賭ケグルイ第7話「拒絶する女たち」雑感

妄の左目の眼帯は中二病の証か思っていましたが、実はギャンブルで失った代償でした。目玉の裏側を見てみたいから摘出しろという綺羅莉生徒会長の無茶振りに、躊躇なくペンを自らの眼球に突き刺す妄。彼女はファッションキ○ガイさんではなく、リアルキ○ガイさんだったんですね!

死のスリルを希求する妄はその思いが行き過ぎて、既に死ぬこと自体が目的となってしまっている。彼女はわざと勝負に負け、夢子の手で殺されることを望んでいました。しかし、夢子はそういった心理を察知した上で、妄が仕掛けてきたイカサマ、映像が反転していた罠に気付き、最後は妄が全外ししてくる行動も読み切って、引き分け決着を完遂させたのでした。

「ギャンブルは両者が痛みを感じるから楽しいもの。何故貴女だけが痛みを独占しようとしているのですか。貴女はギャンブルを楽しんでいるのではない。ただの死にたがり! 私が一番大嫌いなタイプの人間です! 端的に申し上げて……ムカつくんですよ、貴女!」

この発言に関しては私も同感。ギャンブラーとして死のスリルを楽しむことはいいんですが、「死にたがり」となると話が違う。ギャンブルというか勝負事において、片方が自ら進んで敗退行為に走ると、ゲームとしての興が一気に削がれてしまいます。そのせいで、今回は賭ケグルイにしては珍しく面白味を感じるオリジナルゲームだったのに、最後はどっちらけてしまいました。ガッカリですよ。

夢子は夢子で、勝つため(引き分けるため)の絶対的な理があったわけじゃなかったので、結末に至るカタルシスがまったく感じられませんでした。夢子は相手のパーに対して「貴方がパーを出すことは読めていた」と豪語してチョキで勝てる人なんですが、そのパーを出す読みの材料が何かあるわけじゃない。普通のギャンブル作品なら、「何故相手はパーを出してきたのか」というロジックを視聴者に説明してくれるものですが、賭ケグルイはその説明を放棄。根拠が何もないんですよねぇ。

ひどかったのは2戦目。ディーラーの鈴井は、どういったカードの並びなら夢子を勝たせることができるのか悩んだ挙げ句、前回の夢子のカードの並びを再現することを選択しました。私が前回の感想で指摘したように、指の数でカードの図案を指し示せば確実だったんですが、彼にはその着想に至る頭脳がなかったんでしょう。それはまぁ、仕方ないです。でも、夢子のカードの並びを再現するのであれば、何かしらそれを示唆するサインを送ることが必須のはず。ノーヒントでそんなことやったって、相手にはまったく意図が通じないのですから。

夢子はエスパー並みの勘の良さで、ノーヒントの鈴井の意図を理解し、カード並びの再現をピタリと的中させましたけど、こんなの偶然も偶然も偶然。カメラ越しに意思疎通できる方法はいくらでもあるのに、鈴井はそういった思考を一切放棄して、「夢子気付いてくれ!」と早々に責任を夢子に丸投げしているから救えない。端的に申し上げて……ムカつくんですよ、貴方!

そもそも1戦目をあっけなく妄に取らせてしまった時点で、鈴井の無策には腹が立っていました。このとき妄が選んだ銃が夢子の銃だったから、弾丸は出ずに事なきを得ましたけど、これも「たまたまそうだった」以外の何物でもありません。もし妄が銃の重さの違いに気付いていたら、夢子は妄の銃で100%死んでいたんで、妄のミスにも助けられた偶然。夢子は死んでいたんです。鈴井のせいで。

普通この手の作品って、明晰な頭脳の持ち主たちが、高度な頭脳バトルを繰り広げて視聴者を驚愕させてくれるから楽しいのですが、夢子・妄・鈴井と、出てくる登場人物が揃って頭良くないから辛い。夢子はスリルを楽しむため100%のロジックで勝とうとしてないことは承知していますけど、せめて8割は勝つためのロジックで埋めてくれませんかね? 8割を運に頼っている状態では、奇跡的な勝利を収めたところで「いや、偶然じゃん」としか思えませんので…。

★今週の顔芸★


クレイジーでサイコな超弩級の変態ドMキャラ生志摩妄(いきしまみだり)。目を合わせちゃいけないレベルのとんでもないキ○ガイでしたけど、どこか愛嬌を感じさせてくれて、見た目でも可愛らしいリボンつきのカチューシャをつけているギャップが好き(笑) 「死にたがり」という悪癖さえ治せばいいキャラになると思いますので、この先もレギュラーメンバー扱いで活躍してほしいです。伊瀬茉莉也さんの演技も本当最高でした。

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  1. なぜ夢子が鈴井の考えを的中できたのかまったく謎でした。
    ギャンブルマンガ素人の私の見落としかと思いましたが、夢子は偶然だったんですね。
    最後、鈴井への質問と回答で夢子が喜んでいる理由もよくわかりませんでした。
    アイデアの無い鈴井によって、イカサマではなく鈴井の思考を当てるギャンブルとして成立したということでしょうか。

    • はい。私もまったくもって意味不明でした。最後の鈴井のセリフ、「夢子(呼び捨てすんな)が気付いてくれたらいいなーと思ったんだ」となんか名言風に言っていて、夢子もその言葉にいたく感銘を受けていたようですが、ちっとも名言じゃないですし、思考放棄して夢子に責任を押し付けただけの最低のセリフですよね?

      あと、この男は頑なにフルーツバイキングの代金を払いたがらなかったのが激しくムカつきました。お前のせいで夢子を命の危険に晒したのに、詫びを示すどころかフルーツバイキングを奢る金すら出し渋るとは何事じゃい。お前は夢子に多額の借金肩代わりされたこともう忘れてんのか。飯代ぐらい、お前が全額払えや。

      と、すっかり柄が悪くなってしまうほど、私は鈴井のことがマジで嫌いです!

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。