“作画が良いアニメ”として認定される例も珍しくございません。

対照的にキルラキルは、簡略化されたデザインゆえに一枚絵としてのクォリティは然程高くなくとも、そのぶん動画の質が別次元の域。さすが「リトルウィッチアカデミア」のTRIGGERだと唸らされる贅沢で流麗なアニメーションは、紙芝居アニメに慣れきってしまった現代の我々にアニメーションのプリミティブな魅力を啓蒙してくれていますよ!

ストーリーは、武力により厳しい階級制度が敷かれた本能字学園に転校してきた纏流子(まといりゅうこ)が、生徒会トップとして君臨する鬼龍院皐月(きりゅういんさつき)に父親の仇討ちを果たすため、次々送られる各部活動の刺客たちを薙ぎ倒していくという流れ。こちらも昭和的お約束展開ですので、捻りは特になく予定調和に進行していく感じかな?

第1話ではボクシング部の袋田隆治が登場しましたけど、今週だけの登場ではもったいないと感じるほどに濃いキャラでした(笑) Panty & Stockingの時も思いましたけど、岩田光央さんが演じている敵キャラはいい味出していて好きだわ~。

一度はその袋田にボコボコに返り討ちにされてしまった流子でしたが、謎の喋るセーラー服を身にまとってパワーアップ。袋田の必殺パンチ「鉄拳粉砕」すら跳ね返す無敵の強さを手に入れましたものの、その出で立ちは何故か過度な露出で好奇の目を誘うエロエロコスチュームだった!

……正直ここでエロに走る必要性はゼロだったように思えるんですが、こういう無駄なお色気要素も昭和アニメの名残でしょうかね?(笑) 真面目にバトルしているのに、恥ずかしさから常に赤面状態だった流子はカワイイ。けど、これからも毎回この痴女スタイルで戦うの?

独特の昭和ノリにまだ完全にノリ切れていないところはありつつも、これだけヴィジュアル面でのすごさがあればストーリーは二の次。第1話ということである程度作画は差し引いて見ないといけませんけど、壮絶なアニメーションが今後も続くとなれば毎週の放送が楽しみでしょうがないです。絵柄で敬遠している人は、騙されたと思って是非一度本編を見て欲しい! キルラキルの魅力は、こうやってキャプチャー画像を並べたところで何も伝わりやしませんから。

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  1. セーラー服は最後に繊維を回収するシーンがあったので、だんだん完全体に戻っていって肌の露出が減るんじゃないですかね?
    なんにせよ、流子ちゃんが意外に可愛いキャラだと分かって面白い演出だと思いました。
    しかし懐古趣味に浸らないと受け付けにくいような作品でしょうか?
    どのみち昭和生まれの私には平成生まれのセンスはよく分からないんですが(笑)。
    もうキルラキルの凄まじいエネルギーにニヤけっぱなしでした。

  2.  yukiさん
    戦維回収で肌の露出が減るという発想はなかったですが、言われてみればその可能性はありますね~。私はむしろ、戦維喪失の際に敵がすっぽんぽんになっていたので、今後出てくる刺客たちも最後は全員丸裸にされてしまうのかという方向に興味を持っていました(笑) 皐月の丸裸は見たいような見たくないような…?

    >懐古趣味に浸らないと受け付けにくいような作品でしょうか?
    私も昭和生まれですが、アニメを見始めたのは90年代中頃だったので、やはり最初はこの古臭さに抵抗がありましたねー。キルラキルは恐らく70~80年代テイスト。その頃にアニメを見ていた人ならすんなり入れるんじゃないかと思われます。

  3. 炎の転校生xグレンラガンxど根性ガエルってな感じでしょうか。ジジィの私には単純におもしろかったです。是非ヒットしてほしいなぁ。流子ちゃんの家は黒澤監督の羅生門へのオマージュにみえましたが、全編そんな感じなんですかねぇw

  4. 蛇崩乃音たんが可愛かったですね。ああいうちょっとだみ声入ったロリキャラって大好きです。
    第1話はストーリーよりも絵の動きのダイナミックさと声優の熱演で乗り切った感じですね。声優の演技はともかく絵の動きは息切れすることが間違いないので、それまでに話が面白くなることを期待してます。

  5.  ディグさん

    映像は新感覚ではあるのですが、「どこかで見たようなアレ」を、わざと視聴者に喚起させる作りになっています。まずしゃべって暴れる服といえば「ど根性ガエル」。学園と転校生といえば「炎の転校生」。制服で能力が身につくといえば「覚悟のススメ」。威圧力で大きく見えるでかい生徒といえば「魁男塾」の大豪院邪鬼。クラスメイトのマコがかけているプロレス技は「キン肉マン」。下町の子供の動きは「おそ松くん」風。

    第一話はボクサー少年との殴り合いのシーンもあり、スタッフ曰く出崎演出。「あしたのジョー」です。いくらでも連想できます。

    製作者自身も昭和アニメに元ネタがあることを認めていますね。いずれの作品も見たことがない私でも、過去のいろんな作品の影響を受けているというのは、なんとなく伝わってきています。この雑多なごちゃ混ぜ感も間違いなくキルラキルの魅力の1つ。

     ゲストさん
    蛇崩乃音は存在感あるヴォイスでしたが、CVの人は本職の声優ではないんですね。アニメに出演するのは10年ぶりぐらいということに驚きました。

    >絵の動きは息切れすることが間違いないので、それまでに話が面白くなることを期待
    しばらくは生徒会が送る刺客を倒していく構図でいいと思いますが、2クールの最後までそのノリを続けるのは厳しいので、どこかで方向転換は必要になるはず。本能寺学園を制圧したあと、皐月らが仲間となって他校と抗争を始める展開になるかも。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。