ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない第27話「ぼくは宇宙人」雑感

限定ジャンケンが終わったかと思ったら次はチンチロですか(笑) さすがジョジョ! ギャンブル漫画の金字塔カイジよりも先にその礎を築いていたなんて! もはやあらゆる漫画の起源は総てジョジョに通じてしまうのか…。

ミステリーサークルのど真ん中で倒れていた宇宙人との邂逅。最初は手の込んだギャグだと勘違いして笑い転げていた仗助と億泰であったが、目の前で突然ゲル状の粘性生物に姿を変え、何にでも化けることができる変身能力を披露したことで、未起隆と名乗る彼が本物の宇宙人であると認めざるを得ない状況に。

人類史に残る地球外生命体とのコンタクト。友好を求める者、脅威に怯える者、知的好奇心に駆られる者、宇宙人相手に見せる反応は人それぞれだと思いますが、まさか「サイコロになってくれ」とお願いする者がいるとは思わなかったです(笑) 未起隆が姿を変えたサイコロを使えば、本人の意志で自由に出目を操作できるため、チンチロで必勝できるという算段。私利私欲に走るにしても、大金を稼ぐ方法は他にいくらでもあったでしょうに!

持ち金をふんだくる相手として露伴を選び、自宅まで訪れてチンチロ勝負を挑む。いきなり家にヤンキーがやってきて、「金賭けてチンチロやりましょう」なんて言い出してきたら、100%何か企んでいると疑いますよ。実際、露伴もさすがにそこは怪しんでいたようで、勝負は受けてもいいが仗助の持参したサイコロは使わないと釘を刺してきました。

仗助の浅はかな目論みはあっけなく破綻したかと思われましたが、露伴がイカサマの疑いを持つことをきっちり予見して、未起隆が化けたサイコロは先に露伴の家に忍ばせておいたのですから、なかなかのやり手。このギャンブラーとしての器、伊達にジョセフの子じゃないですね。

仗助にとって1つの誤算だったのは、未起隆に空気を読むというスキルがなかったこと。できるだけイカサマを怪しまれないよう、穏当な出目で地味に勝っていくことが望ましかったのに、仗助の1投目であっさり6ゾロ目で5倍付けを出すと、続く露伴のターンでは1・2・3の2倍払い。明らかにやりすぎの結果に強い猜疑心を呼び起こしてしまった。

今週はここでお終いでしたが、来週露伴がどのような逆襲に打って出てくるか見物ですね~。まさか露伴がこのまま愚鈍に金をむしり取られ続けるとは思えませんし、そもそも露伴が勝算なしにチンチロを始めたとも思えず、彼なりに勝てるロジックが見えていたからこそ勝負に乗っているはず。ギャンブル好きな性格ではなく、ただ仗助を貶めたいという思いで勝負しているなら尚更。

ギャンブル内容はチンチロであっても、戦いの構図としては同じカイジの“ティッシュくじ”に近かったといえるでしょうか。イカサマを仕掛けようとする側と、それを看破しようとする側の水面下での戦い。イカサマサイコロを露伴に選ばせたところも、カイジが仕掛けを打ったティッシュ箱を敢えて相手に選ばせたシーンに似ていましたね。

このまま仗助がイカサマで圧勝して、露伴が心底悔しがっている姿を見るのもいいですし、一歩上を行く露伴が、イカサマを逆利用して仗助を痛い目に遭わせるところを見るのもいい。私としては、どっちに転んでも楽しめそう(笑) カイジは結局会長にイカサマを看破され、指を根元からごっそり持って行かれましたが、仗助は果たして…?

キンキンに冷えてやがるっ……! あ、ありがてぇっ……。

川尻浩作になりすます吉良吉影は、本人の筆跡の練習に余念がない。周囲にバレないよう気を配る吉良の思いとは裏腹に、夫の変化に心ときめく妻は、冷たい態度が一転してベタ惚れに。随分と急激な変わりようで戸惑いましたが、夫に惚れ直して、関心を持ってもらおうと自分から誘惑するところなんて可愛すぎる! このラブラブ夫婦生活を私はずっと眺めていたいので、どうか吉良吉影はこのまま新たな生活で静かに暮らしてほしい(笑)

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  1. はじめまして。

    この話には原作があって、落語の狸賽(たぬさい)を下敷きにしています。だから、変身能力とサイコロの組み合わせは別に荒木先生の思い付きではないのですね。

    たぬきと言えば、たぬきそふと作品の感想を書かれなくなったのを寂しく思っています。
    ランスシリーズとたぬきそふとのレビューはいつも楽しみにしていました。

    • 急にチンチロが始まって若干違和感を憶えていましたが、落語が元となったエピソードだったんですね~。すみません、私の学のなさを露呈してしまって…(笑) 勉強になりました。

      >たぬきそふと作品の感想を書かれなくなったのを寂しく思っています
      すごい流れで話が飛んできましたね! 年末の風物詩だったたぬきそふとさん、懐かしいなぁ。振り返ってみると、めばえの頃の絵が一番良かったね。そのあと頭身下がりすぎ。

      AVGへの忌避感からエロゲはめっきりやらなくなりましたけど、AVGではないRanceシリーズは普通に楽しみにしています(リメイク版Rance01も面白かった)。レビューを書くかどうかは微妙ですが…。

  2. 先週、この話は好きなので、手は抜いて欲しくないと思いましたが、作画はキッツいレベルで少し残念でした・・・。(前半)

    ただ、元々が面白い話だったので、作画の乱れがあっても話としては面白かったですね。後半は多少作画も直ってましたし。あとは尺の都合上しょうがなかったのかもしれませんが、仗助が、未起隆サイコロを使って、サイコロを振る練習が結構スタイリッシュだったんですが、そのシーンも削られてましたねー。まぁ我慢しますけどねー。

    さて、4部も佳境に入ってきて、吉良も良い感じにスタンバイしてます。何気ないシーンですが、良いシーンが結構ありますので、肝心なところは、伝わるようにしてもらいたいですねー

    • 旦那にメロメロなしのぶは超可愛かったですけど、作画は超可愛くなかった。どこまで作画レベル低下するんだと心配していたら、露伴との勝負が始まった辺りで急に持ち直しましたよね。スタッフも、ここは力を入れどころだと判断したのでしょうか。しのぶにも力入れてあげてねっ!

      >未起隆サイコロを使って、サイコロを振る練習が結構スタイリッシュだった
      未起隆がサイコロに化けるや否や、急にぶっつけ本番で勝負が始まったので、展開飛んだなと薄ら感じていましたが、やはりその前段に練習シーンがあったんですね~。次回は、また新しい話が始まるみたいで、未起隆との勝負はAパートで終わりっぽいですし、かなり詰め込んでいる感じはあります。

      カットシーンが多いとなると、むしろ私は原作を知らずに幸せなのかも。もしジョジョの原作読んでいたら、劇場版聲の形のように、「あのシーンがない! このシーンがない!」と気になって物語に集中しづらくなっていた可能性大(笑)

  3. ジョジョで一番のエロさを、しのぶの誘惑シーンに感じました
    当時の小学生にも伝わったのかな?

    あと、123の目が出た時の露伴先生のアーっ!の声には笑っちゃいました
    あの場面、自分が仗助の立場だったらと想像すると気が気じゃないです
    誰にでもある若さゆえの過ちなんでしょうが、冷や汗をかくだけで済めば良いですよね

    • あの誘惑シーンは素晴らしかった! 吉良も普通に欲情してもおかしくなかったと思うのに、首締めることしか頭になかったなんて、難儀な性癖ですよ、まったく(笑) 殺人じゃないと興奮できないなんて、コストパフォーマンス低すぎで可哀想。

      >自分が仗助の立場だったらと想像すると気が気じゃない
      仗助は小狡い性格ですが、根っからのワルではないので、態度では人の良さが出てしまっているところが面白い。ギャンブラーの才覚はジョセフ譲りと申しましたが、ジョセフほどギャンブラーには向いていなさそう。

  4. 今まで意識したことは無かったけど、ジャンケン→チンチロの流れは確かにカイジとかぶってますね。
    来週は大金を得るために指を賭けることになるのかどうか!

    >随分と急激な変わりようで
    しのぶは本当は好きでもない男と結婚して退屈な生活を送る中で刺激に飢えていたんでしょうね。
    夫の盗みを「ロマンチック」と感じてしまうのもそうですし、程度はあれども典型的な「悪い男を好きになる女」だなーと思います。
    「私は恋を知らずに結婚した女」というセリフの通り、これが初恋なんでしょうね。
    ハッピーエンドになる未来は見えない恋ですが…。

    • 実際にカイジがジョジョの影響を受けているかどうかは別にして、他の作品の印象的な出来事や設定が既にジョジョにあることが多く、その都度驚かされます。私の大好きなうみねこのなく頃にの戦人は、完全にジョセフだったり。それはガッカリではなくて、逆に私の好きな作品の元ネタかもしれないルーツに触れているのが、なんだか嬉しいのです。

      >「私は恋を知らずに結婚した女」というセリフの通り、これが初恋
      恋を知らないままつまらない結婚をした女が、平凡な生活に飽き飽きして、悪い男との不倫に走るのはお約束ですが、彼女の場合、自分の旦那に改めて恋をしている点が今までになくてドキドキします。一度夫婦間の愛が冷え切っていながら、そこからラブラブになるなんて究極のツンデレでしょう。

      常々、年季の入ったカップルのラブコメが見たいと主張していた自分は、「惚れる」ではなく「惚れ直す」ってところにこだわりがあるから。川尻夫婦のこれからに目が離せません。頼むから、吉良はこのまま大人しく第二の人生を平和に送ってよ~! もうハッピーエンドでいいよ~!

  5. 吉良がしげちーに自分の事をやたらくっちゃべってたのは性癖だったんですね。静かに暮らすために殺人は隠さなくてはならないけど、それを他人に打ち明けたくてしょうがないってのはかなりしんどいですな。

    • 周りから放っておいてほしいと思っているくせに、自分語りが好きで承認欲求が強いなんて、本当に吉良吉影はオタク気質ですよね(笑) この時代にTwitterがあれば、少しはその願望を発散できたかもしれないのに。生まれた時代が早すぎました。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。