Fate/Zero第23話「最果ての海」雑感

聖杯戦争準決勝Aブロック。アーチャーVSライダーは、多くの読者(視聴者)が2人の決着を待ち望んでいたであろう事実上の決勝戦。破格の強さを持つアーチャーに対し、劣勢のライダーに勝算はあるのでしょうか!?

ライダーは初手にてアイオニオンヘタイロイで固有結界を展開し、一気に勝敗を決する腹積もり。征服王の元に集った幾千の英雄たちが万夫不当の英雄王めがけて吶喊する!! 傍らで一緒になって「ららららららーい!」と叫ぶウェイバーちゃんは可愛すぎ!(笑)

受けて立つアーチャーは、自慢の貯蔵庫から“とっておき”の一振りを取り出す。究極の対界宝具・乖離剣エア。振り下ろされた天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)の一撃で、アイオニオンヘタイロイの兵士たちを一瞬にして次元の藻屑へと消し去った。

頼みの綱の固有結界が完全崩壊し、ライダー万事休す。自身の最期を覚悟したのかウェイバーを愛馬から下ろし、余の臣下にならないかと問うたあと、語り部として生き抜くことを命じる。

ウェイバーがこの聖杯戦争に求めていたのは偏に正当な評価でした。時計塔では軽んじられていた自身の実力を世間のみんなに知らしめてやるという、ある意味子供っぽい動機で始めた戦い。

それが聖杯戦争の渦中において自らの無力さを痛感させられ、次第に意欲が失われると、果ては令呪を放棄してリタイアまで宣言した。それだけにイスカンダルに「臣として余に仕える気はあるか?」と誘いを受けたことは何事にも勝る喜びだったことでしょう。心より敬服するイスカンダルに認められるのは、世間の誰が認めてくれるよりも大きな誇り。ここにウェイバーは聖杯戦争の本懐を遂げたんですね。

間断なく降り注ぐゲートオブバビロンの雨中をライダーは駆け抜ける。愛馬ブケファラスが討ち死にしても、全身を貫かれハリネズミになりながらも、自らの脚で突進をやめようとしない。

そして、残った全生命力を賭して振りかざした乾坤一擲は、エルキドゥ(天の鎖)の無慈悲な縛鎖に封じられ、その切っ先が仇敵に届くことはなかった…

「また幾度なりとも挑むが良いぞ。征服王」
「時空の果てまで、この世界は余さず我の庭だ。故に我が保証する。世界は決して、そなたを飽きさせることはない」

始めは雑種呼ばわりだったのが、貴様、ライダー、征服王と呼称が変わり、最後は「そなた」と敬意を示したギルガメッシュ。全力で迎え撃つ強敵であったがゆえの賞賛。もう涙が堪えきれないですっ…!

返す刀で殺される運命にあったウェイバーは、蛮勇を振るうでもなく、命乞いをするでもなく、毅然とした態度で不戦を訴えることでどうにか生き延びる。それはただ「見逃してもらった」に過ぎない事象であっても、ギルガメッシュという最強の敵と相対し、生き長らえたことは立派なウェイバーの武勲。ライダーの「生きろ」という王命を貫いた立派なウェイバーの忠義。ウェイバーは堂々と胸を張っていい。

Fate/Zeroで一番思い入れの強いサーヴァントだっただけに、その壮絶な最期は感動に震えました。最初から最後まで絶えず格好良すぎる最高の男でしたね。ありがとう征服王イスカンダル!

おまけ。ゴミ虫を見るような葵さんの視線。ハァハァ…。

なぜ今になるまで気付かなかったのか。──この胸の高鳴りこそが、最果ての海(オケアノス)の潮騒だったのだと。

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