ボールルームへようこそ第19話「敵(ライバル)」雑感

明が千夏に対して敵愾心を剥き出しにしていたのは、「同じような境遇同士であれば自分の方が幸せでありたい」という女子特有の対抗意識・優越意識だと思い込んでいましたが、まさか明が千夏に抱いていたのはライバル心ではなく、嫉妬心だったとは!! それも千夏を愛しているがゆえの嫉妬心だったなんて!!!

完全に読み違えていたというか、その可能性をまるで想像していなかったので、「お前、レズだったんかい!」という驚きしかなかったですよ。“意地悪なライバルキャラが、実はヤンデレ気味のクレイジーサイコレズだった”というオチはギャグとしてこれ以上なく秀逸だったんですけど、中身をよくよく聞きてみると、明にとってはかなり真面目な純愛でしたので、単純に笑い話にしてしまうのも気が引けまして…。

小学生の頃、ぽっちゃり体型を男子にからかわれ、クラスでイジメを受けていた明にとって、自分のために男子とケンカして友達になってくれた千夏に好意を持ち始めたのは自然なこと。大人びて背が高く、サバサバした性格の千夏が同性を惹き付ける存在であるのも自然ですし、千夏への好意が恋心に変わったのも自然だったかもしれません。

共に社交ダンスを始めて、一緒にダンスを踊るようになって、ますます明の千夏への意識は強まってくる。千夏と手が触れるたび密かにドキドキする日々。(その背中のうねり、その首筋がなんかムズムズする…。恥ずかしい感じ…)と、性の目覚めすら千夏で憶えてしまっていた様子なので、彼女の千夏に対する執着の深さも理解できるってもんです。

ここまで一途に千夏のことを愛し続けてきた明が、どうして現在千夏と仲が悪くなったのか結びつきにくいのですけど、どうやら千夏に相応しいパートナーとしてこれからも努力していくつもりだった明が、当の千夏から「別に頑張らなくてもいいよ」とつれない返事を受けたのが原因のよう。千夏は明が好きでダンスをやっているとは思っておらず、「無理に私に付き合わなくてもいい」という気遣いのつもりだったのですが、「一緒に頑張ろう」と言ってほしかった明としては途方もないショックで…。

自分はこんなに千夏のことをずっと想い続けてきたのに、千夏は自分に対してまるで無関心なのが許せなくなり、愛憎裏返ってしまった感じでしょうか。恋愛で見返りを求め始めると必ず陥るパターン。でも、本気で千夏のことが憎くなったんじゃなく、千夏の関心を引きたいががめに、敢えて彼女の嫌がることをするという小学生男子的な捻れた恋愛感情ですからねー(笑)

多々良君と千夏は、いつも諍いばかりで仲が良いとは言えない関係ですけど、明からすれば自分には本気で向き合ってくれなかったのに、多々良君には本気で向き合おうとしているのが気に食わない。ダンス中、チラチラと横目で千夏と多々良君ばかり見ながら、迫真のブチギレ顔で「いちゃついてんじゃないわよッ!」と毒突いて19話が終了。こんな引き、卑怯すぎる!(笑)

最後は結局ギャグになってしまいましたが、明の本心が語られた回想シーンは、ほろりと泣けるほどに感動的でした。明が本気で千夏を嫌っていたんじゃないことが判明したのは嬉しかったです。ただ、千夏のことを今でも恋愛対象として大好きなままとなると、どうやってこの話を決着させるおつもりなのやら…。なまじ明の愛情が深いだけに、とても簡単に整理できそうにない根の深い問題だと思うんですけど! いっそ千夏・明・多々良君の3人で付き合ってしまうか。

★今週の花岡雫★


「自分が男だったら千夏と組んでみたい」「“そこら辺の男には扱えません”って感じがそそられる」と語っていた雫も発想が男前すぎます。普通だったら、「千夏のリードを受けてみたい」という目線になるはずなのに、「自分が男になって千夏を組み敷きたい」と考えるんですから…(笑) まぁ、社交ダンスをする女性は、大なり小なりこういった男らしさを持っているものかもしれませんね。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。