ガーリッシュナンバー第5話「ちょけった千歳とぼこぼこ評価」雑感

烏丸千歳はメンタルの強さが売りですが、それは打たれ強さを意味していません。自分が持ち上げられているときは恐れ知らずの強気を発揮するものの、叩かれると一転してへこみやすい。典型的褒められて(鼻が)伸びる子なのですね。

これまでずっと売れっ子声優気分でいい気になっていた千歳は、ネット生放送でのファンの心ない中傷コメントを見てしまい、ショックを受けて泣き伏せる。伸びきった天狗の鼻がポキッと折られるのはある意味待ち焦がれていた瞬間で、視聴者がカタルシスを感じる絶好の機会だったと言えますが、これはちょっと違うんじゃないかと私は思うわけです。

千歳のクズさというのは、言わば仕事を甘く見ている類のクズさなんですよ。周囲に甘えて、自分は楽して得したい無精な性格。社会規範から逸脱していたり、他人を陥れようとする不道徳に基づいたクズさとはまったくの別物。もし後者のタイプのクズであれば、ネット住民からボロカスに叩かれようとも、自業自得・因果応報・身から出たサビだと言えるんですが、千歳はそうじゃないのでこの扱いには不快感が勝ってしまう。

仕事を甘く見ている千歳の思い上がりを正すなら、それは“仕事の失敗”以外になかったのではないでしょうか? 自分の軽率さが大惨事を招くことで、初めて自分の振る舞いを省みて、心を入れ替えるきっかけになったはず。でも、千歳は仕事を舐めつつも、器用に立ち回りやることをちゃんとやっているんで、これといったミスはしでかしていません。それでいてファンから人格批判のバッシングを喰らうのは、見当違いな天罰だと思うんですよねー。

いくら相手がクズだからって、理由関係なく叩いていいわけではないですし、むしろ便乗して意味もなく叩いてくる奴は軽蔑する。調子に乗っている千歳の躓きは必要な通過儀礼であっても、その手段を誤っているせいですっきりできないのは残念だなぁ……と5話の感想をまとめたところで、その他気になったセリフを幾つかピックアップ。

悟浄「今日このあと5話だけど、前みたいに集まらないのか?」
千歳「リプ飛ばし合ってるから大丈夫! ネットの人に仲良く見えてればいいのっ」

悔しいけど、これは本当そう思う! 見える範囲だけでもグループ同士仲良くしてくれたらいい(笑) 実際、仕事仲間でベタベタするはずないのはわかっているんですけど、グループ同士の仲の良さが外に発信されないとすごく不安になってくるんで(私だけじゃないと思う)。SMAPみたいなことがあったらホント心が折れる。どこのグループとは申しませんけど。

「ラノベはいつも2つに1つ! 死ぬか殺されるかだ! なら死ぬ気でやるしかないだろう!」

なんて嫌な真理(笑) アニメ製作の都合に振り回される原作者は可哀想ですね。自分の考えをちゃんと主張できない原作者の人間性にも問題はあるんですが。

★今週のちょけった千歳★


ちょけるって言葉、全国で通じるの? それはともかく、今回千歳がバッシングされて楽しい気分になれなかったのは、もう彼女を姪っ子みたいな目で見ているからかも…。千歳は三親等までなら無条件で愛せる(笑)

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. 初めまして。
    私も今回の千歳の挫折の仕方はあまり納得できませんでした。
    作品が爆死した理由が千歳の演技力不足が主な原因であれば納得
    できたのですが、制作の遅れとアニメ制作側と原作側の連携不足が
    原因なので千歳は全く悪くないんですよね。

    個人的に気になったのは悟浄の「何にもしてない」発言です。
    他の誰が「何かしている」シーンがあればまだ分かるのですが、
    同じ新人声優の八重や売れない先輩声優の京が特別「何かしている」
    シーンがあるわけでもないので、これも微妙に感じました。

    腹黒と千歳に言われている八重や、年齢的に厳しくなりつつある
    京に影練されてて、いつの間にか天狗の千歳だけが置いていかれて
    現実を知って挫折したほうが正直ましでした。

    • 初めまして~。管理人の浅生です。

      千歳の挫折の仕方はいくらでも思いつくでしょうに、なんで直接本人と関係ないところの失敗で巻き添えを食らうカタチにしたんでしょうか。

      演技向上の努力を怠って、ファンから棒演技を叩かれるのでも良かった。そして、クースレ2クール目からちゃんと声優としての基礎を見直して演技を改善するととか。でも実際は、3話目で演技については見直していますし、ネットでの千歳叩きはズレているようにしか感じない。まぁ、ネット住民の叩きに正論をぶつけても無意味かもしれませんけど…。

      >同じ新人声優の八重や売れない先輩声優の京が特別「何かしている」シーンがあるわけでもない
      うーん、そうなんですよね。少なくともアニメの中では千歳が一番“何かしていた”。演技向上の努力もしていたし、イベントで率先して盛り上げたし、SNSでリプライは返すし、売り上げを気にしてお店の視察にも行った。声優としてやるべきことを怠けていたとも思えず、他の声優が千歳以上の努力をしていたところも見えてこない。

      「やることやっているだけじゃ声優は生き残れないんだよ」ならわかりますが、「何もしていない」というのはあまり胸に刺さらない言葉でした。

  2. 横槍ですし、少し的外れな指摘かもと思いましたが気になったので書き込みします。
    「何もしていない」というのは作中クースレ視聴者側が知ることのできる千歳の頑張りのことではないでしょうか
    千歳の努力で作中アニメ視聴者が知ることができることなんてイベントでの盛り上げやSNSのリプ返し程度ですし
    それもイベント(しかもWeb配信あり)での塩対応のインパクトの前には負けてしまいます。
    売り出し中の芸能人にとってお渡し会のような直接交流はコアなファンを増やす一番のチャンスであるはずなのに、あのやる気のなさ駄々漏れな態度は批判されてしかるべきです。
    アニメの出来の悪さは千歳のせいではないですが、わかりやすく叩きどころをさらした主演声優がいたらネットで戦犯に祭り上げられるのはリアルかなと思いました。

    このアニメ、クースレのPVの作中での評価とかわかりにくいなと思うところはあるのですが…。

    • 生放送のコメントを拾ってみると、お渡し会の塩対応を叩くものは見られず、むしろ「イベントばっかうまくなってもなぁ…」と評価されているんですよ。政治的なキャスティングと棒演技への批判がほとんど。でも、ごり押しと揶揄されるほど彼女は他にたくさん出演しているわけじゃないですし、棒演技もある程度改善されちゃいましたし、千歳に降る天罰としてはやはり見当違いに感じてしまうのです。

      そもそも、千歳は本当にお渡し会で塩対応だったんでしょうかね? 確かに「ありがとうございまーす」とやる気のない返事がありましたが、千歳は外面だけはよく、ファンの見えるところは取り繕う性格ですし、事前にWEB配信ありと聞かされ張り切っていましたから、あからさまな塩対応を見せるとは思えなくて(動画ではちゃんと笑顔で対応している)。この辺も、作中で千歳の扱いがはっきりしていない感じはしますね~。

  3. 5話は千歳が自分の実力とは関係ないところで一喜一憂したというお話で
    挫折とはちょっと違うのではないでしょうか。
    とはいえ新人声優ならCDの売り上げやネットでの評判が気になるのは
    当然でしょうし私は面白い脚本だったと思います。

    • 6話になったら、何事もなかったようにけろっといつもの千歳に戻っているってことでしょうかね? それなら別にいいんですが、あれだけわんわん泣いていたんで、引きずりそうな感じです。

      ガーリッシュナンバーは、アニメ製作の裏側を描くよりも、新人声優(千歳)の成長物語を中心に描いてくれた方が面白くなると思いますね~。

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