賭ケグルイ第9話「夢見る女」雑感

夢子とユメミが勝負するギャンブル「バトっていいとも!」は、9種のミニゲームで対決を行い、勝者が3×3のマスの好きな場所にチェックを入れて○×ゲームの要領で勝ち負けを決める内容。ユメミは用意された9つのゲーム総てに勝算があり、圧勝することも可能でしたが、会場の盛り上がりを考えて、敢えて夢子に先行させるという余裕を見せていました。

夢子がリーチをかけて迎えた第6戦目の種目は「利きファン」ゲーム。会場に集まった100名の観客からランダムに選出した1人の誕生月を当てるというもの。普通なら読みの材料が何もない1/12の運ゲーにすぎませんが、ユメミはなんと、会場にいるファン全員の誕生日を完璧に頭に叩き込んでいるという。

「私はファンクラブメンバーの誕生日を総て憶えている! 絶対に間違えない!」

強烈な極悪顔で勝つ仕組みを打ち明けていたせいで、とんでもなく卑劣な奴という印象を受けてしまいがちですけど、ファンクラブメンバーの誕生日を全員憶えているって、普通に偉いですよね?(笑) アイドルの鑑じゃないですか!

しかし、ユメミがファン全員の誕生日を記憶していることを見抜いていた夢子は、観客選びの際にダイスの出目を操作して、見学のために代理で来ていた芽亜里を選出。唯一パーソナル情報を持っていない芽亜里の誕生月を当てることとなり、焦るユメミ。完全な運否天賦の勝負となってしまった6戦目は、運に見放されたユメミが敗北を喫してしまうのでした。

ギャンブル自体は何も捻りがなく、見どころなしの退屈な時間でしたけど、面白かったのはこのあと。ユメミに負けた代償の支払いを迫る夢子に対し、マネージャー沙織が間に入って音声データの公開は見逃してほしいと懇願。賭け金5,000万円はきっちり支払うし、もっと増額してもいい。だけど、ユメミのアイドル生命を絶ちかねない音声データの公開だけは勘弁してくれと。

夢子はユメミに対してこれといった憎悪はなく、彼女のアイドル生命を絶ったところで何らメリットはありません。なので、情けをかけて音声データの公開は取りやめにしてあげることも充分に考えられました。でも、夢子はそうしなかった。大勢のファンが集う場で、ユメミの裏の一面が録音された音声データを思いっきり暴露してやったのです。

夢子が鬼畜すぎて引くという人もいるかもしれませんが、私は音声データ公開を止めなかった夢子の行動を全面的に肯定したいです。どんなに過酷で間尺に合わない罰であろうと、最初に取り決めた罰ならば、きちんと執行されなくてはならないもの。ここで変に日和って取りやめてしまうのは、勝負事に対する冒涜であり、不実。負けの帳消しはギャンブルの根幹を否定しかねませんから、絶対にねじ曲げちゃいけない部分なんです。

カイジも言っていましたよね。「敗者は失うっ…! それをねじ曲げたら…なにがなにやらわからない…。受け入れるべきだっ…! 負けを受け入れることが…敗者の誇り…。オレは…負けをぼかさないっ…!」と。まさにその通りだと思いますよ。ユメミがカイジを読んでいたかどうかは定かじゃありませんが、負けたあとに見苦しくじたばた足掻くことなく、自ら「音声データを公開して」と率先して罰を受け入れました。負けを暈かさなかったユメミはとても立派でした。

自身の裏の本性が場内にいるファン全員に知れ渡り、「終わった」と力なく項垂れるユメミ。しかし、ファンはそんなユメミを見捨てるようなことはしませんでした。裏切られたショックで罵声を浴びせかけるどころか、温かい言葉でユメミのことをこれからも支えていきたいと口々に声援を送ったのです。

「ユメミちゃんが僕たちをどう思っていようが関係ない!! 僕たちはユメミちゃんが好いてくれるから好きになったんじゃない!! 僕たちがユメミちゃんを好きなんだぁぁぁぁ!!!」

これはアイドルオタクが須く心に刻むべき至言ですよ!! 先に自分のことを好きになってもらわないと相手のことを好きになれないパッシブ野郎が大量増殖している中で、こうやって自分から「好き」という気持ちを発信できる人間はとても素晴らしいと思う。そして、それがアイドルファンのあるべき姿だと思う。ファンは愛情の受け手側ではなく、常に送り手側なのですから。

総選挙の舞台上で結婚を発表したアイドルに対して、「ファンが裏切られて可哀想だ!」とファンでもなんでもない野次馬が勝手にキレてバッシングしていた件がありましたけど、本当の彼女のファンたちは裏切られたなんて微塵も感じていなかったはず。勿論、応援していたアイドルの突然の結婚発表に深く傷付いた人だっているでしょう。でも、アイドルに自分の理想像を押し付け、現実がその理想と違えていたとしても、それは「見込み違いだった」というだけで、「裏切られた」わけではありません。そこを履き違えている人が非常に多いですね。

ファンの励ましに促されてアイドルを続けることを決心したユメミは、特別に夢子とのデュエットライブを披露。ここのライブシーン、作画がめっちゃ頑張っていて、ダンスがぬるぬる動きまくりで気合入りまくり! YOU、もうギャンブルアニメなんかやめてアイドルアニメになっちゃいなよ! 夢子が振り付け完璧で踊れていたのは、一応ギャンブルで負けた場合も考えて、こっそりアイドルの練習もしていたからかな?(笑)

この「恋のロシアンルーレット」のダンス振り付けは、ユメミ役の芹澤優さんが担当しているんですね~。声優さんが作詞を手掛けることはちょくちょくありますけど、ダンスの振り付けを声優さんが手掛けるというのはそうそうないはず。非常にアイドルらしいカワイイ振り付けに仕上がっていて、芹澤さんの多才さを見せつけてくれました。思わぬカタチで芹澤優&早見沙織という豪華なユニットも見られましたし、私はもう大満足。

★今週の顔芸★


潔く負けを受け入れたユメミはグッドルーザーでしたが、顔芸のためにはあそこでもっと見苦しくじたばた足掻いてもらった方が良かったかも(笑) それでも笑える顔芸をたくさん見せてもらえました。

この半分アイドル顔で半分邪悪顔という器用な顔芸が特にお気に入り。よく見たら右のアイドル顔の方が恐ろしいんですけどねっ!

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  1. 賭ケグルイ 第9話 『夢見る女』 夢見弖ユメミ、今までで一番良い相手だった。

    日本でアイドルになってアカデミー賞を取る。「風が吹けば桶屋が儲かる」ぐらいピンと来ないけれど、夢見弖ユメミは頑張っていると。勝負の方法はゲームで勝ってポイントで○×…

  1. 個人的に今回の話は賭ケグルイという作品らしさが出てて好きですね
    ギャンブル自体はそんなに面白くも無いのですけどそれを舞台にしたキャラクター達やそのやり取りが面白くてそこで作品を成立させてて印象深いです

    • 賭ケグルイの良いところは、個性的なキャラクターたち。ギャンブルがメインじゃなければ、それなりに楽しめますね。テニスしないでバカ話ばかりしてるてーきゅうみたいに、賭ケグルイもギャンブルなんかやめてバカ話だけしとけばいいと思います!

  2. 地味に早見沙織さんの媚び媚びな感じ見れたのもよかったです。あんまりイメージ無かったですし。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。