ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない第3話「虹村兄弟 その1」雑感

あ、OPで陽気に踊っている人だ! 新たな敵として仗助の前に立ちはだかった虹村億泰。きっと彼は、“最初は敵だけど、やっつけたあと改心して無二の親友になる”ジャンプの黄金パターンの人ですね!

億泰のスタンド「ザ・ハンド」は、右手で掴んだものを消失させる能力。暗黒空間に飲み込んで粉微塵にしてしまうヴァニラ・アイスのスタンド能力に酷似していると言えるでしょうか。物理的に捕らえなくてはならない分、有効範囲的にはザ・ハンドの方が使い勝手悪いものの、相手との空間を削り取ることで対象を一気に自分の手元まで手繰り寄せる応用技を持っているのが強み。

言わばザンギエフが、スクリューパイルドライバーの間合いまで一瞬にして相手を引き寄せるようなもの? ちょっと知恵のある使い手なら最強クラスのスタンドになり得ると思うのですが、如何せんジョジョではスタンドの強さとスタンド使いの頭の良さは反比例する傾向にありますから…(笑) どうやら億泰君もちょっぴり残念な子だったようです。

仗助を射程距離内に吸い寄せるつもりが、背後にあった植木鉢まで一緒に引き込んでしまい、頭に直撃しての自滅。こうなるように計算して立ち位置をずらした仗助の頭脳的勝利と言えますけど、何故後ろの壁は引き寄せられなかったのか、何故時間差で植木鉢が飛んできたのか、何故手元に引き寄せたのに植木鉢は頭に直撃したのかと、いろいろと疑義が生じる現象だったため、すんなり納得しにくい決着ではありました…。

ジョジョの怪しい理論は今に始まったことではありませんが、これまでは視聴者が疑問を差し挟む余地のない圧倒的な展開の早さで誤魔化してきたんですよね。それが今回はややスピード感を欠いてしまって展開ゆえに、いらぬ引っかかりを感じてしまった的な…。もうちょっとテンポ良く進めてほしかったな~。

億泰は元からスタンド能力を有していたわけではなく、エンヤ婆が所持していた不思議な弓矢によって強制的に目覚めさせられたものらしい。仗助のようにジョースターの血統で先天的にスタンドが使えるケースもあれば、アイテムによって後天的に目覚める場合もあるってことですか。億泰の兄はなんで弓矢を使ってスタンド使いを増やそうとしているのか理解しにくいですけど、これはあとになって判明します?

「好き好き好き好き好き!!」

承太郎を旦那のジョセフと見間違えて、思わず抱きついてしまった仗助のお母さん。声色が完全に女になっていたのがカワイイ(笑) 「好き好き好き好き好き!!」と「無駄無駄無駄無駄無駄!!」の撃ち合いが見たい!

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. 確かに決着の仕方はお、おうって感じでしたね。
    もっと簡潔に、空間が切り取られると同時に植木鉢を投げた結果、いきなり眼前に来た植木鉢を避けられず直撃、とかの方が疑問も少なかったかもしれません。

    • あ、そのアイディアはいいですね! 植木鉢を投げつけた仗助がいきなり目の前にワープしてきたら、絶対に避けようがない。その方が“してやったり感”もありますし、理論的にも納得いくものでした。

  2. ボス格を除いてはスタンドの強さと頭の良さが反比例するのはもうジョジョ世界の宿命ですね(笑)

    >何故後ろの壁は引き寄せられなかったのか
    壁が固定されていたからでしょうね。「削り取った空間は元の状態のように閉じる」と言っていましたが、今後の描写も合わせて考えると最初に削られた門の穴が閉じていることの方がむしろおかしいような気がします。
    能力が判明する前に起こったことが、よく考えたら理屈に合わないのはジョジョでは割とよくあるんですよね…

    >何故時間差で植木鉢が飛んできたのか
    これはアニメの演出が拙かったですね(笑)
    飛び方もなんだかふわっとしてて、それは避けられるんじゃないの、と思ってしまいました。

    >何故手元に引き寄せたのに植木鉢は頭に直撃したのか
    手元に引き寄せたのではなくて、空間が閉じた時に真横方向のベクトルがかかっていたからだと思います。
    上段から振りかぶって足元まで縦に長く削ってましたしね。

    >億泰の兄はなんで弓矢を使ってスタンド使いを増やそうとしているのか
    もちろん判明します。
    ちなみに「仲間を増やして世界をどうのこうの」みたいな理由ではありません。
    敵がテンプレ的な悪役の目的(世界の支配とか人類の滅亡とか)だったり、あるいはボスの為に主人公と戦うんじゃなく、それぞれの個人的な欲や望みを持っているのが4部の魅力だと思うんですよねー。

    >もうちょっとテンポ良く進めてほしかった
    そう言えば、4部はどうやら3クール構成の可能性が濃厚のようですよ。
    1巻3話のBDDVDが13巻発売予定みたいなので。
    で、原作の巻数で言うと4部は3部よりむしろ2巻多いので、今回は億泰回として1話使いましたが、今後はハイテンポになるのかな?と思います。
    雑誌のスタッフインタビューでも4部は1部2部のように圧縮するとのことでした。

    • A=億泰 B=空間 C=対象物とすると、AはBを消失させてCをBの位置に置き換えているんですよね。物理的にCをBに引っ張り込んでいるわけじゃないので、Cの座標が固定されていても、Bが消滅すれば自動的にCはBの位置に移動すると考えるのが道理と思うのですが…。CがAに向かって飛んでいくというのも解せません。

      つまり、空間が閉じる瞬間に何らかの運動エネルギーが発生して、慣性の法則が働いたために、植木鉢が億泰めがけて飛んでいったってことかな。それなら仗助も一緒に億泰側に引き寄せられないとおかしい気もしますが、そこはまぁいいか(笑)

      今回限りのバトルなら怪しげな理論もスルーできるんですが、億泰のザ・ハンドは(恐らく)今後も活躍する場面が多いと思いますので、ザ・ハンドが出てくるたびに引っかかりを感じるのは避けたい。

      >ボスの為に主人公と戦うんじゃなく、それぞれの個人的な欲や望みを持っているのが4部の魅力
      目標と目的地と倒すべき敵が明確だった第三部とはその辺大きく違いそうですね。それでいて「お爺ちゃんが守った街を自分が代わりに守る」という目的意識だけははっきりしているのがいい。何の目的もなく、人に指示されたままにだらだら戦うんじゃなくて。

      敵サイドも組織的な連中じゃないなら、それぞれがどういう思いで戦いに興じているのか、動機も1つの楽しみになりそう。第四部のラスボスは有名なので、正直名前だけは私も知っているんですが、まだ影も形も見せない“彼”が、どういう風に物語に絡んでくるのかも興味深いです。

      >雑誌のスタッフインタビューでも4部は1部2部のように圧縮するとのこと
      そうなんですか。三部のときも「4クールはちょっとだれそう」と思っていましたが、いざ始まると中弛みは全然なかったですし、終わったあとに振り返ってみても、ここは不要だったと感じる箇所がほとんどありませんでした。第四部を圧縮するにしても、相当頭を悩ませるでしょうね~。

      できれば、ザ・ハンドのように削ぎ落としてしまうのではなく、テンポアップで対応してもらえると嬉しいですね(笑)

  3. スタンドは本人の性格や精神状態に大きく影響を受ける存在なので、本人が想像できることが重要なんじゃないかと思ってます、ある程度性質は決まってるけどその後の利用法とかは細かい理論よりも当人の認識力に負う部分も大きいのでは?
    空間が閉じると引き寄せられるっていう現象もそのまま考えるとそれこそ大陸やらもひっぱってるわけで、でも
    当然そんなことはおきません。これは億泰がそこまでは考えない、あるいはそうはならないと認識することで無意識に能力にリミットをかけてるからではないでしょうか?

    エンヤ婆もできて当然だと考える、大切なのは認識することだとDIOに説いてました
    例えばワールドの止まった世界で静止したナイフなどもDIOがこれならこうなるはずだと認識してることで起きた現象なんじゃないかなって、個人的には考えています

    まあ実際は少年漫画で細かい理論などそのつど設定されてる訳がないんですが、自分で納得できるように解釈したら私はこう考えるようになりました

    • なるほど。現実の物理法則よりも、術者の思い込みの力が優先されるということですね。億泰の知恵が足りないからこそ、ああいった理屈にあわない現象が起きたのだと。

      ですが今回は、仗助が億泰の能力を逆手にとって勝利しているので、そこには普遍的な理屈がないとやっぱり成り立たなかった気もします。植木鉢が直撃するという読みを働かせるには、その論拠がないとどうにもなりませんから…。

      感想でも述べていますけど、本当はそんな設定の些細な辻褄なんてどうでもいいことです。視聴者が余計なツッコミを入れる暇もないほど、怒濤の展開で楽しませてくれれば。

      >ワールドの止まった世界で静止したナイフなどもDIOがこれならこうなるはずだと認識してる
      あれもなかなかの謎現象でした。承太郎の周りを無数のナイフを取り囲む図は、ヴィジュアルとしては最高に格好良かったですけどね~。

  4. 私もテンポの悪さを感じました
    演出の仕方って難しいですね

    ザ・ハンドのスタンドデザインは好きです
    不思議と、知的でミステリアスな雰囲気を感じるのです

    • なんか会話でも無駄なやりとりが多かった気がしますね。康一をさっさと助けてやれよと思いましたし~。

      前回決着がついたアンジェロをもう一度倒す必要もあったのかな? 原作通りでしょうけど…。

      >ザ・ハンドのスタンドデザインは好き
      あ、それは私も感想に書こうと思っていたことでした。微妙な格好良さと気持ち悪さと愛らしさを感じさせる秀逸なデザイン。右手を開閉するときのぶおんぶおんっていう音も好き(笑)

  5. >仗助が億泰の能力を逆手にとって勝利しているので

    これは仗助の方も「何となくそういう能力なんだろうな」という雑な認識だからこそ上手くいっただけです。
    決して計算ずくの冷静な勝利ではなく、ラッキー勝利に近い勝ち方なので別に問題はないかと。
    (あ、また引き寄せた!やべっ!でも後ろの物体も引き寄せられるかも?ならワンチャンいける?いったれ!)
    この雑な読みと億泰のアホさ加減のハイブリッドによる結果が今回のラッキー勝利です。
    上でも別の方が書かれてますが、スタンドとは「思い込みの激しさが強さを決める能力」です。
    もし管理人様のおっしゃるように真面目に理屈を考えるタイプだとそもそもこのハンドというスタンド自体が
    発現出来ないと思います。削り取った部分がどうなるか本人もよく分からないっていう雑さが逆に強さに繋がってるわけです。
    物理法則通りに働くスタンドもあればハンドのように法則無視するスタンドもある。それらは術者の精神次第で
    如何ようにも変容する。その機微を察知して読み合いを仕掛けながら大逆転するのがスタンドバトルの真骨頂です。
    敵がバカだから強力な能力を持てたが、バカだからこそ雑な読みでも上手くラッキーな勝利を拾う事が出来た。
    その皮肉性が今回の勝負の面白さだと私は認識しております。バカだから強いけどバカだから勝てない。
    こういうひねくれた部分ってジョジョが他作品より優れてる長所の一つなんじゃないかなと。
    そういう意味で今回はジョジョらしさを堪能出来た回でしたね。私は大満足でした。

    >前回決着がついたアンジェロをもう一度倒す必要もあったのかな? 原作通りでしょうけど…。

    原作読めばわかるんですが実は前回は話の途中で終わってるんです。決着はまだついていませんでした。
    おそらくアンジェロに弓矢の話をさせる回と形兆が初登場する回を重複させて弓矢をより重要視させたんでしょう。
    あれで視聴者には「弓矢=キーアイテム」とインプットされたでしょうから上手い演出だったなと思いました。
    ただ、前回やった部分を冒頭に丸々持ってきたのはどうにも尺稼ぎに見えてそこだけ微妙でしたね。
    4部は3部よりも長いので尺稼ぎしてる余裕あるのかな?とそこだけちょっと不安になりました。

    • 総てが計算尽くで勝利したわけじゃなく、たまたま上手い具合にいっただけの偶発的な勝利だったってことですか。それなら辻褄は合いますが、仗助の格好良さがちょっと落ちてしまうジレンマ。やっぱり、引き寄せられる瞬間に植木鉢を投げつける方法が一番良かったかな(笑)

      >真面目に理屈を考えるタイプだとそもそもこのハンドというスタンド自体が発現出来ない
      理に適わない動きや攻撃ができる方が強いに決まっていますので、理屈っぽくない人間が持つスタンドの方が強力になるわけですね。使い手とスタンドの能力が反比例するというのは、割と真理だった? 億泰がちょっと賢くなって、ザ・ハンドの物理法則に疑問が生じるようになってしまうと、スタンドとしての力も弱くなってしまいそう。

      DIO戦で承太郎が急に時間を止められるようになったのは随分ご都合的にも感じられましたが、あれは「スター・プラチナはザ・ワールドの親戚みたいなものなんだから、俺にもちょっとぐらい時間止められるはず!」という思い込みの力だったんでしょうかね~。その思い込みが現実となり、実際に時間を止められたというのなら、腑に落ちる話。

      >「弓矢=キーアイテム」とインプットされたでしょうから上手い演出だった
      うーん、そういう見方もありますか。個人的には、第1話でお爺ちゃんが殺されるところまで、第2話でアンジェロとの完全決着まで描いて、中途半端に次回に持ち越すことなく、きっちり決着をつけて話を終わらせてくれた方がやっぱり美しかった気がします。2話の終わりにアンジェロの口から「弓矢」の存在が語られれば、3話への引きにもなったと思いますし。

      >前回やった部分を冒頭に丸々持ってきたのはどうにも尺稼ぎに見えてそこだけ微妙
      そこも気になりましたね。ジョーカーゲームの第2話もそんな感じだったんで、またか~みたいな印象。