ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない第38話「クレイジー・D(ダイヤモンド)は砕けない その2」雑感

戦いが長引きそうなので、会社の上司に平身低頭で遅刻を詫びるラスボス(笑) 改めて吉良吉影という男は、既存の枠組みにとらわれない唯一無二のラスボス像なんだと実感しました。そんな彼との決着もいよいよ近い。

敷地内で部屋の中を物色する吉良吉影を下着泥棒ではないかと訝しみ、目の前に立ちはだかった隣人の男。不審者からリオちゃんを守ろうとするなんて大した正義漢じゃないかと感心していたら、目の前に落ちていたリオちゃんのものらしきパンツに思わず手を伸ばし、仕掛けられた爆弾で吹っ飛ばされる哀れさに言葉を失う。最終決戦の佳境で、急にこんな面白キャラ出さないでくれます?(笑)

攻撃をかいくぐり、億泰を担いでなんとか屋内にまで連れ込んだ仗助。ところが、苦労の甲斐なく既に億泰は息を引き取っており…。それはあまりに突然で、受け入れがたい親友の死。億泰の生死は先週から気に掛けていましたけど、まさか本当に死んでしまうとはショックすぎる…。シーザー、花京院、億泰、ジョジョの親友キャラは、みな最後に死んでゆく運命なのか…

しかし、今の仗助には悲嘆に暮れる暇すら与えてもらえない。キラー・クイーンが放つ空気弾の猛威は、部屋の中にまで及ぶ。依然として有効な対処法が見出せないこの攻撃ですが、更に厄介さが増しているのは、弾が自動で追尾してくること。距離を取る吉良は家の中まで踏み込んできておらず、仗助らの正確な位置はわかりようがない。なのにどうして、執拗に居場所を捉えて追いかけてくるのか。逃げ切れない空気弾の爆発に巻き込まれ、仗助は深手を負ってしまった。

受けたダメージは深刻なれど、ここで仗助は追尾弾のからくりを見抜く。自動で追いかけてくるように思えた空気弾は、実は第三者の指示によるものだった。早人の服のポケットに隠れ潜んでいた吉良の親父が、電話を使って息子に仗助の位置を教え、操作させていたという仕組み。……つまり、やっていたことはスイカ割りと同じ要領だったわけですね!(笑)

こんなスーパー難度のスイカ割りが上手くいくのかという疑問もそうですが、さすがにこの辺りの展開は「ん?」と思考が一時停止してしまうポイントが多くて。何故吉良の親父は早人のポケットに入っていたのかとか、何故ポケットに入っていたのに仗助の位置が見えたのかとか、そもそも何故ストレイ・キャットの空気弾を吉良の意志で操作できたのかとか…。

最大の謎は「何故心臓も呼吸も止まっていた億泰が急に息を吹き返したのか」なんですけど、ここはさすがに野暮なのでツッコミなしの方向で(笑) 今際の際で、死んだ兄形兆についていくのではなく、行き先を自分で考えて現世に戻ってきた億泰。絶対に死んでほしくなかったキャラでしたから、理由はともあれ、生き返ってくれたことは嬉しいです。

復活するや否や、仗助があれだけ苦戦させられていた空気弾をザ・ハンドで一瞬にして消し去り、ついでにストレイ・キャットも手元に手繰り寄せて、キラー・クイーンを無力化させてしまったのは頼もしかった。天才小学生早人との共闘も熱かったですが、やっぱり仗助の相棒は億泰でしょ!

「射程距離内に……入ったぜ! 吉良吉影…!」
「出しな……。てめーのキラークイーンを…!」

自動追尾してくる攻撃への対処に頭を悩ませていた今回は、展開が23話のシアーハートアタックと酷似していて、若干テンションが右肩下がりになっていたものの、ボロボロに傷付いた仗助と吉良が再び相対して拳を交えた瞬間からは、再びヒートアップ。相手に攻撃を仕掛けさせてから、超反応で後の先を取ったクレイジー・ダイヤモンドが格好良すぎる~。今度こそ絶対に倒す、こんなところで絶対終わらないと、互いに決意を滲ませた仗助と吉良の必死の形相は、最高にいい“男の顔”をしていました

「お前に味方する運命なんて、お前が乗れるかどうかのチャンスなんて、今、ここにある正義に心に比べれば、ちっぽけな力なんだッ!」

最高にハイってやつになってきたところで、次週最終回。もはや袋のネズミの吉良に、まだ足掻く術は残されているのでしょうか。登場以来、ずっと心を掴んで話さなかった空前絶後のラスボス吉良吉影が、一体どのような最期を迎えるのか、しかと見届けたい

4 Responses so far.

  1. 白柴 より:

    普通、最終回の前話って主人公が最高に追い詰められてのTo be continuedじゃないんですかねえ(笑)
    しかし物語もクライマックスだからか、アニメーションも力が入っていて私は大満足でしたよ。
    特に吉良と仗助の対峙するシーンは最高。まだあそこだけ繰り返し見てます(笑)

    >何故ストレイ・キャットの空気弾を吉良の意志で操作できたのか
    これ私もよく分からないんですけど、原作ではちょっと描写が違っていて、空気弾に切れ目が入ってそこから漏れる空気の噴出力で方向を変えていたんですよね。
    爆弾として固定しているのはキラークイーンだからその能力で何かして空気弾に切れ目を…ということだと思うのですが、その「何かして」の部分は謎です。

    >行き先を自分で考えて現世に戻ってきた億泰
    ここは地味に感動。
    初期からずーっと
    「今まで俺は兄貴に頼って生きてきたからな〜、決断は苦手なんだよ」
    「死んだ兄形兆にコンプレックスを抱いており、何かを決断する時いつも『こんな時兄貴がいればなぁ〜』と思っている」
    と伏線が張られてたんですよね。
    最後に兄貴について行かず、自分の意思でブラコンを乗り越えて戻ってきた億泰にジーンときてしまいます。

    次週最終回か〜。終わって欲しくないなあ(笑)

    • 最終回前に、ラスボスがピンチの引きで終わるところも異例ですよね。こんな終わり方だと、「諦めるな吉良吉影! 負けるな吉良吉影!」という気持ちになっちゃう(笑) でも、さすがに吉良もこのまま降参ではなく、一矢報いてくる(?)でしょうし、最後にどんな足掻きを見せてくれるのか楽しみです。

      >吉良と仗助の対峙するシーンは最高
      吉良は近接戦闘タイプではありませんから、なるべく姿を見せずに戦うしかないのはわかるんですが、やはりラストバトルとしては、主人公とラスボスががっつり対峙した上で、壮絶な打ち合いを演じてほしい。空気弾のやりとりにやや物足りなさを感じたのはそういう部分でした。

      >空気弾に切れ目が入ってそこから漏れる空気の噴出力で方向を変えていた
      風船みたいなイメージってことですか。それなら自由に方向を変えることもできそうな感じですが、どうやって空気弾に切れ目を入れるのか、その遠隔操作の方法は確かに謎ですね(笑)

      >最後に兄貴について行かず、自分の意思でブラコンを乗り越えて戻ってきた億泰
      私も、死んだと思われた億泰が生きていたという感動よりも、これまで依存しきっていた兄貴から自立できたことに対する感動の方が強かったですね~。億泰のような、いわゆるコメディリリーフの立ち位置のキャラクターが、ふとした成長を見せるシーンには弱い。

  2. ゲスト より:

    億泰が生き返ったシーンは感動でした。
    ずっと兄に従って来た億泰。きっと仗助たちと会う前だったら杜王町に戻るという選択はせずに形兆についていったでしょう。仗助にとって億泰が気の合う友達であったと同じように、億泰にとっても仗助たちとの出会いは自分の意思で決めるという成長を促した。何ていうか本当に皆かけがえのない仲間になったと思います。

    吉良というシリアルキラーでありながら争いごとが嫌い、という妙なボスとの戦いもあと僅か。
    あれだけの恐ろしい能力を持っていながら、電話越しに何の力もない一般人の上司に頭を下げる吉良の姿に笑いが出ましたよ。カリスマ持ちの帝王DIO様とはまるで違ったボスですが、どっちにしろ悪役としてとても魅力的というか、楽しめたキャラでした。

    にしても誰もが思うことだと思いますが早人さん……。
    その勇気に、その物言い。あなた様は本当にただの小学生でしょうか…?

    • 優先順位が兄から仲間たちに変わって、自分の足で踏み出せるようになった億泰。康一君や露伴もそうですけど、みんな物語の中で立派に成長していく過程が見えるのがいい。単純な能力のパワーアップではなく、人間的な成長で強さを感じさせてくれるのは、ジョジョならではの切り口ですね~。

      >カリスマ持ちの帝王DIO様とはまるで違ったボス
      DIO様、カーズ様というラスボスを経ての吉良吉影なのがすごい。バトル漫画は、前に戦ったボスより更に強力なボスをということで、際限なくインフレが進んでいくのがある意味当たり前なのですが、ジョジョで吉良吉影を出した意義というのは、途轍もなく大きかったと思いますよ。純粋なパワーでは弱体化していても、また違った方向性の怖さや強さを見せてくるなんて。

      こっちはカーズを倒したジョセフ、DIOを倒した承太郎が仲間にいるのに、それでも吉良には苦戦するというのが絶妙なパワーバランス。

      >(早人)あなた様は本当にただの小学生でしょうか…?
      アポトキシンなんちゃらというクスリで小学生の身体にさせられているだけじゃ…(笑) それほど、頭脳は大人で見た目は子供なキャラです。