ジョーカー・ゲーム第1話「ジョーカー・ゲーム(前編)」雑感

スパイは「卑怯」と吐き捨てた作中の主人公佐久間のように、日本人の一般的な感覚からするとスパイってまず悪いイメージで語られますよね。でも、国際社会と渡り合っていく上で日本は諜報工作やロビー活動にもっと重点を置いてほしいと思いますし、スパイに対する国民の理解がもっと増えてもいいと思う。大体みんなニンジャは好きなくせに、スパイに否定的なのがおかしいんですよ!(笑)

1937年秋。大日本帝国陸軍中尉の佐久間は、武藤大佐から直々の命を受け“D機関”へと出向する。そこは語学、理学、薬学といった知識から女の口説き方まで、スパイとして必要なスキルを徹底的に叩き込まれる陸軍内部に秘密裡に設立されたスパイ養成学校だった。

D機関の過酷極まる教練に耐え抜いた選りすぐりの8名は、“化け物”と称されるほどの凄腕スパイ。あるとき、賭けポーカーに興じる彼らに誘われた佐久間は、共に卓を囲む。好手こそ入るもののなかなか勝てない佐久間は、結局ぼろ負け。「こんなこともあるさ」と席を立った瞬間、見ていた仲間の1人が呟く。「佐久間さんはポーカーでは負けていませんよ」。

実はこのポーカーは、裏で様々なイカサマが横行していた。誰かとグルになったり、相手のカードを覗き見たり、サインを盗んで利用したり、仲間を裏切らせたり、勝つためにあらゆる策謀が張り巡らされた何でもありのポーカー。それがジョーカー・ゲーム。

イカサマだったことを知った佐久間は当然激怒するが、その場に居合わせたD機関の設立者結城中佐は、国際政治の舞台であればこれが常套であると佐久間を諌める。相手に手の内が筒抜けだったことにも気付かず、不利な条件のままワシントン海軍軍縮条約に批准してしまった日本のように、必勝のための準備を怠り、漫然とテーブルに着くのは愚の骨頂であると。

「金・名誉・国家への忠誠心、あるいは人の死さえも総ては虚構だ」
「唯一諸君を支えてくれるのは、常に変化し続ける多様な状況の中で咄嗟に判断を下す能力だけだ」

この結城中佐の発言はいちいち格好良くて、私の中2心が震えますよ(笑) 特に心に響いたのは「殺人・自殺はスパイにとって最悪の選択肢」とのお言葉。映画やドラマに出てくるスパイって、正体がバレたときは大抵口封じか自決かの2択ですけど、本当のスパイは決して目立ってはならぬゆえ、死は御法度なんですねー。

スパイの疑いがあるジョン・ゴードン引致のため、容疑を立証する証拠(暗号書)を手にするようD機関に任務命令が下ったときも、「スパイは疑われた時点で終わりだ」と事も無げに切り捨てた結城中佐に痺れる。しかし、D機関の実績作りのためにもこの命令は無視できないと佐久間は説き、憲兵隊に偽装してゴードン宅への強制捜査に踏み切ることに。

半ば強引に始めた家宅捜索でしたが、家中をくまなく探っても証拠らしい証拠が出てこない。それもそのはず、ゴードンは数日前にも本物の憲兵の手によって家宅捜索を受けていた。つまり、武藤大佐は証拠がないと知りながら、佐久間に証拠探しを命じていた。D機関を陥れるために。仲間の三好もこの罠には気付いていた様子で、知らぬは佐久間ばかり。気付けば、いつの間にか自分1人がジョーカーを引かされていたという…。

限定ジャンケン開始直後に船井に煮え湯を飲まされ、いきなり絶体絶命に陥ったカイジのように、佐久間も事態を把握できたときには、早くも崖っぷち。一体この窮地を佐久間はどうやって切り抜けるつもりなのか、実に見物ですね~。

1話を見た時点で、確実に“私の好きそうな作品”でした。登場人物がオッサンだらけで、女っ気ゼロなところも気に入りましたよ!(笑) ハードボイルドな男の世界に、ミニスカの女子高生キャラはいらんのです! あ、でも、女スパイはいても良かったかな…? 手練手管で外国の要人をたらし込む女スパイのハニートラップを見たい!! 日本も積極的にハニートラップは仕掛けていかなきゃ! ミニスカの女子高生を使って!

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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