賭ケグルイ第10話「選択する女」雑感

裏で糸を引いていた豆生田楓を壇上に引っ張りだし、夢子は「公式戦」として彼にギャンブル勝負を申し込む。種目は「チョイスポーカー」。通常のポーカーに役の強弱逆転という要素を付け足したゲームは、シンプルであるがゆえに奥が深い。いつも穴だらけの賭ケグルイのオリジナルゲームの中では、珍しく普通にゲームとして成立していますね。

賭け金をベットする際、たくさんチップを積んだプレイヤーが、役のHIGH&LOWの選択権を得る。通常ならブタは最弱の役ですが、選択権を得て「弱い順」を選べば、それが最強の役となる。つまり、自分に良い手が入っていれば、強い役勝負を仕掛ければいいですし、自分に手が入らなかった場合は、弱い役勝負を仕掛ければいい。そのために金の積み合いを制することが、何よりもこのギャンブルの肝。

夢子は3.1億もの現金を有していますが、対戦相手の豆生田は更に上回る10億。金の積み合いで利がないため、夢子にとって厳しいギャンブルであることは間違いないものの、通常のポーカーと比べれば、夢子にも多少の勝機があります。青天井のポーカーの場合、カードの強弱は関係なく、ただ単に金をたくさん積んだ方が勝ちになりますから、豆生田が開始直後に10億賭けると宣言すれば、それで夢子は為す術なくお手上げですが、チョイスポーカーなら金の積み合いで負けたとしても、相手に有利なルールで戦わされるだけで、勝負の土俵には上がれます

もし私が夢子の立場であれば、とりあえず弱い役狙いを徹底しますね。手札に絵札が来たら率先して捨てて行き、相手には自分は弱い役(ブタ)狙いであることを常に演出。そうすれば、役の強弱の選択権が得られる豆生田でも、弱い役での勝負する選択はやりにくくなります。

「じゃあ、強い役勝負を選択されて負けるだけじゃないか」と一見思えますが、ポーカーは役作りが簡単ではなく、強い役を狙ったところでブタに終わることもしばしば。同時に、いくら夢子が絵札を嫌ってブタ狙いを演出しても、2~9あたりのカードが重なって役ができてしまうことは充分あり得る。結局、相手が強い役か弱い役かというのは完全には読み切れないんですよね。自分に強い役・弱い役の選択権があったとしても、連戦連勝は難しいはずです。

緒戦を夢子が制して迎えた2戦目。夢子はカードチェンジで敢えて手札の10ペアを切っていくという暴挙。通常のポーカーならまずあり得ないチェンジですが、もしカードが配られた時点でツーペアやフルハウスができていたなら、私でもここでペアになっているカードを切り飛ばします。この勝負、結局のところ「役ありor役なし」の勝負になりがち。ならば、ツーペアがワンペアに、フルハウスがスリーカードにランクダウンしたとしても、それほどデメリットはないと言えます。それよりも相手の読みを外す攪乱に使った方が有意義だと思いますから。

ただ、このときの夢子は手札で唯一のペアを切り飛ばして、ブタで負けるというセオリーにない戦い方で敗北しました。何か考えあってのことだったと思いますが、裏をかくにしても普通はこんなバカな戦い方ありえないですね。結果、全部の持ち金を失ってすっからかん。資金が尽きた夢子はゲームオーバー……と思いきや、ここで夢子は、客席にいた皇伊月に勝負続行のための資金援助を要請する。

夢子「先日、仲間になりたいと仰っていましたよね? なんでも私に生徒会長になってほしいとか? 仲間は困ったときに助け合うものですよね? お金が尽きてしまってとても困っているんです。助けていただけないでしょうか?」

夢子の言い分は、「俺たち、友達だよな?」と言いながら友達料を徴収してくるヤンキーとまったく一緒なのですが(笑) 伊月の友達になりたいという弱みにつけ込み、「お前が俺の分の金払え」と催促してくるなんて鬼畜すぎですよ~!

ここで伊月の選択は、無能呼ばわりしてくる豆生田に頭を下げて、もう一度生徒会入りを取りなしてもらうか、友達料を請求してくる夢子の外ウマに乗って勝負を続行するかの2つに1つ。夢子に勝利してもらうのが最も望ましいとはいえ、これだけ敗色濃厚の夢子の外ウマに乗るリスクは甚大です。

夢子「皇さん、なにかを手に入れるためには、まず差し出す必要があります。野心を実現させるためには、リスクを冒さなくてはならない。野心が大きくなるほど、リスクも大きくなる。それは時間かもしれないし、命を削るような努力かもしれない。今回はお金であるというだけのこと。さぁ! 選んでください! 無能として安寧を取るか、破滅を賭けて頂点を目指すのか! 決めるのは貴女ですッ! 皇さんッ!!」

完全に悪徳詐欺師の口振りで怖い(笑) 人間、どん底に落ちて誰かに救いを求めるとき、力を貸してくれるのは心優しい天使ではなく、弱っている人間を更に地獄へ突き落とそうとする悪魔なんですよね…。人の弱みにつけ込みお金を奪おうとする奴の言葉を信じるのは大変危険なんですが、伊月が最終的に選んだ選択は、夢子への出資。さぁ、退路は断たれた。どうなるか。

★今週の顔芸★


豆生田楓はまだ顔芸が少ないですね。切羽詰まってきたとき、このクールな仮面が剥がれるのが楽しみ。杉田智和さんですし(笑)

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  1. 賭ケグルイ 第10話 『選択する女』 皇伊月…何という小物界の大物。

    夢子と豆生田に注目していたのですが、伊月が笑えました。その野心の大きさと実際にやっている事がチグハグ過ぎて。 公式戦をしましょう→ちょっと待ったーーー!これに一番異を…

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。