ガーリッシュナンバー第9話「焦燥千歳と疾走ルーキー」雑感

流れ変わったな! 無能プロデューサーの九頭がオミットされたことと、有能新人声優の桜ヶ丘七海が新風を吹き込んだことで、やる気を失っていた製作スタッフたちが心機一転。レギュラー声優たちもやれることは全部やりたいと協力的で、現場に今までにない一体感が生まれ始めました。ただ沈没を待つだけと思われたクースレに再浮上の兆し。

一方でこの輪の中に入りきれず、無情にも海に投げ出されたのが千歳。事務所のプッシュは現役JK声優の七海にシフトし、これまでバックアップしてくれていた社長の後ろ盾を失った上に、唯一の理解者である悟浄も担当マネージャーから外されてしまった状況。もはや裸一貫で社会の荒波に放り出されたに等しい。やはり若さと顔面でプッシュされた声優は、別の若さと顔面を持った声優にあっさり鞍替えされてしまう運命なのね…。

社長「まぁほら、千歳君もね。次のステップで洋画とかナレーションとか狙っていく時期だと思うし」
千歳「えっ!? えええーー!!」
社長「いけるいけるいける!」
千歳「いやいやいや!」
社長「いけるいけるいけるいける!」
千歳「いやいやいやいや!」
社長「いけるいけるいける!!」
千歳「いやいやい……ける?」
社長「いけるいけるいけるッ!!!」
千歳「いけるいけるいける…」
悟浄「いけねぇよ…」

「いける!」を連呼するだけで、強引に納得させる流れは笑いました。筋立てた説得ではなく、力押しでなんとなく相手を説得(洗脳)してしまう社長の豪腕。この社長、九頭プロデューサーと同類の無能キャラと思っていましたが、実は相当なやり手なのかも…?

仕事放棄の九頭プロデューサーは連日キャバクラ通い。彼が熱を入れ揚げているまいまいちゃんというキャバ嬢、CVがあやねる(佐倉綾音)だったのでびっくり! 「さすがですねー」「しらなかったー」「すごーい」というまったく心がこもっていないキャバ嬢特有の空返事も、あやねるが演じているとめちゃくちゃ可愛らしく感じてしまうからすごい(笑)

そんなあやねる(まいまいちゃん)を取り合って、かつての同期ライバル石神井と対抗心めらめら。すっかりゴミ扱いの九頭プロデューサーも、どうやら以前は情熱あるプロデューサーだったらしく、九頭のことを既に見限っていると思われた十和田アシスタントプロデューサーも、心の中では九頭さんが立ち直って助けてくれると今でも信じている。これは心を入れ替えた九頭が、有能さを発揮するフラグでしょうか。

しかし、九頭までまともな人間になってしまったら、いよいよ千歳の立つ瀬がなくなってきます。完全上位互換の後輩声優が現れて今こそ正念場だというのに、未だ環境が悪いと周りに責任を転嫁し、面白くない感情を兄悟浄にぶつけて八つ当たりしているだけ。ただ今回最悪だったのが、そのいつもの何気ない八つ当たりの一言が、盛大に地雷を踏んでしまったこと。

「私もこのままだと悟浄君みたいに、主役1本だけやってすぐ辞める声優になっちゃうかも」

この不用意な発言に無言で押し黙る悟浄。彼が元売れない声優なのは存じていましたけど、主役を一度だけ経験してそのあとさっぱりという末路を辿っていたとは。悟浄としては、自分の無念を妹に繰り返させたくない思いが強かったんでしょうねー。デリカシーのない千歳に対する怒りとは別に、現状妹も同じ運命を辿らせてしまっていることへの忸怩たる思いがあったかもしれません。彼の心情を慮るととても切ない。せっかく用意していた妹の誕生日プレゼントも渡せず終いでしたし…。

今、ガーリッシュナンバーにかつてないシリアスの波が押し寄せてきている。ちゃらんぽらんだった九頭と千歳が、ここでどのような変化を見せるか見物です。調子に乗っている2人が痛い目遭うところを期待している方も多いでしょうが、私はやっぱりやる気を見せた2人が本当はすごいってところを見てみたい! 九頭が九龍覇王となり、千歳が千年皇女となることで、真のクースレが完成する! ですよね!?

★今週の焦燥千歳★


千歳はずっと千歳らしく、クズな性格のまま器用に声優業界を渡り歩くのもありかなと思っていましたが、こんな状況になってはさすがにそうもいきません。とうとう彼女も人間的成長が求められる事態になってきました。ただ真面目に心を入れ替えるのではなく、千歳らしい成長を見せてもらいたいものですが。

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ABOUT

なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. 声優の使い捨て商品化がまさか起こるとは。
    助かる道は、ファン増やすことでしょうか。
    アンチなファンもいますが、千歳のガチファンもいるはず。
    このクースレ二期が千歳の運命を分けそうですね。

    • 声優という人気商売において、ファン支えは綺麗事でなく大きなものであるはず。アンチのようなネガティブな一面だけを取り上げるのではなく、本当に千歳が好きで応援しているファンが彼女の支えになるような展開が見られると嬉しいですね。でも、この手の作品はファンの存在を蔑ろにするから…。