ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない第16話「狩り(ハンティング)に行こう!」雑感

一狩り行こうぜ! ジョジョは狩りゲーすらも先取りしていましたか(笑) 今回のミッションは、音石明が弓矢で撃ち抜いたせいでスタンド能力に目覚めてしまったネズミの討伐。人間でない敵スタンド使いは、三部でもペット・ショップという前例がありましたけど、ここに来てドブネズミ相手との戦いとは予想できなかった展開。

ネズミが呼び出すスタンドは、身体にロングバレルの砲身が備え付けられた機械仕掛けのスタンドで、スコープで照準を合わせて対象を正確に狙い撃ち。射出された“トゲ”には強い毒性が含まれており、まともに食らった人間は肉が爛れ落ちてしまう。全身がぐずぐずに溶かされたあとは、煮凝りのように固められてネズミの餌と化すあまりに悲惨すぎる末路。

仗助は、その危険なトゲを冷静にフライパンで防ぎ、逆にスタンドの指で弾いたベアリングを敵にヒットさせて鮮やかに倒した。難敵を速やかに排除した仗助のお手柄で終わったかと思いきや、音石明が弓矢で打ち抜いたネズミは全部で2匹、つまりもう1匹退治しなくてはならないという。

次のネズミの行方を追うべく、残された足跡を辿る仗助と承太郎でしたが、実はこれはネズミが2人を誘い込むための罠。狙撃に適した地形までおびき寄せて獲物を迎え撃とうとした知恵は、もはや齧歯類の域を超えている!

狩りをする立場だったはずが、気付けば逆に狩られる立場になっていたという恐怖感はなかなかよかったです。このままでは2人とも的にされるだけと悟った承太郎は、持参した弾丸を総て仗助に託し、自ら囮となる選択をした。

承太郎は深手を負ってもクレイジー・ダイヤモンドで回復してもらうことが可能ですが、仗助がやられると即ゲームオーバーなので、承太郎の取った行動は理に適っています。そうはいっても、重要な狙撃手の役割を突然任された仗助としては多大なプレッシャー。ネズミが承太郎を攻撃する一瞬を見極め、相手の狙撃位置を割り出した上で、間髪入れず弾丸を放って倒すのは至難の業。

仗助は初弾こそ外してしまうものの、それは敵の銃口を自分に向けさせて、次弾を確実に命中させるための布石だった。2発目は完璧にターゲットを捉えて仕留めることに成功。承太郎の献身を無駄にすることなく、この失敗できない難しい大役を見事に果たした仗助はさすが

今回のバトル、何が良かったかって、エヴァンゲリオンのラミエル戦を彷彿とさせるものだったことですね! 私はラミエルとの戦いがエヴァにハマったきっかけで、あれ以来スナイパーライフルという武器に異様な格好良さを感じるようになったぐらい。長距離から目標を狙い撃ち、一撃で葬り去る興奮。お互い照準を向けあう狙撃手VS狙撃手の手に汗握る緊張感はたまらない!

身体を張って仗助の盾となった承太郎は、完全に綾波レイとダブりましたね! 被弾して深刻なダメージを受ける承太郎の姿に気を取られつつも、今は相手を確実に撃ち抜くことだけに集中した仗助はまさにシンジ君。どうせならネズミを始末したあとは、瀕死の承太郎の元に急いで駆け寄ってほしかった(笑) 承太郎「すまんな。こういうときどんな顔すればいいかわからんのだ」 仗助「笑えばいいと思うっすよ」。

序盤はやたらと説明口調がくどくて、最初の1匹目を倒すまでは今回あんまり面白くないなぁーとテンション低めで見ておりましたが、2匹目とのバトルでこんな盛り上がりがあろうとは。狙撃フェチの私には大満足の回。ちょっと気になるのは、エヴァのラミエル戦とジョジョのネズミ戦、どっちが先だったのかってこと。まぁ、どちらが先であろうと、両者ともに面白かったのは間違いないですが。

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  1. エヴァは95年に放映。第4部は92~95年に連載されてて、この話はだいたい第4部の折り返しくらいなのでジョジョが先でしょうね。

    そもそも荒木先生は映画のネタをパクリ…じゃない、インスパイアされることが多いので、元ネタは映画あたりであるかもしれないですね。

    • あ、わざわざ調べていただいてありがとうございます。ジョジョが先だったんですか。ホント、何でも先取りしている作品だわ(笑)

      洋画にヒントを得ているジョジョなので、総てのアイディアが初出というわけではないでしょうけど、後世のオタク作品に多大な影響を与えている時点で、やはりその先見の明は卓越していたんだなぁと。2016年の今になって見るからこそ、見えてくるものもたくさんありますね。

  2. 原作だとネズミの追跡が小ネタ・雑学も交えてねっとりかかれてて、狩りの雰囲気がとてもよく出てたのですが
    アニメにすると確かに説明がくどいのはあるかも知れませんね

    序盤のモンスターパニックホラーのような雰囲気から終盤のあついカウンタースナイプ、しかも相手はドブネズミというまさに奇妙な話で印象深い話です
    あとただのネズミをよくあんな悪人顔で描けるなあと感心しました

    • 原作では、アニメ以上に情報量が多かったということですか~。まぁ、見ていて今回はかなり話を詰め込んでいる感はありました。AパートとBパートでガラッと展開も変わりましたし、本来なら前後編に分けてやりたかったところなんでしょうねぇ。

      >序盤のモンスターパニックホラーのような雰囲気から終盤のあついカウンタースナイプ
      スタンドも共通するまったく同タイプの敵でありながら、1匹目と2匹目の戦いはまったく様相が違っていたのが深いです。ドブネズミが使うスタンドを設定するのに、あんな機械仕掛けの狙撃手タイプを選ぶセンスも深い。

  3. 「気合い入れろよ、仗助!」
    と自ら囮になった承太郎が仗助を鼓舞する台詞に、すごく高ぶりました

    承太郎には、仗助を成長させたい気持ちがあるんですかね
    3部とは違った保護者的、指導者的な立ち位置も似合っていて、見ていて楽しいですよ

    • 承太郎も丸くなったというか、大人になっている感じはしますね。仗助をより良く導いている感じは、私も見ていて楽しいですよ。

      年を取っても、ファッションセンスだけは相変わらずよくわかんないですけど! 三角定規みたいな飾りをつけた服はどういったセンス!? 帽子も超ダセーですし(笑)

  4. VSラットは4部の中でもかなり好きなエピソードなので楽しみにしてました。そして楽しめました。
    やはりクリーチャーパニックは面白い!

    確かにアニメになると若干説明が冗長というかクドく感じるところはありますね。これ以上に薀蓄てんこ盛りだった原作ではそんな感じは受けなかったのでつくづくアニメ化というのはバランスとるのが大変だなぁと思いました。読者が読むスピードやページを繰るテンポを自在に調整して言うなれば時間を操れるコミックに対して、常に時間が流れているアニメとでは情報の受け取り方の違いはやはりあるのでしょうね。

    私もスナイパーには興味を持っています。
    ヨルムンガンドのレームさんやグリザイアの麻子・雄二とかみたいな超絶技能者もいいけど、最近のヒットは実写版パトレイバーの「エピソード8 遠距離狙撃2000」ですね。狙撃の派手な部分だけでなく、事前の準備や観測、下調べなどを微細を穿って描いた狙撃手物の傑作。
    グリザイアの原作にも狙撃手に関する薀蓄は山盛りありますし、知れば知るほど興味深い世界です。

    • 漫画はセリフ量(活字)が増えてもそんなに気にならないですが、動きを見せるアニメでは説明過多になりがちですし、情報の受け取り方の違いは確実にあると思います。あと、16話はほぼ承太郎と仗助しか喋っていなかったので、くどく感じたのはその辺にも一因があるかも? 敵が喋れないタイプだと、どうしても説明的な口調が増えてしまいますね。

      >事前の準備や観測、下調べなどを微細を穿って描いた狙撃手物の傑作
      おお、そこまでリアルな描写こだわっているのは面白そう! 気候とかでいろいろ左右されるのかな。ヨルムンガンド・グリザイア・パトレイバーをいずれも見たことがないのが残念ですが、スナイパーライフルの良さを共感できるのは嬉しいですね~。

      ゲームでも、鉄砲で敵を殺しまくる戦争ゲームは嫌いですが、スナイパーライフルだけは例外的に好き(笑) こそこそ隠れて、敵をヘッドショットで撃ち抜くのは本当に快感! メタルギアでもスナイパーライフルばっかり使っていました。

  5. 自分は今回の話はエヴァより矢ガモ事件の方を連想しましたね。
    丁度この話が連載されていた前後あたりで、
    ワイドショー等で軒並み矢ガモの話が出てた記憶があります。
    どっちが先だったかまでは覚えてませんが……
    まあ矢ガモに限らず、小動物をいじめたり惨殺したりといった話はこれより大分昔からあったから、
    多分そういった事案をモデルにしたのかもしれませんね。

    • このネズミが人間を襲っているのは、人間の心ないイタズラで恨みを憶えて…というわけでもないのでどうなんでしょうね。関連性はあるのかな?

      それにジョジョが小動物に対して厳しいのは、一部1話でDIOにダニーが蹴り飛ばされて以降、ずっとですからねー(笑) 小動物が出てきたら、必ずと言っていいほどひどい目に遭わされているので、時事ネタに影響されてという感覚ではない気もします。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。