ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない第20話「山岸由花子はシンデレラに憧れる」雑感

康一のことを健気に想い続けている山岸由花子が出逢った辻彩というエステティシャン。彼女は、スタンドを用いたメイク&美容マッサージで、人相学をベースにした「幸福の顔」に整え、その人の運勢を劇的に変えられるという。康一との愛をなんとか成就させたい由花子は、「愛と出逢う顔」への変貌を希望する。お願いシンデレラ!

つまり、整形メイクで愛されおフェロ女子に生まれ変わろうとするお話でしたが、由花子は元々外見はすごく綺麗なわけで、問題はそこじゃないんだよなぁ…(笑) まぁでも、外見が変わることで中身が変わることもありますから、これがきっかけで彼女もお淑やかな女性に生まれ変われるかもしれないですね(※変わりませんでした)。

「どうして30分だけなのよぉぉぉ!!!」

彩のメイクアップ技術は本物で、施術を受けた由花子は魔力めいた魅力で康一の心を惹き付ける。しかし、この効果は30分限定。あっという間に魔法は解けてしまい、せっかく上手くいきそうだった2人の関係は元の木阿弥に。

「うるっさいわね! 勝手に赤になった信号が悪いのよ!」

こんな短い時間では意味がないとイライラを募らせた由花子は、彩に詰めより不満をぶつけると、今度は顔だけでなく全身を整え「愛と捉える身体」へと変わる本格的な施術を受けることになる。これで由花子は、24時間もの間彼の関心を惹き付けられる無敵の肉体を手に入れた。

「何よこいつらは! 一番いてほしくない母親までいるわ! あのエステ女殺してやるわ!」

今度こそ間違いなく康一のハートを奪えると確信した由花子。が、好事魔多し。康一との2人きりの時間に嫌がらせのように次々とお邪魔虫がやってきて、ムードは台無し。由花子のムカつき度が沸々とピークに達しようとした瞬間、身体がぶつかってはじき飛ばされた康一を偶然にも抱き留め、そのまま抱擁して見つめ合いながらの口付け。……これはものすっっごい衝撃でした。こんなにも心を掻き乱されるキスシーンはなかなかお目にかかれない…!

康一は文句なしにいい男なので、「なんでこんな男と…」という不快感はないのですが、やはり2人の身長差が完全に大人と子供なんで、どうしても気持ちにすっきりしない残滓があるんですよね~。こういったラブコメ展開を考えていたのなら、もう少し康一の頭身をどうにかしてもらいたかったな…。これ、男女逆で考えると、完全にペドフィリアの構図なんで。

兎にも角にも、由花子はシンデレラの魔法で想いを遂げることに成功したのですが、「30分に一度口紅を塗る」という唯一のルールを忘れるといううっかりミスのせいで、無残にも顔面が崩壊。康一の前に顔を出せなくなった由花子は、再び怒りを滲ませて彩のエステサロンに押し入る。このときのアクロバティック入店はめっちゃ笑いました(笑)

「よくもやってくれたわね! この…ケツ穴女!! 顔を元通りにしてッ!!」

彩は別に無理強いしたわけではなく、何か欺いて騙したわけでもない。ちゃんと「30分に一度口紅を塗ってくださいね」と念を押して注意もしてくれていたのに、「ちょっと忘れただけなのに!」と自分のミスを棚に上げて逆上する由花子は完全にたちが悪いクレーマー。な、なんて厄介な客なんだ。

「始めからそういう態度に出ろ! ボケェェ!」

彩が最後のチャンスとして、複数ある目のパーツの中から自分のものを選んだら元通りに戻してあげると救いの手を差しのばしても、まさかのこの暴言。こんな口悪いヒロイン知らないわ(笑) でもそこが好き!!

由花子は人生を賭けたパーツ選択を自分ではなく康一に委ねる。もし誤れば、由花子の顔は一生醜いままという責任重大すぎる選択、普通の男なら絶対に選べないと思うんですが、康一は怯むことなくその責任を受け止め、「間違えたら自分の目を傷つけて見えないようにしてくれ」とまで言い切る覚悟。な、何なんですか、彼は…。男らしさがカンストしていますよ。「貴女、男の子を見る目だけは確かだったようね」という彩の談でしたが、今回の話はまさにこの一言に集約されます。

康一が選んだぴったりのパーツ(正確には間違っていましたが)のおかげで由花子は自分の顔を取り戻し、2人の愛は成就するというまさかのハッピーエンド。私は、康一が選んだパーツで由花子は自分の顔を取り戻すが、その瞬間魔法が解けて、康一の由花子への恋心も醒める……というオチを予想していたものですから、この展開は意外中の意外! オチとなるCパート探しても、どこにもないんだもん!(笑)

由花子は生涯報われないままの片想いキャラになると思い込んでいただけに、こういう結末はまったく予想していなかったな~。先週の重ちー回もそうでしたけど、ジョジョのオチは度々漫画のセオリーを外してきますね。この手のヤンデレヒロインが(ほとんど性格も改善されることなく)ハッピーエンドで終わるのは異例だと思いますし、そもそも主人公じゃない男性とくっつくというのも異例。昔の作品なのに斬新という。

ABOUT

なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. このエピソードは、結構好きだったのですが・・・。
    実は、口紅を塗り忘れた瞬間(30分に一度)って、康一君とキスしてた瞬間だったんですよ。
    由花子も気づいてたんですが、つい「このままで・・・」と思っちゃったんですよね。
    その辺を省いているから、由花子の過ちだけで、ああなったと思われがちな事に・・・。

    まぁ、アニメの尺的な都合で、このエピソードを1話で収めるのは大変でしょうけど、そこはしっかりやって欲しかったなーと思ってます。頑張ってるスタッフだと思ってますけどね。

    あと、結構好きだった所は、あんなに悔しがっていた億泰ですが、なんだかんだで妙な事があったら、相談に乗るぞって言ってくれるところです。仗助も優しいんですが、親身になるっていう点では、億泰のが上かもしれないですね。激情家ですし。

    • 口紅の塗り忘れは、うっかりというよりは、もう流れの中で今更中断できないって感じだったんでしょうかね。まぁ、どっちにしろ自業自得なのは変わらなそうですが…(笑)

      不条理なクレームに対しても、冷静に受け流せる辻彩のキャラも好きでした。美容にしか使えないスタンドというのも発想が面白い。HUNTER×HUNTERに出てくるマジカルエステ・クッキィちゃん(ビスケの念能力)を連想しましたよ。

      >(億泰)なんだかんだで妙な事があったら、相談に乗るぞって言ってくれる
      由花子とキスをしたこと、由花子を好きになったことをちゃんと友人に報告して相談する康一君もいいですし、親身になって協力してくれる仗助・億泰もいい。友人に彼女ができたことを祝福したい、でも先を越されるのは悔しいっていう億泰の複雑なジレンマは微笑ましかった。

  2. ピックアップするセリフに悪意しか感じられない(笑)

    今回は原作6話分を詰め込んでいたので(だいたい普段は4話分〜詰め込んで5話分)OPEDも削って1話に綺麗にまとめるために仕方ないとは言えシーン自体のカットが結構多めで、由花子の暴言も原作ではまだまだありましたよ。
    原作では
    ・冒頭で落ち込んでいる由花子がジョセフと出会い「そこで『愛と出会うメイクします』という看板を見た」「いつもと違うオシャレをすれば気分も変わるかも」「人から好かれるのはほんの微妙な気の持ち方からだと思う」と助言される(地味に好きなシーンなのでカット残念)
    ・そのジョセフにデパートのシーンで「康一くんと仲直りできたみたいで良かった」と言われるが無視し内心で「消えろクソじじい!邪魔してるのは今のアンタよ!」
    ・最初のエステ後康一のところへ行く為にタクシー乗り場の列に割り込むが並んでいたサラリーマンに咎められ、サラリーマンの手をポールに括り付けて「仕事なんかより愛の方が重いってこと、分からないの?」
    とやりたい放題やってました。

    >どうして30分だけなのよぉぉぉ!!!
    ニコニコ動画でジョジョを見たらコメントで見かける率1位のセリフかも知れません、動画の最後で(笑)

    >自分のミスを棚に上げて逆上する由花子
    これもカットされていて分かりづらくなっていましたが、キスシーンにモノローグで「時計が30分だった気もするけどそれどころじゃあないわ」
    ミスですらない完全なる自業自得だったという。

    あと関係ないけど次回予告でアメトーークを思い出しました。この部分だけやけに印象に残ってるんですけど、あのね浅生さん
    ーー吉良吉影はただ静かに暮らしたいんです

    • 康一に倒されて以来、しおらしい性格になっちゃったらどうしようと心配していましたが、まったくの杞憂でしたね。むしろ、前より柄が悪くなってるような。好きな彼氏の前で猫被りするのではなく、裏表なしでがんがん本性を現していく由花子のスタイルは好きです。

      >(ジョセフ)「人から好かれるのはほんの微妙な気の持ち方からだと思う」と助言
      由花子にエステサロンを紹介してあげたのはジョセフだったんですか。なのに、その恩も忘れて「消えろクソじじい!」はジョセフ可哀想すぎる(笑) そのシーンは確かにアニメでカットされてしまったのは残念~。4クールあれば、この回は前後編で描かれていたんでしょうね、きっと。

      それにしても、美人だから性格の悪さには目を瞑るではなく、由花子の性格を好きになったという康一君は、なかなかの変態(笑) 勇敢さと優しさを併せ持つ康一君でも、女性を見る目だけはなかったか。といつつ、私も由花子のタフな性格好きですけどね!

      >ニコニコ動画でジョジョを見たらコメントで見かける率1位のセリフ
      ニコニコ動画のジョジョはネタバレ怖くて一切見られないんですが、関係ない他のアニメでもよくこの言い回しは目にしますね~。

      >次回予告でアメトーークを思い出しました
      「吉良吉影はただ静かに暮らしたい」。出演者がこぞってこのフレーズを繰り返していましたので、私もそこは鮮明に記憶に残っています。

      基本混沌をもたらす側の敵役が、平穏や安寧を求めるというのは新しすぎる行動原理。殺人鬼でありながら、「静かに暮らしたい」とは如何なる意味なのか、謎多き第四部ラスボスに今から興味津々です。次回はワクワクもんだぁ!(朝比奈みらい風)

  3. (目を傷つけられても仗助君が治してくれる、ふふっ)

    なんてことはないですね

  4. 康一君男前ですね。ヤンデレを御するには主導権を握り続けなければならないと某筋肉魔法少女漫画で言ってたので、由花子の性格が変わりでもしない限りこれからが大変ですね。
    康一君の戦いはこれからだ!!

    • あの攻撃的な由花子から主導権を握るのは至難だわ…(笑) でも康一君は由花子のタフな性格に惚れているので、そのままの由花子であることが彼にとっての幸せではないのでしょうか。ヤンデレなところも、口が悪いところも、拉致監禁して電気椅子を自作しちゃうところも好きなんですよ、きっと。