坂道のアポロン第3話「いつか王子様が」雑感

だああぁぁぁぁーー!! 千太郎が可愛すぎるっ!! 百合香嬢に一目惚れして、ご飯が喉を通らないほど恋煩いして、顔を真っ赤にしながらカンペ朗読で必死にデートのお誘いをする千太郎が可愛くてしょうがない!! 「親睦」の漢字が読めず、相手に読み方を教えてもらっているのは超萌えました!(笑)

でかい図体の千太郎が、ここまで純情な一面を見せてくるのは反則ですよ! 薫との力関係は、完全に千太郎>薫だったはずなのに、恋に関してはすっかり立場が逆転しているのが笑えます。

微笑ましい千太郎の初恋の影で、笑えないのが律ちゃん。自分がずっと想っていた相手が、自分が逆立ちしても叶わない(と思っている)相手と親密になっていく様を間近で見せつけられるのは、もはや嫉妬を超えて、絶望を感じていたに違いありません。1人木陰で声を押し殺しながら泣いている律ちゃんの姿に、私の胸は思いきり締め付けられました…。

傷心する律子を見て、自分の都合だけしか考えていなかったことに深く後悔する薫。でも、律子の千太郎に対する想いは自身の失恋も意味しているのに、律子を傷つけてしまったことへの自責が最初に来るんですから、彼はちゃんと他人のことを慮れる立派な主人公だと思いますね。

それにしても、始まる前は「第3話は律子が木陰で泣いているシーンまでやってくれるかな~」と思っていたのに、まさかAパートで終わらせるなんて…。恐れていた事態というか、やはりアニメはカットの嵐みたい。もっと恋煩いする千太郎を見せて欲しかったですし、もっと律子の心情が伝わってくる物憂げな表情を写して、感情移入できる“間”を取って欲しかった。作品屈指の名シーンだけに、駆け足で終わらせてしまったのはもったいない

仲違いしていた薫と千太郎が、ジャズで音を合わせることで自然と仲直り。こんなオシャレな仲直りには少々いやらしさも感じますが、どれだけ気取っても嫌味にならないのが音楽の魅力。音楽やっている人はズルイ。

「降りてこい、ビル・エバンス」

薫は律子の前で練習に励んだビル・エバンスの「いつか王子様が」を弾き、最高にロマンチックなムードの中で愛の告白。律子が千太郎に恋心を抱いているのに気付いていながら、それでも想いを打ち明けるのは格好良すぎる…!! ブリーフを穿いている主人公の中では、アニメ史上最高の男前ではないでしょうか。

ですが、ここで1つ大変遺憾だったのは、「どうして薫の告白の言葉変えるのか?」ってことですよ。

「俺にとって律ちゃんは世界一かわいい女の子だよって、それだけ言いたかったんだ」
「君のことが大好きな奴がここにいるよって、それだけ伝えたかったんだ」

上が原作の告白、下がアニメの告白。なんでこんな大事なセリフを勝手に改変するんです? 律子は自分の容姿に自信がなく、百合香という超美人の比較対象がいることで、ますます引け目を感じていた。そんな彼女に対して、「俺は君の方が好きなんだ」ではなく、「君は世界一可愛いんだ」とハッキリ言える主人公に感動したのに。

告白審議会 採点(各5点満点)
 態度(メガネを外して伝わってくる本気さ)
 時宜(ピアノ演奏後の最高のムード)
 情動(3話で早くも想いを打ち明ける積極性)
 語彙(自信がない彼女に自信を持たせようとする告白)
 勇気(千太郎のことが好きなのは承知の上)
 愛情(彼女の笑顔のために何でもできるほど惚れている)

仮に原作よりアニメの告白が洒落た言い回しだったとしても、絶対に変更すべきではない。告白はその人自身の言葉。他人が添削を入れていいようなものではないでしょう。どんなに不格好でも、生の告白をそのまま伝える方が価値がある。この無粋な改悪は嘆かわしい。

坂道のアポロン 第1巻 Blu-ray 【初回限定生産版】

販売元:東宝( 2012-07-27 )

定価:¥ 7,236 ( 中古価格 ¥ 701 より )

Amazon価格:¥ 5,595

時間:68 分

1 枚組 ( Blu-ray )


ABOUT

なでしこやまとでは、総ての作品が浅生大和の主観に基づいてレビューされています。私個人の主義主張&趣味嗜好が評価に大きく関与し、客観性を無視した極めて独善的なレビューとなっております。そのことを充分踏まえた上でご覧いただけるよう、よろしくお願い致します。
この記事のトラックバックURL