ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない第21話「吉良吉影は静かに暮らしたい その1」雑感

関西はまーーた放送が1週飛ばされていましたが、いよいよ第四部ラスボス吉良吉影の全貌が明らかに。少年誌に出てくる敵キャラとしては他に類を見ない奇矯な人物であると伺っていたものの、こいつぁヤバすぎるっ! 切断した女の手首をジャケットのポケットに忍ばせながら、会社の休み時間に一緒にランチとかサイコどころの話じゃない! この漫画、ジャンプで連載されていたの? 嘘でしょ?(笑)

総菜パンのソースがかかった女の指先を、恍惚の表情で舐めていたのは最高にキモかったっす。「ちょっと匂ってきたか…。この女ともそろそろ別れ時かな。手を切る時期か…クッククク…」という笑えない不謹慎ジョークにもドン引き。女性の手を偏愛する異常性にも身の毛がよだつのに、腐り始めてくると飽きた玩具のようにすぐ興味を失ってしまうドライさも怖いよなぁ…。

でも本当に恐れるべきは、これだけの異常犯罪者でありながら、一般市民として逸脱していない“普通さ”かもしれませんね。これが明らかな社会不適合者であれば、その異常性もどこか腑に落ちてしまうものですが、真面目に会社勤めして健康的な生活サイクルを送っている善良な33歳サラリーマンが、その裏で狂人めいた一面を覗かせているから超ビビる。もし吉良が逮捕されたら、彼を知る同僚からは「そんな犯罪をするような人とは思わなかった」と言われるパターンですね。

15年間も警察に尻尾を掴ませず、同じ街で犯行を繰り返す殺人鬼の犯人像をプロファイリングすれば、恐らく極めて慎重且つ冷静、頭脳明晰で用意周到な男が想定されるはず。実際そういった側面はあるのかもしれませんが、この21話で見せた吉良の姿はまさかのおっちょこちょいキャラだったので、そこもまた意外で(笑)

パン屋の店内で我慢できず堂々と指を舐め始めたり、手首を入れた袋を目を離しているうちにうっかり紛失したり、結構やっていることが杜撰で迂闊。間違えて手首入りの袋を持っていった重ちーを慌てて尾行するも、奪い返すタイミングを計るのに四苦八苦で、気付けば跳び箱の中に逃げ隠れていたという間抜けっぷり。跳び箱の隙間からハンガーを使って必死に袋を手繰り寄せようとしていた姿は、とてもこの先仗助たちの前に立ち塞がる男になるとは思えない情けなさでしたよ!

気持ち悪さ、恐ろしさ、残忍さ、滑稽さ、情けなさなどいろいろな性質が垣間見える特異なキャラクターでしたが、最後にスタンド「キラー・クイーン」を呼び出したときは、ちゃんと悪としての格好良さも感じました。理解不能の変人なようで、どこか親近感も憶える吉良吉影に、私は早くも夢中のようです。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. キラークイーン初登場シーンの漫画絵を、いつか浅生さんに見てもらいたいです
    アニメ絵よりもさらにかっこいいんです

    あと爆音や爆発は、スタンド使いしか知覚できない説が有力らしいですよ

    • 気になって、ネタバレ喰らわないよう慎重に「キラー・クイーン 初登場 漫画」で画像検索してみましたが、荒木さんの画力すごいわ。アニメより全然精悍な顔つきしていて、格好良さも不気味さも段違い。身体つきも漫画の方が筋肉質でいいなぁ。やっぱり四部アニメの作画はイマイチなのか…。

      >爆音や爆発は、スタンド使いしか知覚できない説が有力
      廊下で爆死した重ちーに、一般人はおろか仗助と億泰も気付いてなかったのは何だったんだろう…。

  2. キラークイーンの初登場を楽しみにしていたのですが、だいぶ作画が荒れてましたね。「ついにキラークイーンくる!おおおお…おお…? …誰だお前!」って感じでした(笑)
    次話ではマシになってたけどやっぱり原作のキラークイーンの魅力が引き出しきれてない感があって残念。

    >一般市民として逸脱していない“普通さ”
    まさにそこですよね。殺人癖を除けば普通の平穏な人生を望んでいるだけのサラリーマンだからこそ異常性が際立つ。
    DIOや他の漫画の敵キャラと違って、「強さ」「悪さ」ではなく「不気味さ」が怖いキャラクターだと思います。

    • キラー・クイーンは、最初シルエットで出てきたときどんな凶悪な面構えかと思ったら、割とあっさりした塩顔だったのでちょっと面白かった(笑) 頭のカタチがネコミミっぽいのもカワイイね!

      でも、やっぱりラスボスのスタンド初出という一番大事なところなのですから、そこで作画がへたってしまうのは感心しません。常に最高の作画は求めませんが、ここぞの場面では気合入れてもらいたい。

      >DIOや他の漫画の敵キャラと違って、「強さ」「悪さ」ではなく「不気味さ」が怖いキャラクター
      漫画におけるボス的な存在は恐怖感の演出が大切ですが、それは見た目であったり、実際の強さであるところがほとんど。吉良のように人間性の面で生理的な恐怖心を盛り込むケースは、ちょっと他に思いつかないです。ドラゴンボールがセルとかと戦っていたであろう時代に、ジョジョは33歳の変態サラリーマンと戦っていたというのが深い…。