ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース エジプト編第38話「地獄の門番ペット・ショップ その1」雑感

エジプト編から新たに仲間に加わったイギー、実のところそんなに好きなキャラじゃありません。下品な性格と愛らしくない顔が取っつきにくさになっているのですが、そもそも今のところ何も活躍していないイギーの存在価値がわからなくて。これまで偶発的にイギーが役立つことはあっても、本人が積極的に何かをしたことはありませんし。イギーが主役となるこのエピソードで、印象は変わるのでしょうか。

ディオのアジトと目される館を警護している隼、その名は「ペット・ショップ」。かつてオランウータンのスタンド使いも出てきましたので、鳥のスタンド使いが出てこようとも驚きはないんですが、犬VS鳥というバトルはちょっと面食らいます。動物同士の諍いを見て面白いのかなと…。

承太郎らに協力する義理がないイギーは、敵スタンド使いと出くわしたところで戦う意志はなく、敵対心を抱かせぬように上手くやり過ごそうとする。しかし、犬好きな子供の命が危険に晒されるや否や、身体を張って助けに入る男らしさを見せてくれました(オスでいいんですよね?)。

ペット・ショップの操る「ホルス神」は、冷気と氷を武器にしたスタンド。滑空しながら鋭いつららを次々連射してくる技は、攻撃力も高くて極めて厄介。こちらからの攻撃は届かない位置からの空爆だけに、逃げ回るしか対処法がありません。

ペット・ショップの真の恐ろしさは、その飛行能力よりも、スタンド性能よりも、猛禽類特有の残虐性にあると感じます。2匹の犬を躊躇することなく食い殺した凶暴さもそうですが、逃げても逃げても執拗に追いかけてきて、ひたすら命を付け狙ってくる異常な執念が恐怖。下水道に潜って身を隠しても、まだ追って来たのは背筋が寒くなりましたよ。

イギーもスタンド「フール」をダミーとして使い、殺されたと見せかけたところで隙を突き、一矢報いる。このままお互い痛み分けにしようと提案するが、ペット・ショップはまるで意に介さず、戦闘意欲剥き出しで襲ってくる。イギーのセリフにもあったように、殺戮追跡マシーンという表現がぴったり。

“怖さ”の演出として有効だったのは、ペットショップが一切“喋らない”点ですかね。終始無言で、ただただ“殺しに来る”感じが怖いんですよ~。ジョジョの敵キャラは比較的ペラペラ口数の多い者が多く、そのせいで小者感が出ていたりしますから(笑) 途中で「勝った!」と慢心してやられていった奴らを何人見てきたことか!

久々に「怖さ」というシンプルな脅威を与えてくれる強敵。次週、この難敵相手にイギーはどうやって勝利できるのか。氷属性のモンスターなら、アヴドゥルさんの炎攻撃で大ダメージ与えられそうなんですけど。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース エジプト編 第38話 『地獄の門番ペット・ショップ その1』 喋る犬といえば「銀牙 -流れ星 銀-」

    中の人の感想聞いてみたい。オーディション受かったと思ったら犬の役。毎回「バウバウ」言ってるだけだった。でもある日セリフが、しかもめちゃくちゃ多い。最初から喋る役じゃな…

  1. 原作の荒木先生は基本的に動物が嫌いです(笑)。その最たる根拠として
    「あいつら何考えてるか分からない。少なくとも人間と仲良くしようなんて思ってない」
    という先生の小学生並の決め付けがあるのですが、とりわけジョジョに出てくる動物には
    「こちらからは何を考えてるか分からない奴が考えている事はたいていコワイ」
    という着想による性格設定や能力づけがなされる事が多いです。

     特に嫌われているのが猫で、幼少の折の化け猫怪談でトラウマ埋め込まれたらしく
    荒木作品に登場する猫や猫っぽいものはたいてい扱いが酷いのはファンの間でも有名だったり。
    逆に「比較的人間に友好的だからアイツらは許す」と言わしめる犬や馬は
    作中でもミエミエに良い扱いを受けているのがなんとも微笑ましい。

    浅生さんも書かれたように、怪鳥ペット=ショップは人間はもちろん、犬のイギーとも
    当然意思の疎通をしません。ゆえに情容赦や懐柔の余地がなく、どこまでも追って始末する事しか
    考えてないから殺し合いにしかならない。よってバトルが手に汗握る。
    そこが敵として、ホラーの対象としてこの鳥公が人気を博しているのだと思います。
    他にもスタンド像の奇抜なかっこよさや、能力自体が攻撃特化の正統派スタンドというのも
    なかなかシビれるものがあります。

    >氷属性のモンスターなら、アヴドゥルさんの炎攻撃で大ダメージ与えられそうなんですけど
    正直なところ、アヴドゥルだけでなくジョースターチームのメンバーが真っ向勝負すれば
    誰が相手をしても安定して勝てる程度の実力差があるとは思います。
    彼らにはそれだけのフィジカルやスタンドの実力、メンタルもある。
    しかしイギーは基本的にブサイクな子犬であり、戦いのモチベーションも承太郎達ほどではなく、
    やばい相手からはとりあえず逃げておこうという動物らしい弱腰もあるため
    キツイ戦いに陥っていくのではないかと。

    • ジョジョでやたら動物が不遇の扱いを受けるのに、作者のそんな闇の部分が影響していたとは(笑) 出てくる動物、ほぼ例外なく惨たらしい死に方していますもんね~。一体何の恨みがあるのかと思っていたら。

      >犬や馬は作中でもミエミエに良い扱いを受けている
      といっても、第1話でいきなり全力で蹴り食らわされた挙げ句、焼却炉で焼き殺された愛犬ダニーのような例もあるので、犬もやっぱり不憫です(笑) 動物愛護精神が活発なわけでもないですけど、あれはひどすぎてドン引きでしたよっ!

      >情容赦や懐柔の余地がなく、どこまでも追って始末する事しか考えてない
      どんなに怖い人でも、意思疎通ができるだけで多少怖さは和らぎますからね~。会話にならない奴ほど怖い奴はいません。説得も命乞いも通用せず、まさに問答無用の殺戮者。

      >ジョースターチームのメンバーが真っ向勝負すれば誰が相手をしても安定して勝てる
      確かに真正面からの戦いなら不覚は取らないですかね。スタンドの相性的に、ポルナレフはちょっと苦戦するんじゃないかと思いますが…。剣芯を飛ばす技で、一発で仕留められるかどうか。逆に花京院はエメラルド・スプラッシュで一番相性良いかも。

      ていうか、花京院はいつまで入院しているんですか。一刻も早い復帰を待ち望んでいるのに、最近は便りすら聞こえてこない! まさかこのまま今シーズン絶望じゃないでしょうね。

  2. >今のところ何も活躍していないイギーの存在価値がわからなくて
    これでもイギーはアニオリで出番が増えてます。活躍とは違うシーンですが。原作では今回の話まで本当に印象が薄い。別に邪魔ではないけど何でコイツここにいるんだというような(笑)それがこの回で突然喋り始めるのでびっくりしました。愚者で変わり身だとか、声をかけてスタンドのある方向から視線をそらすとか、初登場時と明らかに違う顔とか、もうほとんど人間に見えます(笑)

    >終始無言で、ただただ“殺しに来る”感じが怖い
    小物臭やギャグ要素の強い敵が多い中、ペットショップは本当に凶悪ですね。イギーは承太郎達に義理がないどころか、恨みがあってもおかしくないぐらいなのに、加えてこんな敵に出くわすとは本当についてない犬だ(笑)ちなみにペットショップは5話で登場済みです。原作ではオウムだったのですが変更されていました。

    アクションが多く、アニメで見るのが最も楽しみな回の一つでしたが、気合の入った演出で大満足でした。この鳥公に勝るとも劣らないもう一人の凶悪キャラにも期待が膨らみます。

    • イギーの活躍を描きたいから花京院を強制的にお休みさせたのかと思ったら、全然花京院の穴を埋められていなかったですもん。

      イギーの表情筋は完全に人間のものですね(笑) イギーが喋ったのは私も些か驚きでしたが、犬VS鳥のバトルでお互いひたすら鳴き声を発しているだけというわけにもいきませんので、やむを得ないところかな。大川透さんがナレーション処理すると、絶対ギャグになっちゃいますし(笑)

      >アクションが多く、アニメで見るのが最も楽しみな回の一つ
      搦め手の頭脳戦が好きですが、久々のシンプルな力勝負は燃えますね。スピード感があって、氷攻撃の描写も美しい。ジョジョの作画安定度は屈指ですけど、今回もとてもいい仕事されていたと思います。