ウィザード・バリスターズ 弁魔士セシル 第8話「クリストファー・チャーム」雑感

点と点が繋がり、事件の背後関係に見え隠れする巨悪の存在。物語は今、大きく動き出そうとしている…! 「あのお方」とは一体誰なのか!? 天刀もよは敵なのか味方なのか!? そして「聖知を“また”殺す」の真意とは何なのか!? ごめん!! 全部興味ない!!

怪しげな廃墟ホテルへほいほい誘い込まれたバタフライ法律事務所の弁魔士たち。それは抹殺を企てる案内役ダイアナの罠だった! 騙し討ちしておきながら、何故か正々堂々と魔法バトルを仕掛けてくるダイアナに対し、ハチミツこと蜂谷ミツヒサが懸命に応戦。ハチミツさんはこのアニメで唯一カッコイイキャラだな~。「ハチミツスマッシュ」という必殺技のネーミングセンスはどうかと思いますが(笑)

同刻、湖内から突如謎のディアボロイドが出現し、実家へ里帰り中だった聖知たちも急襲を受ける。その無慈悲な攻撃によって、聖知の生家は木端微塵に吹き飛んでしまうという悲劇。両親との想い出がたくさん詰まった家を、目の前で無情にも破壊されてしまった聖知の悲しみは計り知れない…。なんという血も涙もない卑劣な悪党なんだ!!

しかし、問題はこのあと。怒りに震える聖知は魔術使用の禁を解き、これまで以上の超巨大ディアボロイドを召喚するのです。ご承知の通り、聖知がディアボロイドを生成させるためには、周囲の鉄材を徴収する必要があります。今回は街一帯という広域から大量に徴収しているため、その街に暮らす人たちの車や建物は、ことごとく彼女のディアボロイドの一部として吸収されてしまいました

いくら自分の想い出が詰まった家を潰されたからといって、他人の思い出が詰まった車や建物を潰す権利はあるのでしょうか!? 「私怨のためなら街一個の犠牲はやむなし」の超法規的ディアボロイドはいくらなんでも承服できませんよ!

ちなみに、今回聖知を襲った刺客の正体は、ヒッチハイクで拾った楓でした。それ自体はバレバレだったんで驚きもないですけど、彼女は第2話に出てきた強盗団(ノーフェイス)の娘だったというのはびっくり。彼女曰く、聖知のせいで逮捕されてしまった親父の恨みを晴らすため、今回の襲撃に手を貸したらしい。

って、そんなの逆恨みもいいとこじゃないですか!! こんなアホな動機で恨まれたところで、葛藤もクソもないですよ~。そういうのがやりたいのであれば、「私の父を殺した犯人を無罪にした恨み」にすりゃ良かったんじゃないの?? 弁護士とは依頼者の利益を守るための職業であり、決して正義の味方ではない。犯罪者側の立場に立って擁護する以上、時には社会悪に荷担するケースも出てくる因果な商売。そんな風に弁護士のジレンマを問う方向性へ持って行けば、話はスムーズに成立していたというのに…。

聖知自身も、第4話で犯罪者擁護に抵抗を感じていたのですから、今回楓がそこを責めれば「弁護士の正義とは何か」という大きなテーマを打ち出せたはずなんですよ。でも実際は、弁護士という職務とは何の関係もないところで、強盗した親父が逮捕されたことにキレられる理不尽さ。そんなの知るかって話です。だって、100:0で強盗団が悪いんだもん!!

こういうところがウィザード・バリスターズの脚本の雑なところですよねぇ。いろいろ細かな設定を考えているくせに、その設定がどれもスッカスカ。子供でもわかりそうな矛盾に気付かず、辻褄が合っていないことにも気付いていないから、こんなにも滑稽なストーリーになっている。どうせならそのままギャグ路線を突き詰めりゃいいのに、もう一話完結型のお笑い裁判アニメに戻る気はなさそうですし…。

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  1. 一体このアニメは何がしたいのだろう?今までギャグ満載の法廷アニメだったのに、突然意味不明なシリアス持って来ても何も興味がわかないのだけど。しかも、そのシリアスがまったく面白くないと来たもんだ。
    このアニメもう駄目じゃないかと感じてきた。

    •  ゲストさん
      ウィザード・バリスターズ的にはずっとシリアスでやってきたつもりなんでしょうけど、最近は笑いどころのないシリアスになっているのが辛いですね。「やる気あんのか! ふざけんな!」と憤慨していた裁判も、今となっては恋しくてたまらない。というよりあの裁判長が恋しい!

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。