ボールルームへようこそ第11話「評価」雑感

決勝最後の種目、クイックステップ。アップテンポな音楽に合わせて跳躍を組み込んだとても軽やかな、それでいて激しく体力を消耗するダンスに、体力が底をついている多々良君は、もはや姿勢を維持することすら難しい。しかし、仙石さんに叩き込まれたとっておきのルーティーンで勝負をかけるため、最後の力を振り絞って気持ちで踊りきる。天平杯の勝敗は、如何に!?

マリサ「中身のないブサイクな踊りは、不快でしかないわ」

視聴者側としては「すげぇ! 多々良君頑張ってる!」と興奮気味だったのに、マリサさんの論評があまりに辛辣すぎて「え!?」ってなりました(笑) ちょっと言い過ぎのような気もするんですが、実際のところちゃんと動いているダンスシーンをこちらは見れていませんので、正確な判断ができないんですよねぇ。ちゃんとアニメーションで一部始終を描いてくれなきゃ、こういったイメージの齟齬が生まれちゃう。少なくとも静止画で見る限りはばっちり格好良く決まっていましたんで。

「身の程知らずで、恥ずかしいことをやってるのかもしれない。でも、みんなに見せたくて、うずうずしてる! だって……すごいルーティーンなんだ!!」

だから、止め絵じゃなくてそのルーティーンをちゃんと見せろと。野球やサッカーのような自分の知っている競技なら、例え紙芝居で絵が動かなくても動きを脳内補完できるからいいんですけど、ほとんど初見の社交ダンスだと想像する材料がないから厳しい。拙くても気持ちを前面に出したダンスが、やがてオーディエンスの感銘を呼び、自然発生的に手拍子が生まれ、ホール全体を巻き込む興奮のるつぼと化していくのは大変感動的でしたのに、作画がその感動レベルに追いついていないのでどうにもノリ切れません。

全競技が終了し、いよいよ運命の結果発表。賀寿に勝つという強い信念で挑んだ多々良君でしたが、結果はファイナリスト中最下位となる7位…。賀寿&雫は満場一致で優勝を果たしていたので、まったく勝負にならなかったというのが現実でした。

賀寿&雫が優勝なのは納得でも、度々フロアを沸かせていた多々良&真子組はもうちょっと上の順位でも……と思っていたら、仙石さんが「競技ダンスっていうのは、リーダーの実力がそのままカップルの成績に直結する」と評価方法の仕組みを教えてくれてました。なるほど、女性を引き立たせる女性主体のリードというのは、成績には結びつきにくいものなのね。

そうなると「女を花にするため男は額縁に徹する」という作戦は悪手だったように思えますが、多々良君が黒子に徹したおかげで、今大会、最も輝いていたパートナーは赤城真子だと評価され、個人賞であるボールルームクイーンを獲得。順位はボロ負けでも「雫と真子、パートナーとしてどちらが上か」という勝負では、真子が制することができたのでした。これにより、取り決め通りセパレート(カップル解消)が決定。赤城兄妹は元の鞘に収まることになり、めでたしめでたし。

天平杯は「お遊び」ではないにしても公式戦でもなく、「大量のブラのパットが外れた」なんてギャグ展開でスタートした大会だったものですから、まさかこんなにシリアスな熱戦に発展していくとは想像しておりませんでした。第一印象ウザめだった賀寿も、真剣勝負の渦中ですっかり愛せるキャラとなり、最後まで好敵手として痺れる戦いを演じてくれたことに拍手を送りたいです。それだけに、この白熱した試合を熱い作画で見たかったなぁと…。くどいようですが、それだけが心残り。

父親「好きなことばっかやってやるべきことを等閑にしてると、人生に失敗したとき、『あんなものに夢中になってたせいで』って言い訳する羽目になるんだぞ」

天平杯を終えた多々良君は、ダンスを言い訳にしないためにも、頭を切り換えて受験勉強に励む。お父さんはいいこと言いますね。猛勉強の甲斐あって高校にも無事合格。次回からは高校生編になるのかな? 高校進学を機に留学を決めていた雫とはどうなるのでしょう? 新ヒロインらしき女子の登場も匂わせていましたし、ますます目が離せなくなりそうです。

★今週の花岡雫★


流されるままに賀寿と組み、ずっと心ここにあらずだった雫の真意は見え辛かったんですが、試合後化粧室で1人、負けた悔しさで号泣していた彼女の姿を見て、「ああ、やっぱり雫も本気だったんだ」というのがわかってよかったです。例え公式戦でなくても、勝ったら賀寿と組まなくてはならなかったとしても、雫は社交ダンスで一切手を抜かない、究極の負けず嫌いだったんだなと。

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  1. こんにちは。

    いやあ、清春が釣られてターンして、そっからBGMが変わって、ついに渾身の長尺動画が始まるのか!?て思った途端に止め絵連発→ドヤ顔でスカされたところはガッカリでしたねえ(笑)
    毎回のダンスシーンをここまで同じカットの使い回しでごまかされると、ちょっと気になりますよねえ。せめてバリエーションがもう少しあれば、まだ違ったんでしょうけど。
    物語的には、奇跡的に勝たせたりとかムチャなことはしないで、地に足着いた感じがとても良かったんですけどねえ。

    期待の新ヒロインもいいんですけど、真子はライバルカップルとしてまた出て来てくれるんですかねえ。
    ていうか、多々良くんが今後、色んな場所でパートナーを作って回って、最終的に多々良ハーレムみたいになっていったりしないかとても心配です(笑)

    • そうそう。あのタイミングで「作画開放! 遂に来たか!!」と身を乗り出したのに、花火が一発しか上がらなくてしょんぼり。演技途中の回想シーンも多く、じっくりダンスを鑑賞したいのになかなかその望みが満たされません。ユーリという怪物アニメを先に見ちゃったせいで、ハードルが上がりまくってしまっている反省はあるのですけど。

      >奇跡的に勝たせたりとかムチャなことはしないで、地に足着いた感じがとても良かった
      そうですね。決勝進出者の中ではビリでも、個人賞のボールルームクイーンを真子が獲得したのは良い落としどころだったなと。試合に負けて勝負に勝った感。

      >最終的に多々良ハーレムみたいになっていったりしないかとても心配
      普通なら、3人目のヒロインが出てくると、「ハーレムじゃねーかよ…」とウンザリするところですけど、ボールルームの場合、既存の2人のヒロインは彼氏持ちみたいなものだから…(笑) キーヴィジュアルを見る限り、多々良君の新しいパートナーであるのは間違いないみたいなので、今度はどんなタイプのヒロインか純粋に楽しみ!

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。