ハイキュー!!第10話「憧れ」雑感

街角で人目を引くモデル体型の美女を羨ましげに眺めながら、「あたしもあんな綺麗に生まれてたらなぁ…」と溜息をつく彼女に向かって、「バカ! 俺は今のままのお前が一番好きなんだよ!」と彼氏が叱る、そんなラブラブカップルの微笑ましいお話

パワー漲るスパイクで、全身で「エース」を体現する東峰に強い憧れを持ち始めた日向。本当は自分だって、フィジカルを活かした強烈なスパイクを打つエースになりたい…。自身の「囮」という役目に引け目を感じている日向に対して、影山は再び激しい叱咤で囮の重要性を力説する。

「──今のお前は、ただの『ちょっとジャンプ力があって素早いだけの下手くそ』だ」
「大黒柱のエースになんかなれねぇ」
「でも、俺が居ればお前は最強だ!」

つまり、俺にとってお前は最高の女なんだから、黙って俺についてこいという関白宣言ですね(笑) この辺は、おおきく振りかぶっての三橋と阿部のカップル……もとい、バッテリーの関係性に近いものがあると思います。阿部も「オレがお前をホントのエースにしてやる」と言っていましたし。

それは別にいいんですけど、ハイキュー!!が問題なのは、こういう話題を試合の最中にベラベラ語り出すこと。その都度試合の流れが中断されて、寸劇が始まってしまう。私が以前、第4話の感想で“致命的な欠点”があると指摘したのはまさにこの部分。ハイキュー!!は、試合中のお喋りが過ぎるんですよ。

私は戦闘中にベラベラご高説を宣う(戦いの意義とか)ガンダムのバトルが好きになれないように、スポーツにおいても試合中選手がベラベラ喋るのは嫌い(戦術であれば構わない)。バレーボールは比較的仲間内で会話がしやすいスポーツではありますが、それでもいざ試合が始まればもっと試合に集中するものです。無駄口を叩けば叩くほど、彼らから真剣味が感じられなくなり、試合のテンポも阻害されると思うんですよね。

それにハイキュー!!は、話の内容が決まってお悩み相談。影山がトスを上げる怖さを、東峰がブロックされる不甲斐なさを、日向が囮という役割への引け目をそれぞれ吐露した上で、優しい仲間に励ましてもらうというパターン。一度なら美しい友情だと素直に感動もできますが、こうも毎度似たような弱音を吐かれると、キャラクターに「女々しさ」を感じてしまう。ハイキュー!!の登場人物はみな魅力的なれど、付随するこの「女々しさ」が惜しい。

思わず批判的な感想になってしまいましたが、こういう不満点もあるというだけで、作品の全否定に繋げるつもりはないです。ハイキュー!!はそれ以上に良さがたくさんある作品ですから、本来はこんな欠点は取るに足らないもの。“致命的な欠点”はチョット表現が過ぎましたね。“足を引っ張る欠点”ぐらいで。

★今週の清水潔子★

「山口、そっち得点」

今回も原作ではスルーされていた潔子さんに出番が!! しかも、セリフ付きで感動! 潔子さんは後輩部員を君付けではなく、呼び捨てにするところがいいよね!!

このとき山口がOBのジャンプフローターサーブに見惚れていたのは、後々意味がある伏線。決して潔子さんの出番を増やすためだけに、ごり押しでねじ込まれた追加シーンではないのです。いや、むしろごり押しすべきなんですけど。

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  1. なるほど、致命的な欠点ってなんだろうと思ったらそういうことですか。
    確かに練習の後の場面で日向の悩みを解決しても構わない気はしますね。
    まあこの問題はだいたいのスポーツマンガでみられる気もしますが。

    個人的にアニメで一番気になるのは、時間的に一瞬の場面でキャラクターが声に出してしゃべる場合ですね。
    喋らせるんじゃなくて心の声で処理すればいいのにといつも思います。

    >今週の潔子さん
    剛力彩芽も顔が潔子さんだったら誰もゴリ押しとは呼ばなかったでしょうに。
    おっと彼女と潔子さんを同時に語るのは潔子さんの美しさへの冒涜でしたね(ひどい)。

    • ドラマパートと試合パートはメリハリ付けて欲しいというか、試合に身の上話を持ち込まないで欲しいとは思いますね。それこそ、試合後にならとことん話し合ってもらっても構いませんから。試合は、練習といえど真剣に打ち込もう。

      >時間的に一瞬の場面でキャラクターが声に出してしゃべる場合
      確かにそれも萎えますね。前回の東峰がトスを呼び込むシーンなんて、どれだけボールが空気読んで空中待機してくれていたことか…(笑) 一瞬の間にペラペラ喋りすぎ。ウジウジ悩みすぎ。

      >剛力彩芽も顔が潔子さんだったら誰もゴリ押しとは呼ばなかった
      ごり押しは一概に悪いというのではなく、その力加減の問題ですね。剛力彩芽はチョットやり過ぎたというだけ。私は一周回って剛力彩芽がチョット好きになってきましたけど(笑)

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。