ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない第29話「ハイウェイ・スター その2」雑感

追跡してくるハイウェイ・スターをバイクで振り切りつつ、スタンド使いの居場所を割り出さなくてはならないハードなミッション。60km/h以下に減速すればたちまちスタンドに追いつかれてしまうゆえ、常に速度の維持が要求される状況は、映画「スピード」を彷彿とさせます。スピードとジョジョ、これはどっちが初出だったかなー?

猛スピードで突っ走る仗助に、横断歩道を渡る赤子連れのお母さんとの衝突危機。このとき、お母さんもろとも赤ちゃんをバイクで轢いて、そのあとクレイジー・ダイヤモンドで治すのかと一瞬思いましたが、さすがにそんな残酷な真似はしませんでした(自分の母親にはしてたけどね!)。自らのバイクを解体して頭上をすり抜けたあと、再びバイクを元通りに戻して体勢を立て直すという超アクロバティックな秘技。まだアバンだっていうのに、魅せてくれますね~!

前方が海で行き止まりに差し当たったときも、勇気あるハングオンでコーナーギリギリを攻めて曲がりきる。次々と直面する難関を、瞬時の判断で乗り切っていくノンストップアクションに大興奮。追っ手から逃れるため排水溝をバイクで駆け抜けたシーンは、GTA5の宝石店強盗ミッションを思い出しましたよ(あれ楽しかったな)。

最大のピンチに見舞われたのは、途中バイクのガソリンが尽きてしまったところ。ガス欠とあってはさすがのクレイジー・ダイヤモンドでも修理不能でお手上げだと思ったのに、仗助はあたふたと慌てる素振りもなく、平然と「問題ない」と言い切って余裕綽々だったのがめちゃくちゃ格好良くて!

「脱出するのに何も問題はない」「依然問題はなし」「問題なく直す」「当然バイクも直る」

まずはガス欠のバイクを乗り捨て、駐車中の車に突っ込むと、追ってきたハイウェイ・スターを車内に閉じ込めてしまう。ついでに車からガソリンを抜き取ってバイクに給油完了。クレイジー・ダイヤモンドの破壊と修復を最大限活用しながら、答えがわかっているパズルを解くように、淡々とこの窮地をクリアしてみせたのがすごかったですね~。

ハイウェイ・スターのスタンド使いは、2日前にバイク事故で重傷を負っていた噴上裕也(ふんがみゆうや)と判明。スタンドで養分を吸い取っていたのは、自身の怪我の治療目的であった。正体を突き止めた仗助はそいつが入院している病院へと直行し、ようやく事件の張本人とご対面。

裕也「おいまさか、こんな怪我人をぶちのめすなんて、そんな卑怯なこたぁしねーよな…? それは男のやることじゃあねーよなぁ!?」
仗助「ふーむ、なるほどな。確かに怪我人をぶちのめすなんて、後味の悪いことだ。とっても男らしくねーことだな。心の痛むことだ」
裕也「そうだろぉ? こんな俺をぶちのめしたら、や~な気分がず~っと残るぜぇ?」
仗助「だと思ってよ。お前を既に治しといた」

怪我人をぶちのめすのは卑怯だから、一度怪我をクレイジー・ダイヤモンドで完治させてあげた上でぶちのめす!! 最高だわ!!! ジョジョのオラオラオチは毎回スカッと気持ちよくさせてくれますけど、今回のは「もしかしてオラオラですかぁー!?」以来ともいえる格別の爽快感っ!

露伴の「だが断る」に始まり、手に汗握るバイクアクション、最後はコミカルに、それでいて爽快感抜群の終わり方。文句の付けどころがない神エピソードでしょ。作画的に高いレベルが要求される大変な回でもあったと思いますが、スタッフが意地を見せてよく頑張ってくれました。今のところ第四部の中でも最もグレートなエピソードかもね。

入院中の噴上裕也を献身的に看護していた取り巻きの噴上ガールズ。ヤンキーな見た目に反して声がやたらカワイイせいで、凄んでも全然迫力がないのが面白い(笑) 特に金髪のヨシエちゃんが可愛すぎ。生理中なのを言い当てられて恥じ入ったり、「アタシたち、裕ちゃんが元気になったからとっても嬉しくて!」と無邪気な笑顔を見せたり。仗助にぼっこぼこにされて無様な姿を見せても、まだ彼女たちが心配してくれるんですから、噴上裕也は幸せ者です。

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  1. おっしゃる通り、話の構成が抜群です
    シリアス、アクション、コメディ、爽快感、全てバランスよく機能していますよね

    そういえば最後のシーンで承太郎が無言なのは、予算の都合かもしれませんが
    今までアニメを見てきた私達の脳内では
    「やれやれだぜ」
    ってきっと聞こえて来たんじゃないでしょうか

    • 疾走感溢れるテンポの良い展開の中で、1つ1つ見どころ豊富な素晴らしいエピソードでした。

      自動追尾のスタンドに追いかけられる展開はシアーハートアタックの二の舞になる可能性もありましたが、街中を舞台に規模を大きく広げたことが良かったんでしょうか。というか、今回ほどのテンポだったら、シアーハートアタックも普通に面白かったかも…?

      >(承太郎)今までアニメを見てきた私達の脳内では「やれやれだぜ」ってきっと聞こえて来た
      無言でも、その表情と態度でちゃんと言いたいセリフが伝わってきますね。原作ではちゃんと「やれやれだぜ」があったのかな? アニメだと、その一言だけでギャラが発生しちゃうから(笑)

  2. 康一がさらわれたときの仗助は察し良すぎ!って思いましたが、康一も負けず劣らず有能ですね。億泰ではこうはならない。(笑)

    • 新聞の切り抜きをスクラップしていた康一君のマメさのおかげで助かりましたね。今ならネットの検索で一発ですけど、当時はこうやって情報整理しないといけないから大変。

  3. オチは原作でも途中のやりとりで、なんとなく察してましたがよいオチでした
    ラッシュでぶっ飛ばして終わる時は毎回爽快感があって気持ちがいいです

    康一のねちっこい報復も個人的につぼでした、人畜無害な優等生に見えていがいと仕返しが意地悪ですね

    • ぼっこぼこにするという最も単純で原初的な仕置き方法が、胸を空くような爽快感を味わわせてくれます(笑) この先のジョジョでも、このラッシュで締めるオチは継承されていくのかな~? されていたらいいな~。

      >(康一)人畜無害な優等生に見えていがいと仕返しが意地悪
      「バイクに足届くの?」とか身体的なことで罵るのは最低ですから、あの怒りはごもっともですけどね。ドアに捕まりながら、手をぷらぷらしていたのが個人的には笑えました。

  4. 10億円の吉岡さんのその後がすごい気になる。
    今回あれだけ格好良く破壊と修復をしていたのに、壊れたケータイは直さなかったのが不思議。

    • あ、ホントだ。壊れたケータイなんで直さなかったのか。私も言われて今気付いたぐらいなので、咄嗟のことでそこまで頭が回らなかったんでしょう(笑) 壊した壁を盾にしたり、そういう機転はすごく頭が回るんですけどね。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。