賭ケグルイ第1話「蛇喰夢子という女」雑感

学園モノにギャンブル要素を掛け合わせてきましたか。第1話を見る限り、どこかで見たような既視感が多々あり、作品としての評価はまだ微妙かな。なお、リアルで一切ギャンブルをやらない私ですが、感想ではまるで死線を潜り抜けてきた名うてのギャンブラーのように、偉そうにギャンブルの本質を語ります!(笑) 机上の空論と呼ぶにもおこがましい知ったかぶり講釈を垂れますが、それでもよろしければ、今後の感想にお付き合いください。

「ギャンブルの本質は狂気でしょ? 資本主義の世の中では金は命も同然。命を運否天賦に委ねるなど、正気の沙汰ではありません。にもかかわらず、カジノに人が集まるのは、命を賭ける狂気に人に快感は憶えるからです! であれば、ギャンブルは狂っているほど面白い! さぁ! 賭ケグルイましょう!」

要約すると「狂気の沙汰ほど面白い…!」ってことですね~。作者は福本伸行さんの影響を強く受けているのか、最初に用意されていたギャンブルも完全に「限定ジャンケン」に引っ張られた「投票ジャンケン」というもので、グー・チョキ・パーの図案が手描きされたカードを投票箱から3枚引き、手持ちのカードを出し合ってジャンケンするという内容でした。

主人公の蛇喰夢子(じゃばみゆめこ)を食い物にしようとする早乙女芽亜里は、自分が有利になるよう、カードを投票するギャラリーを抱き込み、予め「チョキ以外のカード」を描かせていました。これにより、人為的に投票カードの偏りを作りだして、勝率が高くなるカード(この場合はパー)を把握していたのですが、多分このゲームをやる人は誰でも最初に思いつく戦略だと思いますし、本家カイジでも“買い占め理論”という同等の戦略をやっていましたので、アイディアとしてはかなり弱さを感じましたね。

芽亜里が、“場にチョキが少ないので、パーを出せばほとんど負けない”といった状況を作り出していることを察知した夢子は、相手の裏をかくチョキを出して勝利を掴むわけですけど、問題はどうやって場に少ないチョキを仕入れることができたのか。チョキを出せば勝てると分かっていたとしても、そのチョキのカードが手元になければ戦略は破綻してしまいます。

夢子がチョキを持っていた理由、そこがギャンブルアニメとして腕(知恵)の見せ所なんですけど、「たまたま運が良くて」だったのはガッカリ。これほど単純なギャンブルであれば、ちゃんと最後まで100%の理で勝ちきってほしかったな(言い分としては、夢子は絶対に勝つギャンブルはしたくないらしい)。手書きのカードなんて粗い道具使っているんですから、夢子自身が描いたグー・チョキ・パーのカードを1枚ずつ忍ばせておくだけで良かったじゃないですか。

もう1つ作品の根底部分に物言わせてもらうと、やっぱり女性が行うギャンブルってどうしても面白さが落ちちゃうと思います。イカサマを駆使する卑怯な奴、勝利を確信した得意気な奴、そういう人間性下劣な嫌な奴をやっつけて、彼らが地べたを舐める様を見て、「ざまーみろ!」と勝ち誇れることがギャンブルモノの一種の醍醐味なんですが、これが女性相手となるとなかなか。

芽亜里ちゃんも“いけ好かない奴”ではあったんですけど、如何せん、年端もいかぬ小娘であるせいで、どうしても「ざまーみろ!」ではなく「なんか可哀想」という感情が過ぎっちゃって…。いくら性格がクソ悪くても、学生身分で800万円の巨額の借金を背負わされた不憫を思うと、同情せざるを得ないなんですよね~。

ギャンブルは“勝てば天国、負ければ地獄”が原則で、負ければ、語るも無残な悲劇が待っているからこそ、単純なカード勝負でも、「絶対に負けられない!!」という真剣味が加味され、ひりひりした熱い鉄火場となり得る。でも、相手が女子となると、そこまで過酷な罰は与えられないじゃないですか?

むさ苦しいオッサン相手であれば、「金が払えないだと? じゃあ指の1本でももらおうか」と言えますけど(本当は言えない)、こんな金髪ツインテールJKの指は切断できませんって。かといって、「身体売って金を稼いでもらおうか」というゲスな展開も胸糞悪いですし、結局女子がギャンブル勝負に挑んでも、決着がついたあとが気持ちよくない。そういう意味で、「ギャンブルに女は出てくるな」と思っています。

早くも賭ケグルイの全否定になっていますが、そういうデメリットを踏まえた上で、賭ケグルイは賭ケグルイでまた違った面白さを見せてもらえれば。今までのオッサンギャンブル作品では見られなかった新たな面白さを発見できるかもしれませんし、頭ごなしにダメだとは決めつけず、その可能性に賭けてみたいです。ギャンブラーだけに。

★今週の顔芸★


アニメでしばしば見られる顔芸は、大抵可愛らしさの残るものが多いんですが、賭ケグルイの顔芸は単純にブッサイクですね!(笑) 芽亜里ちゃんのこの全力のブサイクヅラを眺めていると、嫌な奴だけど憎めなくなります。

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