僕だけがいない街第2話「掌」雑感

リバイバルの能力で、時間が小学生時代まで巻き戻されたのは大きなインパクトでした。昭和63年という時代のチョイスもいい。平成と昭和を跨ぐと、まるで異世界にやってきたような錯覚があり、何やら名状しがたい恐怖感を憶えますから。もはや昭和って、不気味さを感じさせるほど遠い世界になったんですねぇ…。

膨大な年月を一気に遡り、現状を把握することも困難な状態に陥った主人公の悟でしたが、いつまでも慌てふためいているわけにはいかない。彼がリバイバル能力でこの時代に飛ばされたのは、母親が殺害されるに至った原因がこの時代にあるということ。気持ちをすぐに切り替え、一刻も早く母親を救う手立てを探し出さねばなりません。

私はてっきり、この時代で母親のことを徹底的にマークしながら、事件の発端となる鍵を見つけ出そうとするのかと思っていましたが、悟が目をつけたのは何故かクラスメイトの雛月加代。「母親を救う」という目的だってきたはずが、いつの間にか「加代を救う」という目的にすり替わっていたので、想像していた展開との違いに戸惑いがありました。

確かに母親が殺されたのは、過去に起きた連続誘拐殺人事件の真犯人に辿り着いてしまったがゆえの口封じであった可能性が高いので、その連続誘拐殺人事件の被害者である雛月加代を救い、事件そのものを未然に防ぐことができれば、未来において母親が真犯人に殺される理由はなくなるはず。そういう意味において、雛月加代を救う=母親を救うという理屈は合っているのですが、この時点で悟は母親の死亡理由と誘拐事件に因果関係は見出せていないはずですよね? それなのに、雛月加代に固執している理由がちょっとわかりにくいかなー。

「俺が今なすべきことは。雛月にもっと踏み込むことだ。俺が過去にやらなかったアクションを起こす」
「それによって雛月の行動を変えて、この先俺の周りに起こる事件を回避する。それをずっと繰り返していけば…」

過去に自分がやらなかったことをやれば未来は変わる。それも理屈としてはわかるんですが、女子と仲良くなって楽しそうに遊んでいる悟君を見ていると、どうしても「母親を救う目的をすっかり忘れ、二度目の小学生時代を大いに満喫している」という風に見えてしまう(笑) 1話が母親の死で、2話が女子とのラブコメという振り幅のでかさに、私は頭の整理ができていませんよ!

悟「雛月、これもらってくれる?」
加代「…え?」
悟「バースデーパーティーやるんだ。来てよ!」
加代「えっ、私が言ってもいいの…? 他にも人いっぱい来るんでしょ?」
悟「まだわかんない。最初に雛月に渡そうって決めてたから」

けど、そのラブコメ自体はすっごく質の良いものでした! 悟君は見た目は子供でも頭脳は大人なので、女子に積極的にアプローチを仕掛けていけるのが強み。小学生の分際で、こんなにカッコイイ口説き文句を照れずにさらっと口にできれば、そりゃモテるよね!(笑) 私も小学生時代までリバイバルさせてくれ!!

加代ちゃんもホント可愛かったです。1話に出てきたバイト先のJKはあんまり好きじゃなかったですが、加代ちゃんは一発で好きになりました(notロリコン)。会話の際、相手と目を合わせようとしないのがいい! それでいて、心を許すとちゃんと目を合わせてくるところがたまらない! 視線だけでツンデレを演出するとは、この女やりおるわ! 将来が楽しみじゃ! ……ちなみに彼女は、APTX4869を研究開発していた元科学者ではないですよね?(笑)

最後にまた声優さんの話ですが、藤沼悟の少年期を演じているのは、今話題沸騰中の女優土屋太鳳(つちやたお)さん。満島真之介さんの演技はすんなり受け入れられた自分でも、正直彼女の声は引っかかってしまいました…。演技に難があったわけじゃありませんが、声質が普通に女性なので、少年を演じるにはちょっと無理を感じますねぇ。リアリティある演技を求める上で、俳優・女優を起用することはいいのですが、それならいっそ本物の少年(子役)を使ってほしかったな。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
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  1. 僕だけがいない街 #02 「掌」

    == 新たなる方針 ==
     どうも、管理人です。ちょっと最近寝落ちが酷過ぎて、さすがにフォローしきれなかったので、昨日は急きょお休みにさせていただきました。とりあえず、今日はち…

  1. 子供悟は完全に「女性」でしたねえ(笑)

    >いつの間にか「加代を救う」という目的にすり替わっていた
    これは、物語開始時点で悟は既に数え切れないくらいリバイバルを経験してきていることにも由来しているのかなと思います。
    悟にとってリバイバルは自分の意思とは関係なく突然勝手に発動して、「どうすれば解決できるのか」だけでなく「そもそも何故発動したのか」も分からないので、リバイバルが発動したらとにかく何でもいいから違和感を探し、それを解決するという手順が染み付いているわけです。
    なので、昭和63年に飛ばされて、これがリバイバルであると自覚したらまずすることは違和感探し。
    すると、ちょうど今から1ヶ月もしないうちに死亡するクラスメイトがいることに気付き「これはさすがに偶然じゃないだろう、因果関係は分からないが今までのリバイバルの経験からすればこのクラスメイトの事件が母親死亡に関わりがあるはずだ」と考えた、という流れだと思います。
    とは言え、2話の最後では完全に「母親を救う為に雛月を助けよう」じゃなくて「雛月が死ぬのを防ぎたい」になってましたね(笑)
    まあ、いくら母親が死ぬと言ってもそれは19年後。すぐにでも死んでしまうと分かっているクラスメイト(※しかもかわいい)がいればそれを助けようとするのは仕方ないんじゃないですかね!

    • あ、なるほど~。何度もリバイバルを体験し、それを解決してきた悟だからこそ、直接的な原因ではなくても、違和感の元を絶てば事件は解決に向かうという知恵が身に染みついてるわけですね。それなら母親をほったらかしにして、加代に現を抜かしているのも納得です(笑) ちょっと私の想像力が欠けていたようで。殺人事件、誘拐事件、虐待疑惑と、次々事件がコンボしていくので、集中して見ないと「今、何を解決しようとしているんだっけ?」と混乱してしまいますね。

      それはともかくとして、雛月加代ちゃんがカワイイです。母親の件はいったん置いといて、まず彼女を守ってあげなければという気持ちになるのもやむを得ないです。まさかラブコメ要素のある作品とは思わなかった~。

      公園で悟とかじかんだ手を合わせたシーンは、私もドキドキしていましたよ。あれは手のサイズを測って、誕生日プレゼントに手袋を買って(編んで)あげたいという気持ちかな? なんかフラグ臭いので、そんなことはしてくれなくていいんですけど(笑)