坂道のアポロン第10話「イン・ア・センチメンタル・ムード」雑感

律子からもらった手編みの手袋は、一体何を意図したものなのか。「もしかして」の期待はあるものの、思い上がって失恋の痛手をぶり返すのは怖い。未だ癒えぬ傷心を抱える薫にとって、それは素直に喜べない贈り物だったのです。

困惑する薫とは裏腹に、視聴者サイドとしてはもう安心して見ていられます。律子の真意はハッキリしていますし、2人が両想いなのはわかっていますから、くっつくのは時間の問題といったところ。

なので、私の興味は既に“どちらが告白するのか?”にシフト。2人がくっつくのは確定事項であっても、どちらが先に好きだと意思表示するのかはまだ展開が読めません

普通の作品であれば、ここは律子が切り出す場面でしょう。一度振っている律子が想いを打ち明けるのは自然の流れとも言えますし、そのお膳立てとなる舞台も整っていました。律子に振られた傷心と、千太郎に対する劣等感ですっかり卑屈になり病床で弱音を吐き続ける薫を、律ちゃんが励まして愛の告白に持っていけばそれで万事OKだったはず。

でも、さすが坂道のアポロンはいい意味で予想を裏切ってくれる。告白はあくまで薫から。ついさっきまであれだけ弱気だったのに、周囲のことなんてお構いなしの大胆な告白をしでかす! 一度振られても諦めずにもう一度チャレンジするシチュエーションが大好物な私は、大いに感動させてもらいました!

薫に女心はわからない。律子の気持ちに確信は持てていない。だけど、自分の気持ちに正直になってもう一度告白する。勝算のあるなしではない、ただ衝動に身を委ねての外連味ない告白が素敵じゃないですか~。やっぱり薫は理想的な主人公。

このとき、一部始終を覗き見していたまり子ちゃんには萌えましたね! 2人の恋愛模様に興味津々で、現場を目撃したら顔を赤くしてドキドキ。如何にも恋に憧れを持っている年頃の女の娘って感じがカワイイです♪

全体的には大満足の告白シーンではありましたが、何故かBGMがハワイアンみたい陽気な音楽だったのは謎。どうしてこんなムードを壊すような音楽をチョイスしたんでしょ…。あと細かいところでは、律子の手を解いて「構うもんか」のシーンは、原作通り律子視点で描いて欲しかったです。

それより問題なのは、告白後律子の存在が完全スルーされていることですかね…。原作では一緒に下校したり海で手を繋いだり、交際直後初々しい2人が描かれていたのですが、それらはことごとくカット。今回1巻丸ごとを1話に縮めているので、かなり無理のある脚本になっていますよ。

話の本筋には関係ないことかもしれませんが、丸尾君と時枝ちゃんの交際発覚はかなり衝撃的なシーンでしたので、ここもカットして欲しくなかったなぁ。無線部で鉄オタでデブという脇役が、美人な彼女と人目も憚らず校内でイチャイチャしている姿を見せつけられると、すごく心がざわざわするんです(笑) まるで寝取られのような屈辱感…! いや、丸尾君は好きなんですけど!

なんか感想が批判的になってしまったので、最後に薫のセクシーショットを。

入っていることに気付かずお風呂場でばったりというイベントは、女子が入浴しているのがお約束なのに(笑) でも、薫の後ろ姿がやけに艶めかしくてチョットだけドキッとしました。チョットだけね!

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