ボールルームへようこそ第9話「花と額縁」雑感

ファイナルに進出した多々良&真子組。天平杯の決勝はソロから始まり、いつもは複数のカップルでひしめくフロアを、自分たちだけで1分間踊る。決勝という舞台の緊張に加えて、ソロという初体験の緊張もあり、多々良君はいつも以上に顔面蒼白でガチガチ。ところが、場内に音楽が流れるとその表情は一変。「自分は額縁になる」と目的意識の定まった多々良君に迷いはありませんでした

手持ちの武器(ステップ)をほとんど持たない多々良君は、ベーシックと呼ばれる基本の型が中心で、そこに清春や兵藤が駆使していたバリエーションを織り込んで変化をつけている。詰まるところ、自分が知っている数少ないフィガー(曲の1小節2小節で踊る短い振り付けやステップ)を必死に繋ぎ合わせているだけなんですが、それを実現させるには、他人のフィガーを見て憶えてすぐ再現させるセンスと、舞台構成を考えた即興力が必要。ここがまさに多々良君の真骨頂だと言えますね。

通常、こんなにも次々即興でフィガーを入れてくると、カップル同士の呼吸が合わずに自滅するだけらしいのですが、多々良君は真子ちゃんにたくさんの情報を伝えるボディランゲージに特化させており、また真子ちゃんも多々良君が送る合図を見逃さずに1つ1つ意志を酌み取り、臨機応変にリードをフォローすることができている。

多々良君の頭には既に自分はなく、真子ちゃんを魅せるという気持ちでいっぱい。清春の「額縁になれ」という言葉、真子の「私を花にしてください」という言葉に忠実に従い、例え自分は目立たなくとも、上手だと褒められなくても、パートナー(真子)の素晴らしさを前面に押し出すためのリードに徹する。観客に「リーダーがパッとしなさすぎて(パートナーが)もったいないくらいだ」と揶揄されていたのは、多々良君にとって喜びの言葉だったのかもしれません。

「あれは本当に…あの真子なんか…」

次第にギャラリーはパートナーの真子ちゃんに魅入るようになり、彼女の存在感の大きさを知る。それはずっと真子とカップルを組んでいた兄の賀寿も同様。自分と違う男と組んでいる真子を客観的に見ることで、改めて彼女が持つポテンシャルの大きさに気付かされたようです。他の男に抱かれてる妻の痴態を見て、妻の新たな魅力を知るスワッピング理論ですかねー(笑)

私も社交ダンスの技術的なことはよくわからないですけど、真子ちゃんが「花」として綺麗に咲き誇っていることは強く感じ入りました。表情も今までと全然違って艶のある表情にドキドキさせられましたよ~。まさに開花したという感じ。勝負の行方はまだわからないですが、こうなると賀寿に真子ちゃんを返却してしまうのが惜しくなるなぁ。

★今週の花岡雫★


会場全体から賞賛を受ける真子の姿を見て、雫の心情は如何なるものか。決して息が合っているとは言えない賀寿とのペアで、真子を超えるパフォーマンスを見せつけられるかどうか見物です。雫の意地にも期待。

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なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。